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​渋谷区立北谷公園の維持管理・運営を、東急、日建設計、CRAZY ADから構成される「しぶきたパートナーズ」が担当

BUSINESS2021.02.28

渋谷区が昨年、公募した、渋谷区立北谷公園(渋谷区神南1丁目7番3号)における指定管理者に​、東急を代表企業として、日建設計と、イベント企画や運営も行っている広告代理店・CRAZY AD(クレイジー・アド)から構成される「しぶきたパートナーズ」が選出されています。

指定管理期間は、2021年4月1日から2025年11月30日まで。公園の清掃、植栽・照明など施設の維持管理を含めた総括管理を行うほか、周辺店舗や地元企業を巻き込み、地域の賑わい創出および地域活性化の拠点となるような自主事業を展開する予定です。

しぶきたパートナーズ「渋谷区立北谷公園」

北谷公園 周辺マップ(日建設計プレスリリースより)

渋谷区では、自転車やバイクの駐輪、短時間の休憩利用が主だった北谷公園を、地域の賑わい創出および活性化の拠点として、より多くの人々に有効に利活用される公園にするために、2007年(平成29)の都市公園法改正により創設された「Park-PFI制度」[*]を渋谷区として初めて導入。区立北谷公園内において、飲食・売店などの収益施設を設置するとともに、園路や園内の広場などの公園施設の整備を行い、整備後は、公園の管理運営を行う事業者を、2019年(令和元年)5月に公募しています。

北谷公園整備運営事業の事業者公募について
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/jigyosha/koen_prop.html

2020年12月25日に渋谷区が発表している事業者の選定理由は以下の通りです。

選定理由(渋谷区立北谷公園の指定管理者の選定結果より)
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/jigyosha/kitaya_sitei_kekka.html

・適切な公園の維持管理に加え、P-PFI(公募設置管理制度[*])事業者として、飲食店などと連携した一体的な管理運営体制を取れることにより、緊急時などに公園利用者の安全が迅速に確保できる。
・P-PFI事業者として、整備する公園施設を十分に生かした賑わいの創出ができる。

2021年2月26日に、東急および日建設計が本件に関するプレスリリースを発信。イメージビジュアルと計画の概要が公表されました。すでに工事は昨年9月に着工しており、今春・4月1日(木)の開園を予定しています。

しぶきたパートナーズ「渋谷区立北谷公園」

事業者となった「しぶきたパートナーズ」では、植栽や公園施設の維持管理を行い、日常的な憩いの場として安全安心な公園環境を提供するとともに、公園の情報発信、イベント企画・誘致など公共空間運営も含めたトータルマネジメントを行います。
クリエイティブで感度の高い地域プレイヤーが豊富であるという、渋谷ならではの地域特性を生かして、プレイヤーの持つコンテンツやノウハウを活用するなど、地域との連携を図ることで、神南・宇田川エリア一帯を巻き込んで多くの力を結集し、より魅力ある公園、エリア価値向上を目指します。

しぶきたパートナーズ「渋谷区立北谷公園」

オープン後の賑わい創出イメージ

公園内に新たに設置される2階建ての建物内には「Blue Bottle Coffee」が出店し、2021年4月28日(水)に開業予定です。
建物の横に併設する屋根付き広場は、カフェスペースとしての利用のほか、展示会やワークショップなど、天気を問わず、幅広いイベントを実施し、賑わいを創出します。具体的には、マルシェ形式のイベント実施により、「まちのリビング」のような日常の風景の創出や、地域のお祭りである「北谷稲荷秋季例大祭」と連携した取り組みなど、地域の人・訪れる人の交流の場、憩いの場となるような催しを予定しています。

しぶきたパートナーズ「渋谷区立北谷公園」

公園ロゴデザイン(最優秀賞:桑沢デザイン 総合デザイン科3年 / 板谷言葉)

また、公園ロゴデザインは、公園の至近にある専門学校・桑沢デザイン研究所の学生を対象としたコンペで最優秀賞に選出された作品を採用。北谷公園を訪れた人々がいきいきと自分たちの活動に励み、躍動する様子をイメージし、渋谷の「し」と「S」をかけ合わせた形をベースとしたデザインで表現しています。
今後は公園施設のロゴマークとして、現地案内サインやホームページなどへ展開されます。(en)

「北谷公園」整備運営事業 概要
土地所有者:渋谷区
所在地:渋谷区神南1丁目7番3号
公園面積:960m²
公園の種類:街区公園
都市計画上の位置づけ:商業地域(用途地域)、防火地域、緑化地域、都市再生緊急整備地域、特定都市再生緊急整備地域
主な公園施設:樹木、ベンチ、屋根付き広場など

公募対象公園施設の概要
用途:飲食店、イベントスペース
構造規模:鉄骨造 地上2階建
建築面積:181.92m²
延床面積:295.98m²
着工:2020年9月
竣工:2021年4月

指定管理概要
主な施設:公園広場、植栽、ベンチ、照明 など
指定管理期間:2021年4月1日から2025年11月30日まで(4年8カ月間)
業務内容:公園の清掃、植栽・照明など施設の維持管理を含めた総括管理を行うほか、周辺店舗や地元企業を巻き込み、地域の賑わい創出および地域活性化の拠点となることを目的とする、自主事業を行う

「しぶきたパートナーズ」における役割分担
代表企業:東急(全体統括および特定公園施設の維持管理)
構成企業: CRAZY AD(広場運営業務)、日建設計(広場運営および地域連携業務、特定公園施設および公募対象公園施設の設計業務など)

しぶきたパートナーズ「渋谷区立北谷公園」Park-PFI制度

Park-PFI制度のイメージ(出典:国土交通省ホームページ)

*P-PFI(公募設置管理制度)とは:
2017年の都市公園法改正により創設された、飲食店、売店などの公園利用者の利便の向上に資する公募対象公園施設の設置と、当該施設から生ずる収益を活用してその周辺の園路、広場などの一般の公園利用者が利用できる特定公園施設の整備・改修などを一体的に行う者を、公募により選定する「公募設置管理制度」。
都市公園における民間資金を活用した新たな整備・管理手法として「Park-PFI」(略称:P-PFI)と呼称されている。
詳細:国土交通省ホームページ発表資料
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/common/200019533.pdf

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