INFINITE STAIRCASE (2020) ©Leandro Erlich
石川県金沢市の中心部に、私設の現代アート美術館〈KAMU kanazawa(カム カナザワ)〉が2020年6月21日にオープンしています(setchu プレスリリース)。
インスタレーション、テクノロジーを中心としたアートコレクションをベースに設立された、私設の現代アート美術館です。
こけら落しは「The power of things」と題し、ステファニー・クエール(1982-)、桑⽥卓郎(1981-)、レアンドロ・エルリッヒ(1973-)らの作品を展示。開館から遅れること1カ月、いよいよエルリッヒの最新作《INFINITE STAIRCASE》が7月23日(木・祝)より公開されます。
エルリッヒの作品と言えば、日本では《スイミング・プール》が有名です。所蔵・恒久展示しているのは、〈KAMU〉から徒歩3分の距離にある〈金沢21世紀美術館〉。金沢市内にエルリッヒの作品が2つ、それも歩いて立て続けに見ることができるとは、現代アートファンならずとも嬉しいニュースです。
レアンドロ・エルリッヒ
1973年、アルゼンチン、ブエノスアイレス生まれ。主な個展に、ローマ現代美術館(イタリア、2006年)、MoMA PS1(ニューヨーク、2008年)、エスパシオ・フンダシオン・テレフォニカ(マドリッド、2017年)、ニューバーガー美術館(ニューヨーク、2017年)などがある。国内では、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(新潟、2006年、2012年)、瀬戸内国際芸術祭2010(香川、2010年)などに参加し、2014年金沢21世紀美術館、2017年森美術館で個展を開催。
〈KAMU kanazawa〉の運営は同県野々市市に本社を構えるsetchu株式会社。同社の代表で美術館の館長も務める林田堅太郎氏は、今年2月から約2カ月間、オープン初年度の展示作家であるステファニー・クエールや桑田卓郎によるアーティストメニューのほか、オリジナルにデザインしたミュージアムグッズ、特別チケットなどをリターンに、美術館のサポーター募集したクラウドファンデング「GREEN FUNDINGプロジェクト」を実施、目標金額を大きく上回る支援を獲得しています。
林田堅太郎
1987年生まれ。中学まで福岡県で過ごし、高校時代は単身で上海へ。帰国後は金沢でデザインを学び、現在は東京を拠点に活動。製品デザイナー、ITコンサルタントのバックグラウンドを⽣かし、プロデューサー、プロジェクトマネージメントなどの⽴場から、デジタル、アナログテクノロジーや、⽂化芸術、マーケティングなどさまざまな要素を組み合わせた施策を⽣み出してきた。アートコレクターでもあり、2020年6月金沢市内に現代アート美術館〈KAMU kanazawa〉を開館。
同館では今後、現代アートによる日本の文化資源の向上のための作品収集、同時代的に生まれるアートの発信を行い、さらには、金沢市が現代アートの街としてさらなる発展をとげるための活動を展開していく予定ですとのこと。
美術館概要
名称:KAMU kanazawa
サブ名称:KEN ART MUSEUM kanazawa
住所:石川県金沢市広坂1−1−52
開館日:2020年7月23日(木・祝)
開館時間:11:00-18:00(金土曜は20:00まで開館)
休館日:月曜
入館料:800円、小学生以下無料
運営会社:setchu
KAMU kanazawa Website
https://www.ka-mu.com/