COMPETITION & EVENT

「Music Loves Art in Summer Sonic 2022」

エルリッヒ作品がビーチに登場! サマソニ東京×文化庁 共同プロジェクト

2022年8月20日と21日の2日間にわたり、開催される音楽イベント「サマーソニック東京」の会場を中心に、国内外の現代美術作家5組の作品が会場および近隣にて特別に展示されます。

企画:山峰潤也、ArtTank(小平悦子+近藤俊郎)

参加アーティスト / 展示会場(敬称略、順不同)
金氏徹平 / ZOZOマリンスタジアム ※本企画のために新作を制作
小林健太 / ZOZOマリンスタジアム ※本企画のために新作を制作
細倉真弓 / 幕張メッセ
イナ・ジャン / 幕張メッセ ※本企画のために新作を制作
レアンドロ・エルリッヒ / ビーチ ※本企画のために新作を制作
※本稿掲載の作品は参考画像

小林健太作品

Sketch for the new work ©Kenta Cobayashi

小林健太 / フラグメンツ・オブ・メモリー、2022
市の風景やそこで生きる人々を写した写真に散りばめられた煌びやかな色彩。小林は、画像処理を通じてその色彩を引き伸ばし、現実のイメージとそれを崩すスタイリッシュな筆致によるストロークを交差させていきます。その異質の組み合わせによって見るものを魅了してきた小林は、今回メインゲートを手掛けます。東京の写真と折り重なるストロークがプリントされたイメージの断片がゲートに散りばめられ、都市空間の煌めきを映し出します。

金氏徹平作品

第42回丸の内ストリートギャラリー 主催:三菱地所株式会社、監修:公益財団法人彫刻の森芸術文化財団

金氏徹平 / Hard Boiled daydream (Sculpture/Spook) #A.B.C
身の回りの物を既存の意味や用途から解放し繋ぎあわせることを作品化する金氏徹平。マンガやイラストなど本来は小さかったイメージが大きく引き伸ばされることで全く新たな印象を作り出し、また、それぞれが一つの作品の中に織り込まれることで、新たな物語を紡いでいきます。今回展示される巨大な作品は、小さいものとして見慣れた平面的なイメージ世界を圧倒的な大きさをもって立体化しています。平面であり立体。本来は小さいものでありながらここでは巨大。普通ではあり得ない組み換えをアートならではの視点で表現した作品です。

細倉真弓作品

Mayu, 0348, 2019

細倉真弓 / I can (not) hear you (2019)
アジアの各地に生きる若者の姿を捉えてきた細倉は、東京に暮らす若者に声をかけ、お気に入りの曲を聴いてもらいながら踊るようにリクエストしました。三脚に固定されたカメラの前で、ある人はゆっくりと身体をゆすり、またある人は激しく踊りだします。写真にはその人の内面は映らず、またイヤホンから流れる音楽は聴こえません。ですが、だからこそ人が音楽に没頭するその姿は、その人となりと聴いている音楽への想像力を駆り立てます。

イナ・ジャン作品

参考画像 イナ・ジャン〈Untitled (GR) 〉2021

イナ・ジャン/ Voyages – たび(2022)
写真を主な表現媒体としながら、絵画や彫刻、コラージュといったさまざまな表現手法を用いアートのみならずデザインやファッションなどからも注目されてきたイナ・ジャン。身体のシルエットを鮮やかな色彩で重ね合わせていったかと思えば、植物や日用品のイメージの大胆なブリコラージュを行うなど、見慣れたモチーフとポップで軽やかなコンポジションで見るものを惹きつけてきました。今回、幕張メッセのロングボードに向けて物語性に富んだ新作を制作しています。

レアンドロ・エルリッヒ 作品

参考画像:Order of Importance, Miami Beach, 2019, courtesy of Leandro Erlich Studio, photo: Steve Kehayias
砂像制作:保坂俊彦(砂像造形家・東松島市 地域おこし協力隊として活動中)

レアンドロ・エルリッヒ / Traffic Jam 交通渋滞(2022)
近年のエルリッヒの作品においては人類が地球や生態系に与えた影響が重要な要素になっており、特に自然と人間の間に横たわる断絶と両者の力関係を作品化する試みを行っています。この作品では設置場所に溶け込むようにして砂の自動車が、やがては風化して消えてゆく遺跡のように配置されています。温暖化や気候危機を基本的なテーマとしており、炭素を排出しつつ渋滞する車の列を「現代」の兵馬俑と見立て、焼き物でできた兵士たちのように静かに整然と未来へ時間をきざむ車を、未来の人が見るかもしれない現代の遺跡として表現しています。
砂像制作:保坂俊彦(砂像造形家・東松島市 地域おこし協力隊として活動中 / T.HOSAKA Website http://www.t-hosaka.com/

今回の作品展示は、サマーソニック東京と文化庁の共催による、文化芸術のグローバル発信プロジェクト「Music Loves Art in Summer Sonic 2022」として実施されるもの。世界的なトップアーティストが出演する「SUMMER SONIC」にアート作品を展示し、発信することを通して、日本のアーティストの国際的な評価を高めるとともに、グローバルに活躍の場を広げるための原動力となることを狙っているとのこと。
今回の展示を通じて、日本が現代アートの国際拠点となるための一端を担うことも目指します。

都倉俊一氏(文化庁長官)コメント
「音楽と他分野の融合。これは、私が文化庁長官に就任して以来、考えてきたことでした。日本の文化芸術は、音楽やアート、文化遺産などの分野ごとだけでなく、一緒に取り組むことによって、新たな価値を創造し、世界により力強く発信することができると信じているからです。また、このような世界に発信力のある取り組みを続けることが、日本のアーティストを世界レベルに成長させる原動力になると思っています。」

山峰潤也氏(担当キュレーター)コメント
「日本では、アートは難しいとか、近づきがたいと思われているところがありますが、欧米では、美術館にも芸術祭にも老若男女多くの方々が集まってきます。それだけ、強いポテンシャルがあるのにもかかわらず、国内ではそれをまだ十分に発揮できていません。サマソニのように、今を輝くミュージシャンの方々と発信することができることは非常に重要な機会になると期待しています。」

キュレータープロフィール

山峰潤也
キュレーター、NYAW代表、一般財団法人東京アートアクセラレーション共同代表
東京都写真美術館、金沢21世紀美術館、水戸芸術館現代美術センターにて、キュレーターとして勤務したのち、ANB Tokyoの企画運営に携わる。
手がけた主な展覧会に、「ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて」、「霧の抵抗 中谷芙二子」(ここまで水戸芸術館)、「恵比寿映像祭(第4〜7回)」、「The world began without the human race and it will end without it.」(国立台湾美術館)などがある。
「Meet Your Art Festival “NEW SOIL”」(avex)や文化庁文化経済戦略推進事業など、文化/アート関連事業の企画やコンサルのほか、雑誌やテレビなどのアート番組や特集の監修なども行う。執筆、講演、審査委員なども多数。2015年度文科省学芸員等在外派遣研修員、早稲田大学非常勤講師、東京工芸大学非常勤講師。


ArtTank(小平悦子+近藤俊郎)
アートプログラムの企画から実施まで、作家とともにコーディネートするチーム。
アートフロントギャラリーに勤務したのち、2019年にArtTankを設立。展覧会、パブリックアート、越後妻有アートトリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭などの地域芸術祭など、多様なアートプロジェクトの企画から制作まで、1000を越える制作経験をもとに、アーティストのアイデアやプロジェクトを実現する「アーティストのためのスタジオ」として活動。
「Leandro Erlich: The Confines of the Great Void」(中国中央美術学院美術館)、「Leandro Erlich : Both Side Now」(ソウル市北ソウル美術館)、「Meet Your Art Festival “NEW SOIL”」(avex)など、国内外のアーティスト、美術館、企業のアート企画、制作をコーディネートするほか、自主事業として「Tanker Project」を進行中。

「Music Loves Art in Summer Sonic 2022」詳細
https://www.summersonic.com/attractions/detail/music_loves_art_in_ss22/

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