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ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示チームがクラウドファンディングを開始

2020年8月17日初掲、12月31日関連動画追加

今年5月から11月にかけてイタリアで開催される予定だった「第17回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展」が、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大の影響で、会期が2021年5月22日~11月21日に変更となった影響などから、今後1年間の活動予算への支援を求めて、クラウドファンディングが立ち上がっています。

「第17回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展」日本館 展示概要
日本館テーマ:ふるまいの連鎖:エレメントの軌跡
主催 / コミッショナー:独立行政法人国際交流基金(The Japan Foundation)
変更後の会期:2021年5月22日~11月21日

展示イメージ。木造住宅は日本館の屋外で組み立てなおされ、別の用途で活躍する ⒸDDAA + villageⓇ(クラファンサイト公開画像より)

日本館キュレーター:門脇耕三(明治大学准教授・アソシエイツパートナー)
参加建築家:長坂 常(スキーマ建築計画代表)、岩瀬諒子(岩瀬諒子設計事務所代表)、木内俊克(木内建築計画事務所代表)、砂山太一(京都市立芸術大学専任講師・sunayama studio代表)、元木大輔(DDAA代表)
参加デザイナー:長嶋りかこ(village®代表)
リサーチャー:青柳憲昌(立命館大学准教授)、樋渡 彩(近畿大学講師)
エディター:飯尾次郎(スペルプラーツ代表)
アドバイザー:太田佳代子(CCA「c/o Tokyo」キュレーター)

日本館では、日本に建っていた建物をヴェネツィアまで運び、世界中から来る観客に向けて展示するという「Co-ownership of Action : Trajectories of Elements」(邦題『ふるまいの連鎖:エレメントの軌跡』)を予定していました。
ヴェネツィアでの会期中、半年間にわたって展示物がつくり続けられる、参加型の展覧会とし、閉幕後も、展示物が別の建物やプロダクトへと転用され、未来へとつながる展示を目指しています。

スケジュールが1年延期となった影響などから、今後1年間の活動予算への支援を求め、クラウドファンディングが始まっています。チームでは、延期によって生じた時間を活用し、展示に使用したマテリアルのその後のゆくえをデザインする新たな企画にも取り組むとのことです。

支援の方法・支援に対するリターンとして、メンバーが制作した、このプロジェクトでしか手に入らないオリジナルのグッズやプロダクトを販売しています。
リターンの詳細、予定している展示の内容、メンバーのプロフィールなどの詳細は、下記クラウドファンディングのプロジェクトページを確認してください。
なお、長坂氏をはじめ、メンバーのSNSでも本件に関する情報発信が行われています。(en)

デザインチーム全体での集合写真(2020年2月22日のミーティングにて)

1年伸びなければ、そこまで考えられなかったことを考える機会をいただけました。工事の注意喚起サインの有用性とデザイン性の高さ、工事現場で職人さんがさりげなく作る名作家具、「まかない家具」の機能性とデザイン性の高さに関して。その時間を支えてくださる方を募集しています。どうかご協力ください。(長坂常)

「グローバルな移動」をテーマにした計画が、奇しくも移動の制限により新たな局面を迎えています。またひとつ、われわれの目の前に大きな課題があらわれてしまいました。真摯に向き合っていきたいと思いますので応援いただけたらとてもうれしいです。 (岩瀬諒子)

出展者だけでなく、より多くの皆さんに国際展という営みの当事者になっていただく、またとない機会を得たのだと思っています。営みによって動いたお金、時間、人のふるまいの結実が、当事者になる皆さんの手元に届き、別の営みの起点になる、新しいチャレンジです。奮ってご参加下さい! (木内俊克)

世田谷にあった住宅は、解体され、ヴェネツィアに運ばれることになりました。屋根だった部分はベンチになり、その後どこかでスタンドライトになるかもしれません。「竣工しない」ということについて、コロナによる延期によって、じっくりと考えることになりました。みなさまにも、展示後のものづくりの連鎖に参加して頂けるととても嬉しいです。多くのご支援どうぞよろしくお願いいたします。 (元木大輔)

解体されるはずだった大量の廃棄物から見えてくるものは、名もないつくり手と産業の歴史だけでなく、枯渇しないかの如く絶え間なく自然資本を採取しては、つくり、そして壊し、大量に廃棄してきた人新世の営みかもしれません。メンバーそれぞれがそれらをオブジェクトとして捉え直し、再び人々と共有するための可能性を探っています。活動をご支援いただけたら嬉しいです。(長嶋りかこ)

紆余曲折が続くプロジェクトですが、困難を好機に変える姿勢をこれまで貫いてきました。クラウドファンディングへの挑戦も何度も議論を重ねて決意したことですが、みなさまからの応援が一番の励みになります。多くのご支援をいただけますようお願い申し上げます。(門脇耕三)

国際交流基金 公式ウェブサイト
第17回 ヴェネツィア・ビエンナーレ 国際建築展 (2021)概要

https://www.jpf.go.jp/j/project/culture/exhibit/international/venezia-biennale/arc/17/index.html

クラウドファンディング プロジェクト名:
コロナ禍で延期されたヴェネツィア・ビエンナーレ建築展の日本館関連企画を盛り上げたい

https://camp-fire.jp/projects/view/240092


#BiennaleChannel: Biennale Architettura 2021 – Sneak Peek: Japan(2020/12/30)
A sneak peek of the Japan Pavilion at the 17th International Architecture Exhibition “How will we live together?” (Venice, 22 May – 21 November 2021).

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