上の画:会場風景(ギャラリー2)撮影:吉村昌也
本展「2121年 Futures In-Sight」展の会場となる〈21_21 DESIGN SIGHT〉という施設名称は、英語で優れた視力を言い表す「20/20 Vision (Sight)」から引かれており、さらにその先を見通す場でありたいという「未来」にむけた想いから名付けられました。
では、今から100年後の未来はどのような世界、社会になっているのか? 本展の構想はそこから始まりました。
2021年現在、私たちはCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の世界規模での流行拡大という、2007年の開館当時には想定しえなかった環境下で暮らしています。生活様式やコミュニケーションの手法、コミュニティのあり方をはじめとして、物ごとの考え方や価値観などあらゆるものが劇的に変化していく様子を目のあたりにして、「未来」とはいかに未知なるものであるかを強く実感させることとなりました。
本展では、デザイナーやアーティスト、思想家、エンジニア、研究者など、計72人の参加作家たちが、それぞれに「100年後の未来」を考え、作品でその解を提示します。各氏がどのような問いを立て、解を導き出したのかも見どころです。
タイトルにある”Futures”は複数形であり、さまざまな時間軸へと思いを馳せる中から生まれた未来にまつわる多彩な視座は、複数形の未来を形成します。
展覧会ディレクター:松島倫明
グラフィックデザイン:上西祐理
会場構成:中原崇志
企画協力:水島七恵、平瀬謙太朗
デジタルコンテンツ設計:CANOPUS参加作家:青木竜太、安藤瑠美、e-lamp.(山本愛優美)、池上高志、石川善樹、石川 凜、石山アンジュ、稲見昌彦、we+、内田まほろ、内田友紀、evala、江間有沙、大川内直子、大澤正彦、大塚桃奈、岡崎智弘、岡島礼奈、小川絵美子、小川さやか、ライラ・カセム、鎌田安里紗、寒川裕人(ユージーン・スタジオ)、北村みなみ、木原 共、ウィリアム・ギブスン、キリーロバ・ナージャ、クラウディア・クリストヴァオ、Qosmo × 朝日新聞社メディア研究開発センター、齋藤帆奈、佐藤 卓、清水イアン、Synflux、管 啓次郎、諏訪綾子、生環境構築史、アビール・セカーリ、関根健次、ケイト・ダーリング、高橋祥子、玉城絵美、アンソニー・ダン、東京藝術大学 Sputniko! Lab(M2 岩藤愛実)、エレナ・トゥタッチコワ、戸谷洋志、中嶋 愛、中島さち子、長嶋りかこ、永山祐子、能作文徳、NOMA(ノーマ)、PARTY、畑中章宏、HUMAN AWESOME ERROR、廣川玉枝、深澤直人、舩橋真俊、Placy、細尾真孝、マクティア マリコ、松本紹圭、真鍋太一、水野大二郎、溝口力丸、宮下拓己、mui Lab、村上祐資、森田真生、山崎 亮、エイザ・ラスキン、Licaxxx、渡邉康太郎
本展では、会場を巡るツールとして、会場およびオンラインでも体験できる「Future Compass(未来の羅針盤)」を用意。さらに、500万年前から1000万年前という時間を包括する自然物を集めた展示「地球の時間軸」や、100年という時間軸を高さに置き換え、モノの形状やデザインの変遷を可視化した四角柱「タイムモノリス」など、私たちが「未来」を考える際に必要となるコンテンツも複数用意されています。
「未来」について考えるという姿勢自体を示す本展は、現在を生きる私たちと、これからを生きる世代にとって、デザインとともに明日を創造していくための豊かな洞察力(Insight)を養う機会となることを目指しています。
関連イベントとして、本展ディレクターの松島倫明、グラフィックデザインを担当した上西祐理、会場構成を担当した中原崇志の3氏によるオープニングトークが、12月23日(木)20:00よりオンラインで開催されます(視聴無料、予約制)。(en)
会期:2021年12月21日(火)〜2022年5月8日(日)22日(日)まで会期延長
休館日:火曜(12月21日、5月3日は開館)、年末年始(12月28日〜1月4日)
開館時間:10:00-19:00(入場は18:30まで)
入館料:一般 1,200円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
所在地:東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン(Google Map)
※会場では新型コロナウイルス感染症予防対策を実施
※入場は予約制となる場合あり
主催:21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人三宅一生デザイン文化財団
後援:経済産業省、港区教育委員会
特別協賛:三井不動産株式会社
協力:中川ケミカル
展覧会ディレクター / 松島倫明(まつしま みちあき)氏プロフィール
未来をプロトタイプするメディア『WIRED』の日本版編集長としてWIRED.jp / WIREDの実験区“SZメンバーシップ” / 雑誌(最新号VOL.41特集「NEW NEIGHBORHOOD」/ WIREDカンファレンス / Sci-Fi プロトタイピング研究所 / WIRED特区などを手掛ける。NHK出版学芸図書編集部編集長を経て2018年より現職。内閣府ムーンショットアンバサダー。
訳書に『ノヴァセン』(ジェームズ・ラヴロック)がある。東京出身、鎌倉在住。
オープニングトーク詳細
http://www.2121designsight.jp/program/2121/events/211223.html
21_21 DESIGN SIGHT 公式Webサイト
www.2121designsight.jp