クリエイター集団、secca inc.による展覧会、「secca 10th Anniversary Exhibition『巧藝-KOGEI-』展」が、東京・虎ノ門にて7月30日より開催されます。
secca(株式会社 雪花|代表:上町達也)は、食と工芸の街・金沢を拠点に、職人、アーティスト、デザイナーがそれぞれの長所を活かし、あらゆる技能を用いて新しいものづくりに取り組んでいるクリエイター集団です。
#secca YouTube:〈A↔︎UN〉by – secca inc. 神宮の杜芸術祝祭彫刻展「気韻生動」出展作品(2021/05/14)
設立10周年を記念して開催される本展では、seccaがこれまで手がけてきたプロダクト、作品の数々が披露されます。
台湾の世界的シェフであるアンドレ・チャン(Andre Chiang)氏の”一夜限りのディナー”のために制作された器のほか、劇場版『攻殻機動隊』やNHKスペシャルのサウンドトラックで知られる作曲家の川井憲次氏のために素材や形状をイチから捉え直して制作された楽器など、世界を舞台に活躍するアーティストとのコラボレーション作品が展示されます。貴重な展示であるとともに、同社の活動の軌跡を辿る場となります。
Landscape Wareゾーン
器と料理は大地と建築の関係を想起させるという考えのもと、新たな食体験の創出を目指して、数々の料理人と共に生み出された器〈Landscape Ware〉を展示するゾーン。
Singularゾーン
ギターメーカーで長年にわたりビルダーとして技術を習得し、培ってきた北出斎太郎氏の独自の感性とアイデアを重ね合わせ、新たな音楽体験を生み出すオリジナル楽器〈Singular〉の数々を展示するゾーン。
Shingiゾーン
後醍醐天皇が生前に残したとされる言葉「朕(ちん)が新儀は未来の先例たるべし」から引用して命名された彫刻作品〈Shingi〉のゾーン。“今の伝統は元々新しい事柄であるように、私の提案する新しい事柄は時が経てば皆が準拠する未来の前例となる”という思いを込め、今の時代だからこそ提案できる、seccaによるものづくりに挑戦の軌跡を辿ります。
secca designゾーン
seccaがこれまでにコラボレーションしてきた企業との作品を展示するゾーン。
石川県加賀市に本社を構える石川樹脂工業とは、従前の常識にとらわれない、素材、技術、カタチの全てをイチから捉え直した新たな器の開発に取り組んでいます。2020年には「強く、美しい、カタチ。」をコンセプトに掲げ、新素材(トライタン)を用いたテーブルウェアブランド「ARAS(エイラス)」が誕生。以降も、杉林の間伐時に出て廃棄される杉皮や、海水を淡水化する過程で発生し、環境破壊につながる濃縮水から採取したミネラルを用いた器などを制作、発表しています。
seccaでは、人間の営みの中で発生する産業廃棄物を新しい素材と捉え、素材独自の質感を楽しみつつ、これまでにない新たな食体験を提案するさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。
展覧会ステートメント
「工芸」が多様に進化する一方で、「工芸」という言葉が何を指すものなのか不明瞭になってきている現代。私たち日本で生きる者として日本特有のものづくりのその先を描くため、歴史から何を受け継ぎ、どのようなカタチで未来に繋げていくべきなのか。
seccaはその問いに対し、日本で磨かれてきた独自の美意識と技能を受け継ぎ、現代の思想と先端技術を含めた巧みな技能によってつくられた藝術に値する現代の上手物を「巧藝-KOGEI-」という言葉で再定義することで、これまでの10年を振り返り、次の10年を見据える展示会を開催します。
会期:2023年7月30日(日)〜8月6日(日)
会場:東京都港区虎ノ門4丁目1番40号 江戸見坂森ビルB1F(Google Map)
開場時間:平日 13:00-20:00 / 土・日曜日 10:00-18:00
入場料:無料
主催:雪花
※開催期間中は、secca代表の上町、または副代表の柳井が常に在廊します
#secca YouTube「story of secca」(2021/03/25)※川井憲次氏らコラボレーターへのインタビューを収録
secca Website
https://secca.co.jp/