英国・ロンドンのAAスクール(Architectural Association School of Architecture)と前田建設工業の共同主催によるフォーラム「Distillations of Architecture House / Means 家 / 具」が、東京・田町の建築会館ホールにて4月27日に開催されます(要申込)。
前田建設工業とAAスクールとの関係は、1992年にロンドンで開催された「日本の若手建築家5人展:Invisible Language」に同社がスポンサーとして協力したことに始まります。以来、英国および日本国内での一連のワークショップなどを経て、同学のディプロマ・ユニットマスター(教授)である江頭
慎氏が提唱する「Social Sustainability」をテーマに、持続性を社会環境内に探求するプロジェクトをグローバルかつローカルにも行なってきました。
本フォーラムもその一環として開催され、今年10月にはロンドン・AAスクールにて関連した企画展も開催されます。
ラウンドテーブル登壇者(敬称略):イングリッド・シュローダー(Ingrid Schroder|AAスクール学長)、江頭 慎(AAスクール ディプロマ・ユニットマスター)、⾧坂 常(スキーマ建築計画)、常山未央(Studio MNM)、山田紗子(山田紗子建築設計事務所)、西川日満里・千葉元生氏・山道拓人(以上、ツバメアーキテクツ)、岩岡孝太郎(飛騨の森でクマは踊る)ほか追加予定あり
主催者メッセージ
建築と結びつけると、「Distillation(蒸留)」とは、無駄を排除し建築のアイデアを洗練するプロセスとして建築家デザイナーにとって大切な作業です。今回のフォーラムでは、建築の蒸留をテーマに現在さまざまな観点から興味深い手法と技術を用いて研究を行っている建築デザイナーと素材作家を招待しました。家具という概念を再考することから住空間もまた建築の蒸留の結果として精製される可能性があります。
「Furniture(家具)」の語源は、フランス語の「fourniture」、ラテン語の「mobiles」まで遡ります。基本的に、それは移動性と適応性に基づき一定の耐久性を兼ね備えた生活機能を満たすオブジェや装置を指すようです。また一方、日本語の”家”(house)と(動)”具”(means)を組み合わせた言葉は床を中心とした生活空間を反映しており椅子やテーブルなどが存在しなかった時代から受け継がれています。
現在、一般的な家具が消費品として量産されその概念さえもが家から切り離されるてゆく中、その現状にあたかも疑問を投げかけるかのように建築の要素を家具に融合させるような作風を持った建築家や素材や伝統技術の応用を試みる研究者がいます。彼らは可動性や連鎖性、コンパクトさを追求し、法的・経済的な課題に巧みに対応しながら、環境を重視し、住的空間を再定義してます。多くのプロジェクトは都市から個々の人体までスケールを移行し、建築のアイデアを蒸留し、手段の経済性を体現しているかのようです。
今回のフォーラムに続き、今年11 月にはロンドンのAA スクールにて同タイトルの展覧会「Distillations of Architecture – House / Means」の開催が予定されています。今回の4名の建築家デザイナーと4名の素材制作研究者がペアを組み、現代都市における家具と建築との曖昧な関係を体現するプロトタイプのオブジェクトを共同で制作する挑戦に臨みます。
日時:2024年4月27日(土)15:00-17:30 終了予定
会場:建築会館 1Fホール
所在地:東京都港区芝5-26-20 日本建築学会 建築会館(Google Map)
登壇者(予定、今後追加される場合あり):イングリッド・シュローダー(AAスクール 学長)、江頭 慎(AAスクール ディプロマ・ユニットマスター)⾧坂 常(スキーマ建築計画)、常山未央(Studio MNM)、山田紗子(山田紗子建築設計事務所)、西川日満里・千葉元生・山道拓人(ツバメアーキテクツ)、岩岡孝太郎(飛騨の森でクマは踊る)、ほか
タイムスケジュール:
受付開始 14:30
講演時間(予定) 15:00-17:30
懇親会 17:30-19:00 ※懇親会は講演終了後に開始
参加方法:以下・特設サイトより要申込(会場定員に達し次第、受付終了)
主催:前田建設工業 Architectural Association School of Architecture
問合わせ窓口:前田建設工業 設計戦略部
特設サイト(申込受付)
https://aaschool-maeda.jp/