東京大学駒場博物館にて「つながるかたち展 06(CONNECTING ARTIFACTS 06)」が7月18日より開催されます。
「つながるかたち展」とは、東京大学教養学部教授の舘 知宏(たち ともひろ)と美術家・野老朝雄(ところ あさお)が共同で担当した授業をきっかけに生まれ、2021年から毎年、かたちを変えながら開催されている展覧会です。折る、組む、並べる、つなげる——単純な仕組みの先に立ち現れる、見たことのない形状やふるまい。その探求の最前線にいる研究者や学生たちの成果が披露されます。
今年の注目は、イッセイ ミヤケが展開するブランドの1つ、BAO BAO ISSEY MIYAKE(バオ バオ イッセイ ミヤケ)と、舘知宏研究室との協業プロジェクトの成果も公開されること。三角形の組み合わせから無限の表情を生み出すバッグと、折りや組みの仕組みから新しい「かたち」を探る同研究室の研究は、同じ原理を共有しており、両者の出会いから生まれた、これまでにない展示になるとのこと。
会場には展示の恒例となっている「わしゃわしゃコーナー」が設けられ、一部の作品を実際に手に取り、動かして楽しむこともできます。
ディレクターズメッセージ
私たちは、自然物や人工物をつなぐ「かたち」の原理を探求しています。折る・編む・詰むといった操作を通じて、粒子(0次元)、繊維(1次元)、界面(2次元)、セル構造(3次元)、動き(4次元)など、次元を横断してかたちが変わる仕組みは、自然界に広く存在し、芸術の創造にも深く関わっています。この探究は、手を動かして物をつくる実践から始まり、幾何学や非線形数理の視点による構造の理解、自然現象の観察と分析、計算科学を用いた設計と検証、そして未来社会を見据えた応用の構想へと展開してきました。
創造のプロセスは、決して一直線には進みません。試行錯誤の中で生まれるArtifacts──意図を超えた副産物──には、予期せぬ美しさや構造、そして新たな問いが潜んでいます。こうした副産物こそが、芸術・科学・工学・情報・数学といった領域をつなぎ、未来の人工物設計や社会のあり方に新たな可能性をもたらす核であると私たちは考えています。
「つながるかたち展06」は、こうした創造のプロセスを可視化する場です。国内外の作家、研究者、開発者による取り組みを、「さわる」「うごかす」「つくる」ことを通じて、芸術・科学・産業の領域を横断する「つながるかたち」の広がりをご紹介します。(舘 知宏)
参加者
野老朝雄、舘 知宏、安達瑛翔、渥美雅史、荒牧 悠、五十嵐健夫、伊藤嵩人、井戸硲勇樹、稲葉 澄、今田凜輝、岩瀬英治、上木敬士郎、植田宗一郎、内田京花、内田壮一郎、内本麻由未、太田海晴、大橋一久、小川雄大、小木央理、折茂克哉、香川舞衣、金岡大輝、金田昌也、鎌田斗南、上條陽斗、北島千朔、Daniel Ryuichiro King、栗栖 諒、栗原奈々子、来栖裕也、吴羽 博、河野 優、古賀大誠、小林拓未、斉藤一哉、堺 雄亮、佐藤遼太郎、柴 千尋、下田悠太、杉原大樹、杉原 寛、鈴木瑠之輔、曽我かれん、園部莉菜子、只見日菜、垂水竜一、張一葦、出口広哲、手塚拓夢、寺嶋真伍、天童智也、藤堂真也、豊田威衡、長岡 勉、中川功大、永田莉紗、永濱颯太、中原風香、楢崎大輔、鳴海紘也、西本清里、NOIZ、禾丈一郎、BAO BAO ISSEY MIYAKE、林 清人、Léo Wichlacz、平本知樹、福原舞弥、Quentin Becker、Davide Pellis、堀山貴史、本間さくら、正井秀俊、増田 凌、松永康佑、松本紘華、三木優彰、南 宏樹、南之園彩斗、Klara Mundilova、守屋 暁、矢島瑞己、山﨑玲美、山中俊治、山本 匠、鷲谷佳宣、割鞘奏太

〈剛体可折セル材料(TMP)〉舘 知宏、三浦公亮(Photo: Harumi Shimizu)

〈組市松紋風船 feat. TMK120〉下田悠太、藤堂真也、野老朝雄、平本知樹 協力:横浜風船

〈1:5〉三木優彰 協力:Toby Mitchell(米国), まどか, センスオブファン, 博展, 東合板, 日建設計

〈T=2ウイルスカプシドに着想を得た球面パズル〉割鞘奏太、本間さくら、西本清里、天童智也、 鎌田斗南、堀山貴史、松永康佑、舘 知宏

〈Kaleido Void〉天童智也、舘 知宏(Photo: Harumi Shimizu)

〈corrugated grid〉上條陽斗

〈「Wire Rope Expression – Hyperbolic Honeycombs {5,3,4}〉中川功大、内田京花、舘 知宏 協力:荒川技研工業(Photo: Choku KIMURA)
企画:舘 知宏、野老朝雄、折茂克哉、小木央理、金岡大輝
展覧会ディレクション:金岡大輝
会場構成:中川功大、上條陽斗
アーティファクツ・キュレーション:来栖裕也、舘 知宏、内田壮一郎、禾丈一郎、割鞘奏太
グラフィックデザイン:野老朝雄、小木央理、松本紘華
PR:内田壮一郎

会期:2026年7月18日(土)~9月13日(日)
閉館日:火曜(ただし8月11日[火・祝]は開館)、8月12日(水)
開館時間:10:00-17:00
会場:東京大学駒場博物館
所在地:東京都目黒区駒場3-8-1
入場料:無料
主催:「つながるかたち」展実行委員会、東京大学 駒場博物館
共催:東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部、学術変革領域研究(B)「折紙がつなぐ」
後援:東京大学芸術創造連携研究機構
協力:駒場リベラルアーツ基金、竹中工務店、日建設計
「つながるかたち展06」ウェブサイト
https://sites.google.com/view/connecting-artifacts/