“お仏壇のはせがわ”と建築家・隈研吾氏がコラボレーション。現代の日本の家に馴染む美しさを追求した、究極の和モダン仏壇が、6月18日より発売されます(2022年5月24日プレスリリース)。
TV-CMなどのキャッチコピー”お仏壇のはせがわ”で知られる株式会社はせがわと、隈氏は、浄土宗一行院 開山400周年記念として、2017年に建設された〈一行院 千日谷淨苑(いちぎょういん せんにちだにじょうえん)〉の建立プロジェクトにおいて、販売代行を同社・はせがわが、基本デザインを隈研吾建築都市設計事務所が担当するなど、コラボレーションの実績を有します(プロジェクト詳細はこちら / 外部リンク)。
隈 研吾氏プロフィール
1954年生まれ。1990年隈研吾建築都市設計事務所設立。慶應義塾大学教授、東京大学教授を経て、現在、東京大学特別教授・名誉教授。
現在、30を超える国々でプロジェクトが進行中。自然と技術と人間の新しい関係を切り開く建築を提案している。
主な著書に『点・線・面』(岩波書店)、『ひとの住処』(新潮新書)、『負ける建築』(岩波書店)、『自然な建築』、『小さな建築』(岩波新書)など多数。
現代のライフスタイルにふさわしいプロダクトとして隈氏がデザインしたモダン仏壇〈薄院(はくいん)〉は、構想当初からデザインに力を入れ、”こころに建つ建築物”として、隈氏が理想とする仏壇がデザインされたとのこと。
隈氏が設計・デザイン監修を務めた建築作品を想起させる、縦格子を基調としたデザインは、はせがわが伝え続ける「思いの和」と、隈氏が描く洗練された「現代の和」とが1つになり、誕生しました。
創業以来、はせがわが伝え続けている、”大切な人に手を合わせることでこころ穏やかになる”といった、仏壇本来の機能を備えつつも、日本において長い歴史を有する仏壇特有の存在感といったものは敢えて抑え、暮らしのなかに美しくなじませたデザインとなっています。
建築でファサードにあたる観音扉では、天然木による”無双格子”(2枚扉による2重の格子戸)を採用。扉を開けけるごとに異なる表情を見せ、格子は仏壇内部の側面にも連続していきます。
また、備え付けられたセンサーライトが開閉にあわせてゆっくりと作動し、あらわれた浄土空間を美しく、シンボリックに照らし出します。
内部のデザインでは、空間を上下に大きく2層に分け、浄土と現世、それぞれの世界観を表現。
仏像や位牌などを置く上層の棚板の表面には、職人の手業でちょうな加工を施し、まるで雲海のようなイメージを展開。対して、仏具などを置く引出の前面部分は漆仕上げとし、仏さまが暮らす来世と人が住まうこの世、シンボリックな世界と人の手が日々触れる実用的な部分、この2つを仕上げにより象徴的に分け隔て、1つの仏壇の中に収めています。
なお、はせがわでは、〈薄院〉にあわせたオリジナルの仏具も販売していくとのこと(本稿画像に写り込んでいる仏具は別売り)。
〈薄院〉の製造は、仏壇・仏具・位牌を主とした製品の製造・販売を事業とし、インテリアデザイナーの内田繁氏(1943-2016)がデザインしたモダン仏壇〈白虹〉の製造も担当している、福島・会津若松の地で1900年(明治33年)に創業のアルテマイスター(ALTE MEISTER / 株式会社保志)が担当。
なお、〈薄院〉は、その高いデザイン性により、月産の生産数は10基限りでの販売となります。
#はせがわ 公式Vimeo「〈薄院〉設計者:隈 研吾氏インタビュー」
読み:はくいん
サイズ:幅51.60cm、奥行41.00cm、高さ124.00cm
重量:62kg
素材:
主芯材:木質繊維板
表面仕上げ:ウレタン仕上げ(引出前面は漆仕上げ)
正面表面材:台輪(天板)/オーク薄板貼り、戸板(外扉)/オーク無垢、戸軸/オーク無垢
木材原産国:日本
価格:220万円(税込)
発売開始:2022年6月18日(土)