化粧板などの建築材料・接着剤を製造・販売しているアイカ工業(本社:愛知県名古屋市)では、2019年7月より、高耐久・高品質の湿式外断熱工法「パッシブウォール®」を販売しています。これまで、教育施設・スポーツ施設・中規模マンションなど、寒冷地を含む国内のさまざまな建物の新築・改修で採用実績があります。
以下の事例写真は、アイカ工業の外断熱工法「パッシブウォール®」が採用されたプロジェクトです。
工事種:新築
建物用途:スポーツ施設
施主:札幌市
設計:山下設計北海道支社
施工:西松・国策特定共同企業体
工事種:新築
建物用途:教育施設
設計:岡田設計
施工:奥村・中山特定共同企業体
工事種:新築
建物用途:教育施設
施主:東京都
設計:松田平田設計
施工:松井建設・片山組・日新建設共同企業体
住宅・オフィスビル・商業施設・病院・学校・文化施設など、鉄筋コンクリート(RC)造の建築物を設計する際におさえておかなければならないのが、断熱の設計です[*1]。
断熱工法には、主に内断熱と外断熱があり、どちらを選ぶかは内外装のデザインだけでなく、竣工後のランニングコストなど、建物の維持管理にも大きく影響します。
内断熱と外断熱の性能を比較した場合、外断熱には、RC躯体を日射と外気から守り、ヒートブリッジないしコールドブリッジと呼ばれる、熱橋(ねっきょう)の発生を低減させる効果があります。さらに、躯体は室内側の温度に同調するため、室温を安定した状態に保つことが可能となります。
外断熱のメリット
・結露が発生しにくい
・湿度の発生をおさえ、カビや衛生害虫(ダニ)の発生を低減させる
・冷暖房の効率を上げ、省エネルギー化に貢献する
・1年を通じて室内の温度と湿度を均等に保てる=冷暖房の費用を抑制する効果が期待できる
・風雨などの外的要因から建築物を保護する
・躯体が劣化しにくく、建物の長寿命化につながる
・改修(リノベーション)が容易
・改修工事に外断熱を採用すると補助金を獲得できる場合がある
このように、外断熱は建物の長寿命化・省エネルギー・サステナブルといった多様な観点から、今後ますます注目され、需要が高まることが予想される工法です。
上に挙げたような二次的な効果がいろいろと見込まれ、健康で快適な内部空間の創出に貢献します。いわゆる「健康住宅」や病院などで、大きな効果が期待できるでしょう。
また、外断熱は、建物を外側から断熱材で”包み込む”ため、改修工事の際に導入しやすい工法であることもメリットの1つです。
アイカ工業の「パッシブウォール®」の場合、入居したままでの施工が可能です。
加えて、充実した保証・施工体制を整えており、外断熱工法として確かな実績を誇ります。
工事種:改修
建物用途:教育施設
施主:東京大学
設計:綜企画設計
施工:イズミ・コンストラクション
工事種:改修
建物用途:集合住宅
設計:鹿窪建築設計
施工:建装工業
札幌市による外部試験によると、集合住宅(27世帯)の改修で外断熱を施工した後、1世帯あたりの空調用灯油の使用量は年間で約170リットル削減でき、削減率は42.9%という測定結果が出ています[*2]。
CO2の削減では、年間1棟当たり12t、25mプールに換算すると12杯分という量になります。これは、植樹効果としてはトドマツ材760本分に相当します[*3]。
外断熱は、サステナブルな社会の実現に貢献できる建築システムと言えます。
国土交通省の予測資料では、築30年以上の分譲マンションの戸数は、2020年で213万戸。20年後の2040年には、約2倍の384万戸になると予想されています[*4]。
改修工事の需要を背景に、外断熱工事に補助金が付与される場合もあります。[*5]。これらの制度を有効に活用できるのも、外断熱の魅力の1つです。
*2.集合住宅の高断熱化モデル改修効果検証(札幌市都市局市街地整備部住宅課、令和2年10月、P16)
*3.測定値(保証値ではない)
*4.国土交通省発表「マンションに関する統計・データ等」の『築後30、40、50年以上の分譲マンション戸数』(2021年末現在/2022年6月28日更新)より
*5.外断熱の補助金:環境省「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」(旧呼称「断熱リノベ」や、地方自治体ごとに設定があるところがある
アイカ工業の外断熱工法「パッシブウォール®」の仕上げ材は、同社のロングセラー製品で意匠性の高い「ジョリパットシリーズ」を採用しているのも特徴の1つです。
「ジョリパット」は、1975年の発売から約50年間、数多くの物件に採用されている、アイカ工業を代表する塗り壁材です。多彩なバリエーションで、高いデザイン性を実現しているほか、耐候性と低汚染性にも優れています。
「パッシブウォール®」では、100以上のカラーと、「エンシェントブリック」「かき落とし」「割肌」など計19の仕上げパターンを展開。今後も拡充していく予定です。
新築・改修を問わず、パッシブウォール®︎を採用したこれらの施工事例も、現在開催中の「AICA施工例コンテスト 2022」に応募できる対象作品となります。応募は11月30日まで。詳細は、本稿のフッターに掲示した「アイカ施工例コンテスト 2022」応募バナーをクリックの上、ご確認ください。
#アイカ工業 YouTubeチャンネル「湿式外断熱工法 パッシブウォール®︎」(2022/02/20)
アイカ工業「パッシブウォール®︎」詳細
https://www.aica.co.jp/products/lp/n-veneer/passivewall/
下記のロゴをクリックすると、プロダクト検索サービス「TECTURE」のアイカ工業オフィシャルアカウントページを閲覧・利用できます。
アイカ工業「TECTURE」公式アカウント
プロダクトや空間イメージも多数掲載!
詳しくはこちら↓
https://www.tecture.jp/users/18/posts
審査委員長:谷尻 誠(SUPPOSE DESIGN OFFICE)
審査委員:照井洋平+湯山 皓(I IN)、山根脩平(tecture株式会社 代表取締役CEO)、百々 聡(アイカ工業株式会社 取締役 専務執行役員)
応募締切:2022年11月30日