COMPETITION & EVENT

「鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に。」

コロナ禍のため開幕できなかった会場より、無観客でのダンスパフォーマンスをライブ配信

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大の影響により、2021年4月23日に政府が緊急事態宣言を4都府県に対して発令、東京都が各所に行った休業要請を受け、美術館などが25日より一斉に臨時休館に入っています。

東京・後楽園の[Gallery AaMo(ギャラリー・アーモ)]にて4月25日(日)から5月9日(日)まで開催される予定だった「鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に。」も、中止となったイベントの1つ。テキスタイルデザイナーの鈴木マサル氏の、過去最大規模の展覧会となるはずでした。

「鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に」会場風景

訪れた人を迎える、高さ5mの天井から吊るされたインクジェットプリントの巨大な布の展示(撮影:三嶋義秀 / Styrism Inc.)

鈴木マサル氏は、自身で立ち上げたテキスタイルブランド・OTTAIPINU(オッタイピイヌ)を主宰する、日本を代表するテキスタイルデザイナーのひとり。手がけるデザイン領域は、布という平面にとどまらず、プロダクトや建築空間など幅広く展開しています。
新作を含めて作品を披露する展示販売会や展覧会も積極的に開催し、東京・青山のスパイラルガーデンで開催された「鈴木マサル傘展 -持ち歩くテキスタイル-」では、槇 文彦設計に吹き抜け大空間に傘を吊るし、そのダイナミックな展示が話題となりました(会場デザイン:設計事務所ima / 小林 恭+小林マナ)

鈴木マサル氏プロフィール
1968年千葉県生まれ。多摩美術大学染織デザイン科卒業後、粟辻博デザイン室に勤務。1995年に独立、2002年に有限会社ウンピアット設立。2004年からファブリックブランド OTTAIPNU(オッタイピイヌ)を主宰。色鮮やかなハンドプリントによるファブリックを中心に、タオルやバスマット、ハンカチ、傘など、生地本来が持つ魅力にあふれたコレクションを展開。2009年よりフィンランドの老舗ファブリックメーカー Lapuan Kankurit(ラプアンカンクリ)、2010年よりMarimekko(マリメッコ)のデザインを手がける。
自身のブランド以外にも、マリメッコ、カンペール、ユニクロ、ファミリア、zoffなど、国内外のさまざまなブランドメーカー、ブランドとのプロジェクトに参画、テキスタイルの領域を超えて活動中。北陸新幹線開業と連動した北日本新聞社の企画「富山もようプロジェクト」では、富山の風景・文化・食などの魅力をモチーフにした絵柄を複数デザイン、2014年8月2日から4日連続で同新聞紙面を飾った(第35回新聞広告賞を受賞)。主な受賞に、「ミラノサローネ2016」におけるアイシン精機主催の展覧会「Imagine New Days」にて、Milano Design Award 2016 “BEST ENGAGEMENT by IED”受賞、「鈴木マサルの傘 pop-up store 2018」にて中川ケミカル「第21回CSデザイン賞」準グランプリなど。このほか、日本赤十字社芳賀赤十字病院の小児科病棟における壁面アートワーク(2019年)や、パナソニックが運営しする施設・RELIFE STUDIO FUTAKO(リライフスタジオ フタコ)における展示空間のデザイン(2021年)など、空間デザイン領域での仕事も多数。
主な著作:『鈴木マサルのテキスタイル』(誠文堂新光社、2016)、『鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に。』(2021年、出版社調整中)など。
現在、東京造形大学造形学部デザイン学科教授。

OTTAIPNU公式ブログ「テキスタイル獣道」(本展に関する記載あり)
https://ameblo.jp/ottaipnu/

設営が完了していながら、開催中止となった「鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に。」では、730m²の床面積と、5メートルの天井高をフルに使って作品を展開。インクジェット出力された巨大な布を上から吊るして空間を大胆に仕切り、会場の奥へと人々を誘いつつ、回遊できる動線となっていました。

「鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に」会場風景

画面中央:2014年「SPECIAL EXHIBITION 2014 「MARENCO × 鈴木マサル」のソファ(撮影:三嶋義秀 / Styrism Inc.)

布の間仕切りを曲がった先々に、鈴木氏のライフワークであるカラフルな傘や、販売もしているテキスタイル、アルフレックスから発売されたソファー、今年発表した風呂敷やバッグ、靴下、アートワークなどがあらわれ、商品として完成する前の下絵もさりげなく展示されていました。

「鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に」会場風景

アートワークや貴重な下絵などの展示(撮影:三嶋義秀 / Styrism Inc.)

会場を歩き回ることに疲れたら、アルテックとコラボレーションした特別仕様の座面の〈スツール 60〉に腰掛け、色と柄に包まれた圧倒的な「鈴木マサルワールド」を違う目線から鑑賞するという、考え抜かれたレイアウトになっており、併設するショップの準備も整っていましたが、会場の扉は閉ざされています。

「鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に」会場風景

カラフルな傘の下には、特別仕様の座面の〈stool 60〉が置かれている(撮影:三嶋義秀 / Styrism Inc.)

やむなく開催中止となった本展では、会場の雰囲気を届けるため、ドローンを使って会場を撮影した動画をYouTubeにて特別に公開しました。人の目線にあわせたウォークスルーのほか、高低差を駆使したドローンならではの鑑賞手段となっています。

延期開催については現時点では未定。今後については、詳細が決まり次第、Gallery AaMoHPのウェブサイトにて告知されます。


#MASARU SUZUKI 鈴木マサル YouTube公式チャンネル「MASARU SUZUKI Textile Exhibition at Gallery AaMo 2021」(2021/04/26)

また、無観客によるダンスパフォーマンスが急遽、企画され、ライブ配信されることになりました。映像は、YouTubeとInstagramの2つのチャンネルで同時配信。YouTubeの方が本編で、Instagramのほうは、カメラマン背後から追いかけた舞台裏的な映像となります。(en)

スペシャル企画「森下真樹と鈴木美奈子、色と柄と踊る。in 鈴木マサルのテキスタイル展」

配信日時:2021年5月8日(土)15:00より(約20分間予定)
ダンス:森下真樹 鈴木美奈子
音楽:菅原一樹、鎌野 愛
映像ディレクション:遠藤 豊(LUFTZUG)
ストリーミング撮影:大木大輔
スチール撮影:三嶋義秀(Styrism Inc.)
サポート:山本真澄
会場協力:東京ドームシティ Gallery AaMo
視聴方法:上記日時に以下のチャンネルにて同時配信(予約不要、無料)
1.鈴木マサル YouTubeチャンネル:
https://youtu.be/0-9rMn9LLLY
2.鈴木マサル Instagram(@masaru_suzuki_textile):
https://www.instagram.com/masaru_suzuki_textile/

※今後の社会状況により、開催予定の日時やイベント内容に変更の場合あり

「鈴木マサルのテキスタイル展 色と柄を、すべての人に。」公式ウェブサイト
https://www.tokyo-dome.co.jp/aamo/event/masaru_suzuki.html

鈴木マサル公式facebook(本展の設営中の様子や最新プロジェクト情報がアップされています)
https://www.facebook.com/masaru.suzuki.547

OTTAIPNU公式ウェブサイト
http://ottaipnu.com/

Gallery AaMo
https://www.tokyo-dome.co.jp/aamo/

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