本展タイトルにある「Hackability of the Stool」とは、建築家の元木大輔氏(DDAA代表)とDDAA LABによるデザインプロジェクトです。
アルヴァ・アアルト(1898-1976)が1933年にデザインしたスツールとして知られる《Stool 60》を、アルテックの協力を得て大胆に改変し、機能の拡張を試みたもので、現代の新しい視点やユニークなプロジェクトを通して、アアルトの哲学と技術、その普遍的なデザインを周知するきっかけになればというアルテックの理解と協力のもと、行われました。
同プロジェクトでは、小さな工夫で展開される活用を「改変可能性(hackability)」として捉え、モダニズムの考え方、アアルトやアルテック製品の品質と削ぎ落された無駄のないデザインに敬意を払いつつ、新たな視点で小さな個々の要望や用途に応える機能を追加。生み出されたアイデアスケッチ330余のうち、本稿の写真にも見られる100のアイデアが実際に製作され、2020年に元木氏がインスタグラムで発表しています。
実作品としての初披露は、2020年10月に中国・杭州のギャラリー(B1OCK CONCEPT STORE)で開催された展覧会にて。その後、日本国内では、今年3月15日から20日にかけて、京都市京セラ美術館 光の広間にて開催された展覧会「元木 大輔 / DDAA LAB Hackability of the Stool」にて、100脚が展示されています。
本展は、待望の首都圏での開催です。会場となるのは、アルテックの日本直営店である、表参道の[Artek Tokyo Store]。京都で展示された100脚のうち40脚を厳選して、[Artek Tokyo Store]のインテリアシーンの中に置き、日々の暮らしの中で実際に使用することを想像できる展示であることが、これまでの開催とは異なる点です。
本展の開催にあわせ、元木氏がセレクトした3種類のアイデアスケッチのポストカードが本展限定で制作されました。展示期間中、店内にてフリーで配布されます。
さらに、本展の期間中に限り、[Artek Tokyo Store]店頭と、アルテックのオンラインストアにて、プロジェクトの全容を伝える書籍、元木大輔 / DDAA LAB作品集『Hackabiity of the Stool スツールの改変可能性』(2022年2月、建築の建築)も特別に販売されます。
会期:2022年4月20日(水)〜5月16日(月)
営業時間:11:00-19:00
会場:Artek Tokyo Store
所在地:東京都渋谷区神宮前5-9-20(Google Map)
定休日:火曜(GW中の5月3日[火・祝]は営業)
[Artek Tokyo Store]公式ウェブサイト
https://webstorejapan.artek.fi/
Artek(アルテック)オンラインストア 書籍販売ページ
https://webstorejapan.artek.fi/products/hackability-of-the-stool