3Dプリンタ住宅メーカーのセレンディクス(兵庫県西宮市、代表取締役:小間裕康)が、同社が展開する3Dプリンタモデル〈serendix 10〉を、今年5月末に長野県佐久市内に完成させたと発表しました(2023年6月20日プレスリリース)。
〈serendix 10〉の開発と販売は、車を買うような感覚で家を買うことを目指し、3Dプリンタ住宅メーカーとして2018年に創業したセレンディクス。
広さ10m²の住宅を300万円で建てることを目標に開発された「スフィア(Sphere)10m²モデル」は、十数年にわたる住宅ローンの負担から人々を解放するプロダクトとして、高い関心を集めています。
2022年初春に愛知県小牧市にプロトタイプを建設。同年10月に数量限定で一般販売を行ったところ、予定の6棟が即、完売に。このほど佐久市内に完成した〈serendix 10〉はこのうちの1棟で、初回生産品での竣工第1号、さらには商用店舗としても初の3Dプリンタ施設となります(セレンディクス調べ)。
今回竣工した〈serendix 10〉は、介護や整骨鍼灸、リラクゼーション事業を展開するカスケード東京(東京都港区)が購入したもので、今後は整骨院の施術スペースとして使用される予定です。近未来的な外観を生かし、EMSトレーニングスーツを用いた先進的なトレーニングや、非日常のリラクゼーション体験などが提供されるとのこと。
サイトは都市計画区域に属し、建設に際して建築確認を申請、これを取得。3Dプリンタで出力した型枠の内部に鉄筋を配してコンクリートを充填、「鉄筋コンクリート造」として仕様規定を適用しています。
セレンディクスによれば、搬入から完成までの施工時間は22時間52分(合計)とのこと。
#らいおんハート整骨院 佐久平本院がYouTubeで公開した〈serendix 10〉建設から完成までの様子をまとめた動画(2023/05/30)
セレンディクスでは現在、200社を超えたコンソーシアム企業と共同して、3Dプリンタ住宅の開発を進めています。日本最大となる、100m²規模で出力可能な3Dプリンタを駆使し、2人世帯向けの〈serendix 50(フジツボモデル49m²)〉の出力試験も行なわれているとのこと。今後の展開がますます注目されます。
個人向け3DP住宅「フジツボモデル」共同開発計画をセレンディクスが発表、田中浩也教授率いる慶應大 環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センター監修
セレンディクス 公式Webサイト
Serendix.com
画像提供:セレンディクス