「サブスク」という言葉を最近よく聞くようになりました。
しかし、どういう意味かわからないという人も実は多いのではないでしょうか。
「サブスク」とは「サブスクリプション」の略語で、「予約購読」「定期購読」「会費」という意味を持っています。
新聞や雑誌の定期購読のように、実は昔からあるビジネスモデルで、以前はストックビジネスと呼ばれていたものが進化したサービスです。
定期購入や定期購読のようなサービスだけでなく、欲しい物を必要なときに借りて利用するスタイルのサービスも含まれます。
従来のストックビジネスと比べて、サブスクはよりユーザーのニーズに近い便利なサービスです。
スマートフォンの普及により、動画や音楽などの市場ではサブスク市場が大きく成長しています。
月額料金を支払え聴き放題になるサービスや、動画の見放題もあります。
これからさらにサブスク市場は成長すると予測され、さまざまな企業が新しいサブスクの開発と提供に躍起になっています。
そんななか、ついに「別荘」のジャンルにもサブスクが登場しました。
別荘といえば購入費が高額で、しかも維持管理が大変で、高所得者層の贅沢品のイメージがありました。
自然の中で自由で快適な生活が送れる別荘はある種の憧れですが、この別荘を月額料金で利用できるサービスが始まりました。
[画像引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000060549.html]
URL : https://2ndhome.sa-nu.com/
東京都台東区に本社を置く株式会社Sanuが運営する「SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)」が、セカンドホーム・サブスクリプションサービスの先行申し込みを4月15日(木)午前10時に開始しました。
2021年秋のサービスローンチに向けての初期会員の募集です。
このサービスは、初期費用0円で会員登録制(月額料金制)として利用することができ、都心からのアクセスが良い自然立地に作られたSANU CABINを好きな時に利用することができます。
2021年度内に5拠点(40棟)のオープンを予定し、さらにその後は2022年夏頃までに新たに5拠点がオープンする計画です。
合計10拠点、全部で90棟が展開される予定です。
別荘サブスクが開始される背景には、首都圏在住の30代〜50代男女の約8割が「自然との接点を増やしていきたい」といった生活の中に自然を取り入れていきたいというニーズが高まっているためだそうです。
このニーズから日常生活の中で自然に触れ合い、海や山の近くで生活を営む体験が可能になる別荘のサブスク、セカンドホーム・サブスクリプションサービスが誕生しました。
月額50,000円(税別)で、長野・群馬県・山梨・静岡・栃木・千葉県などにある国立公園・国定公園に近接した雄大な自然の中で過ごすことができます。
[画像引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000060549.html]
SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)は「別荘」と「自然との接点」に重点を置いたサブスクですが、実は住居系のサブスクが現在熱い注目を集めています。
従来の宿泊施設といえば真っ先にホテルが思い浮かぶ方も多いかも知れませんが、中長期の出張や転勤族の住まい、受験前の数ヶ月の宿泊や大型リフォーム工事のときの仮住まいとして、マンスリーマンションやウィークリーマンションが利用されてきました。
ホテルに連泊するよりも安価で自由度が高く、家具や家電の購入などといった初期費用などが不要なメリットがあるためです。
住居系サブスク会員になると、基本的にサービス内のどの宿泊拠点でも利用可能です。
転勤が多い人や、場所を問わない仕事をしている人であれば、生活拠点を転々と移しながら旅を楽しむように利用することができます。
現在さまざまな住居系サブスクが登場していますが、以下の7つのサービスが注目されている代表的なものです。
・Hostel Life(ホステルライフ)
・ADDress(アドレス)
・unito(ユニット)
・HafH(ハフ)
・SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)
・XROSS HOUSE(クロスハウス)
・ハンモサーフィン
ホテルブランドの開発や運営を手がける「NOT A HOTEL」は、ホテルとして利用可能な住宅を販売開始すると発表しました。
コロナ禍で痛手を受けるホテル業界に挑む起業家は、ZOZOテクノロジーズ取締役も務めた濵渦伸次氏です。
濱渦氏は「ホテル業界の状況は、10年前のアパレルと似ている。テクノロジーとうまくやれていない、取り入れきれていない領域として、ホテルに注目した。」と語っており、改善や効率化の余地が大きく、マーケットが大きいとして大きな期待を寄せています。
NOT A HOTELはオーナーが自宅(別荘)として利用するか、ホテルとして貸し出すかを使い分けることができる「ホテル兼住宅」の物件です。
使い分けはアプリで選択するだけで、ホテル自体の管理などは全てNOT A HOTELがサポートする仕組みです。
第1号となる「NOT A HOTEL FUKUOKA(仮)」は2021年冬に販売が開始され、4000人が応募する人気ぶりです。
このNOT A HOTELのビジネスモデルは、稼働率を追いかけるホテル形式でもなければ、サブスクでもない、新しいホテル経営の方法といえるでしょう。
「新しい住まいのカタチ」として、オーナーや利用者、そしてホテル業界も高い関心を寄せています。
自然との接点を求める人は少なくありません。
豊かな自然環境の中に身を置き、その場でしか味わえない体験をしたいと願う人は多いはずです。
そんな中、大自然の大地に根ざし、自然の体感を届ける目的で2021年2月に「DAICHI(ダイチ)」が発足しました。
DAICHIは、自然豊かな環境での宿泊や商業、そしてスパやサウナなどの企画開発と運営、PR、地域のブランディングを手掛ける企業です。
このネイチャーデベロップメント事業には建築家の谷尻誠氏らが参画し、造園家でDAISHIZEN代表の齊藤太一氏、クリエイティブ企業「HARKEN」代表の木本梨絵氏、プロサウナーの松尾大氏、サウナツアーなどを手掛ける秋山大輔氏が参加しています。
土地の潜在的なポテンシャルを引き出し、能動的なラグジュアリー体験を提案するサービスを目指し、プロジェクトの第1弾として山中湖の湖畔にサウナ併設の小屋を建てて販売しました。
さらに今後は静岡県御殿場市や千葉県いすみ市に宿泊施設のオープンを計画しています。
DAICHIが展開する宿泊施設は「キャンプ以上、別荘未満」で、ホテルには飽きて自然の中に身を置きたいと思いつつ、キャンプよりも手軽に利用できる従来にはないまったく新しい滞在スタイルです。
手軽に利用できる別荘の一つの形として強い注目を集めています。
ホテルや別荘といった宿泊施設に、大きな変化の時期が訪れています。
宿泊するだけの施設に飽き、潜在需要の多い自然と触れ合える滞在スタイルが着目されています。
アウトドアが得意な人であればキャンプやキャンピングカーの利用も可能ですが、手軽に自然を楽しむにはハードルが高過ぎるというデメリットがあるのも確かです。
住まいのカタチが多様化し、コロナ禍の影響によって仕事の場所も自由になりつつあります。
今までにない住居や別荘のカタチとして、定額で利用できる別荘サブスクは今後目が離せなくなりそうです。