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パノラマティクスが東京高速道路再生プロジェクトに参画

齋藤精一氏が共創プラットフォームのコンダクターに、佐々木実氏がコーディネーターに就任、KK線を歩行者中心の公共空間に変換させることを目指す

BUSINESS2024.05.05

東京高速道路(KK線)を再生するための「共創プラットフォーム」において、パノラマティクスを主宰する齋藤精一氏が2024年4月1日付けで参画、さまざまなステークホルダーとの共創を調和させるコンダクターに就任したことが、東京高速道路および同氏が代表取締役を務めるアブストラクトエンジンより5月4日に発表されました(2024年5月4日プレスリリース)。

KK線とは、都内3カ所で首都高速道路(首都高)と接続している道路で、無料で走行することができ、主に首都高都心環状線のバイパスとしての役割を果たしています(詳細はこちら・東京首都高速道路ウェブサイトを参照)。

東京高速道路では、東京都の方針に基づき、これまで都市インフラとして自動車専用で利用されてきた道路を、既存施設を活かしたまま、緑に囲まれた歩行者中心の公共的空間へと再生する事業に取り組んでいます。

2023年「銀座スカイウォーク」

2023年「銀座スカイウォーク」実施時の様子(画像提供:東京高速道路株式会社)

2023年「銀座スカイウォーク」

2023年「銀座スカイウォーク」実施時の様子(画像提供:東京高速道路株式会社)

「KK線再生プロジェクト」の最近の取り組みでは、未来の歩行者空間を人々に体感してもらうことを目的に、GW期間中に車両の通行を止め、KK線を歩くイベント「銀座スカイウォーク(銀スカ)」を2023年春より開催(上の写真 / 注.参加希望者は4月に申し込み、抽選を経て当選者のみ参加可能。2024年は5月4日〜6日に「GINZA SKY WALK 2024」を開催、早朝のランニングやヨガプログラム、銀座の夜景を楽しめるナイトプログラムなどを実施)

「GINZA SKY WALK 2024」エリアマップ

「GINZA SKY WALK 2024」エリアマップ ※参加できるのは申請と抽選を経た当選者のみ

KK線はいずれ、都心の真ん中にありながら、緑とふれあい、誰もが心地よく過ごせる場所となる予定で、ひと・まち・環境をつなぐ、グリーンインフラとして、次世代の都市インフラを生み出すとともに、東京に新しい価値や魅力を加えるシンボルとなることを目指しています。

この新たな価値を生み出す仕組みとして、東京高速道路では「共創プラットフォーム」を発足。多領域の専門家が「KK線再生プロジェクト」に参画する仕組みであるとともに、同社および東京都などの行政機関、周辺の地域団体と連携することで、多様なステークホルダーとの「共創」の機会を創出し、その成果をプロジェクトに積極的に取り込むためのプラットフォーム構築を目指します。

これまでにグローバルなプロジェクトを数多くデザインしてきた実績を有する齋藤氏には、同プロジェクトの価値向上を担う「共創プラットフォーム」の中心となるコンダクターとしての役割が期待されています。
また、共創プラットフォームのコーディネーターとして、パノラマティクスの佐々木 実氏の就任も発表されています。

プロフィール

齋藤精一(さいとう せいいち)
パノラマティクス主宰
株式会社アブストラクトエンジン代表取締役
クリエイティブディレクター
1975年神奈川県生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学ぶ。2006年に株式会社ライゾマティクス(現:株式会社アブストラクトエンジン)を設立。社内アーキテクチャ部門を率いた後、2020年に「CREATIVE ACTION」をテーマに、行政や企業、個人を繋ぎ、地域デザイン、観光、DXなど分野横断的に携わりながら課題解決に向けて企画から実装まで手がける「パノラマティクス」を結成。
2023年よりグッドデザイン賞審査委員長。2023年D&AD賞デジタルデザイン部門審査部門長。2025年大阪・関西万博EXPO共創プログラムディレクター。

東京高速道路(KK線)再生プロジェクト

左:齋藤精一氏 / 右:佐々木 実氏 Photo. Muryo Homma (Rhizomatiks)

佐々木 実(ささき みのる)
パノラマティクス所属
コンサルティングファーム、証券会社、AIスタートアップを経て、現職。内閣府や経済産業省とのプロジェクトや、自治体との実証プロジェクト、民間企業での新規事業開発、M&A、企業再生、資金調達等のプロジェクトをマネジメント。2023年よりザルツブルグ・グローバル・セミナー フェロー。

パノラマティクス ウェブサイト
https://panoramatiks.com/

 

東京高速道路(KK線)再生プロジェクト

東京高速道路(KK線)夜間(画像提供:東京高速道路株式会社)

花木万里子氏(東京高速道路常務取締役 プロジェクト推進室長)コメント
「東京高速道路(KK線)は、民間活力による公共施設の整備・運営、いわゆるPFIの先駆けとして誕生した自動車専用の道路です。KK線は歩行者中心の公共的空間として再生を目指しますが、既存施設を有効活用するためにはハード面の整備だけでなく、利活用や運営体制といったソフト面も含め、各分野の専門家や周辺地域などの関係者と共創することが重要です。齋藤さんには、世界に注目される新しい公共空間の実現に向けて、共創が素晴らしいハーモニーを奏でるよう、コンダクター役として存分にタクトを振り、プロジェクトを牽引して頂けることを期待しています。」

KK線再生プロジェクト

KK線再生プロジェクト 沿革
2019年 東京都が有識者や関連行政機関による「東京高速道路(KK線)の既存施設のあり方検討会」を設置
2020年 同検討会がKK線を歩行者中心の公共的空間に再生することを東京都に提言
2021年 東京都が「東京高速道路(KK線)再生方針」を策定
2022年 東京都が「東京高速道路(KK線)再生の事業化に向けた方針(中間まとめ)」を策定
2023年 東京都が「東京高速道路(KK線)再生の事業化に向けた方針」を策定
東京高速道路株式会社がKK線再生の整備・管理運営主体として位置づけられる
2023年 東京高速道路(KK線)の上部空間について、「主要な公共施設(広場)」として都市計画決定
2024年 共創プラットフォームの編成、始動
2024年 齋藤精一氏が共創プラットフォームコンダクターに就任

 

事業主体:東京高速道路
土地所有者:東京都
プロジェクトデザイン:共創プラットフォーム
事業コンサルタント:三菱地所
設計コンサルタント:三菱地所設計

KK線再生プロジェクト ウェブサイト
https://www.kk-saisei.com/
 

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