2024年4月に私立大学・飛騨高山大学(仮称)の設置・開校を目指す、一般社団法人飛驒高山大学設立基金(代表理事 井上博成)は、2021年11月5日に、大学本校設置予定地の岐阜県飛騨市古川町にて記者会見を行い、主要3点について発表しました。
※その後、一般社団法人 飛騨高山大学設立基金公式ウェブサイトにて「全日制開学時期の予定延伸」を発表(2022年10月17日 / 詳細)、文科省への申請年度を2024年10月に延伸し、開学年度は2026年4月を目標としている
※大学名称を「飛騨高山大学(仮称)」から「Co-Innovation University(仮称)」に変更(略称:CoIU・呼称:コーアイユー)を同ウェブサイトにて発表(2022年3月26日 / 詳細)
学長候補に、現・慶応義塾大学医学部教授の宮田裕章氏が就任。本校キャンパスの設計を、建築家の藤本壮介氏が率いる藤本壮介建築設計事務所が担当します。
また、設立する学部を経済学部から「共創学部」に変更されました。
設計者の発表に伴い、本校キャンパスの内外観イメージパースが公開されました。
本校キャンパス設計コンセプト:「その先」へと開かれた場所
「美しい山並みに囲まれたこの飛騨の街全体が、人々が集い語らう1つの大きな学びの広場です。同時にこの山々は「その先」へと意識を開いてくれます。包まれているからこそ、集い、その先へと思いが開いていく。地域に根差しながら同時に世界へとつながっていく。飛騨高山大学(仮称)のビジョンそのものが、すでにこの飛騨の街と地勢に現れています。キャンパス計画でも、そんな「包まれていること」「その先へと開いていること」を体感できるように、中央に開かれた丘を配置しました。学生や教員、地域の方々が、自由に交流し、その先の世界へと意識が繋がるようなキャンパスをつくりたいと思います。(藤本壮介)
藤本壮介氏プロフィール
1971年北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、2000年藤本壮介建築設計事務所を設立。現在、東京とパリに事務所を構え、国内外で幅広く活動を展開している。
2014年フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞(ラルブル・ブラン)。2015、2017、2018年にもヨーロッパ各国の国際設計競技にて最優秀賞を受賞。国内では、2020年に2025年に大阪で開催される日本国際博覧会の協会事務局会場デザインプロデューサーに就任。2021年には大分空港海上アクセス旅客ターミナル建設工事基本・実施設計業務において最優秀者に選定される。
主な作品に、白井屋ホテル(2020年)、L’Arbre Blanc(2019年)、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2013、House NA(2011年)、武蔵野美術大学 美術館・図書館(2010年)、House N(2008年)などがある。藤本壮介建築設計事務所
http://www.sou-fujimoto.net/活動初期より一貫して、プライベートとパブリック、内と外、自然と人工など、一見相反する要素の「あいだ(間)」を意識した建築設計を実践。特に近年は、建築物の設計に留まらず、建築、街、ランドスケープの溶け合いを意識したプロジェクトにも積極的に参加し、建築と社会との関係、公共性や多様性を志向した設計行為を通じ、建築の新たな可能性を探っている。
そのほか、社会的活動として、大阪府および大阪市スーパーシティアーキテクト、特定非営利活動法人アートアンドアーキテクトフェスタ 副代表理事、一般社団法人日本建築材料協会 特別顧問、旭川市景観アドバイザーなど歴任。
宮田裕章氏プロフィール
1978年生まれ 慶応義塾大学 医学部教授。
2003年東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。同分野保健学博士(論文)、早稲田大学人間科学学術院助手、東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座助教を経て、2009年4月東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座 准教授、2014年4月同教授(2015年5月より非常勤)、2015年5月より慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授、2020年12月より大阪大学医学部招へい教授。社会的活動として、2025日本万国博覧会テーマ事業プロデューサー、うめきた2期アドバイザー、厚生労働省 保健医療2035策定懇談会構成員、厚生労働省データヘルス改革推進本部アドバイザリーボードメンバー、新潟県 健康情報管理監、神奈川県Value Co-Creation Officer、国際文化会館理事、The Commons Project評議員・日本代表、会津若松市スーパーシティ構想アドバイザーなど歴任。
専門は、データサイエンス、科学方法論、Value Co-Creation。
データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う。専門医制度と連携し5000病院が参加するNational Clinical Database、LINEと厚労省の新型コロナ全国調査など、医学領域以外も含むさまざまな実践に取り組むと同時に、経団連や世界経済フォーラムと連携して新しい社会ビジョンを描く。宮田が共創する社会ビジョンの1つは、いのちを響き合わせて多様な社会を創り、その世界を共に体験する中で一人ひとりが輝くという“共鳴する社会”である。
学長候補就任にあたっての宮田裕章氏コメント
「2024年4月開校(2022年10月文部科学省へ大学新設認可申請予定)を目指し、「飛騨高山大学(仮称)」の設立準備に役職員一同、日々邁進しております。
飛騨高山大学(仮称)は教育を軸にした多様な実践を通じて、地域から世界につながる新しい未来の共創に貢献していきます。私たちは地域の人々が大切にする価値を共に大切にして、関わる人々と互いを尊重しあい、新しい社会につながる多様な豊かさを創造する人材を育成したいと考えています。
飛騨高山大学(仮称)では、高校を卒業した学生のみならず、社会人が学ぶ場も各地に提供をしていくことを考えています。様々な立場の人たちが、多様な地域や取り組みの中で繋がり、互いに学びあいながら、新しい社会を拓く実践をともにする、そうした場を大学は提供していきます。
今回デザイン案を公表した飛騨本校のキャンパスは特に力を入れています。日本各地はもちろんのこと、世界からも、ここで学びたい、そして訪れたいと思ってもらえる場や体験を構想しています。
また飛騨のみならず、全国各地に学びの地域拠点(2021年11月現在11か所想定)を設置する予定です。グローバルに通じる視座を得るだけでなく、各地域の未来を共創する実践的な取り組みの中で学びの場を提供します。新しいコミュニティやビジネス、アートやサービスなど多様な価値を創造するリーダーを輩出する、そんな教育拠点でありたいと考えています。
1人ひとりが違うからこそ、足りない力や視点を、補いあって互いに貢献する社会。それぞれが多様な豊かさを追求しながらも、違う個と個がつながりあって、一人ひとりの生き方がより輝く、新しい社会。そうした未来につながる取り組みを皆さんと行なっていきたいと思います。
飛騨高山大学(仮称)の開学にあたり、皆様のあたたかいご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。」
飛騨市本校キャンパス(飛騨市古川町)以外にも、各地域と“絆”を結び、“地域で学ぶ”拠点を全国11カ所(2021年10月現在)に開設予定[*]。
設置を検討している予定地は、人口動態1万人から100万人以上のさまざまな市町村で、多様な課題に直面している地方都市や、過疎地域それぞれの現状に対して、学生が実践の場を通じて直接触れる機会を創出し、横断的かつ幅広い視点で、地域課題にイノベーションを発揮する人材の育成を目指す。
各地の拠点にて提供予定のオリジナル教育メソッド「ボンディングシップ(双方向の絆づくりの実践教育)」を、2024年4月の開校に先駆け、2021年6月14日から、現役大学生や社会人らを対象に、岐阜県飛騨市を皮切りに試験的に実施し、教育効果の実証を2022年9月まで試みる。以降は、各務原市、岐阜市、石川県能登、北海道札幌、福岡県福岡市など全国各地でも開始。
*.全国各地設置予定の11拠点(2021年10月時点、今後変更となる場合あり)
岐阜県飛騨市(本校設置予定地、及び地域拠点設置) / 岐阜県高山市 / 岐阜県岐阜市 / 愛知県田原市 / 石川県中能登町 / 長野県小布施町 / 京都府京都市 / 北海道札幌市 / 宮城県仙台市 / 鳥取県鳥取市 / 福岡県福岡市
※その後、一般社団法人 飛騨高山大学設立基金公式ウェブサイトにて「全日制開学時期の予定延伸」を発表(2022年10月17日 / 詳細)、文科省への申請年度を2024年10月に延伸し、開学年度は2026年4月を目標としている
※大学名称を「飛騨高山大学(仮称)」から「Co-Innovation University(仮称)」に変更(略称:CoIU・呼称:コーアイユー)を同ウェブサイトにて発表(2022年3月26日 / 詳細)
設置予定の各地の拠点では、各地域の学生(社会人を含む)が、岐阜県飛騨市にある本校キャンパスで実施される予定の講義をオンラインで受講できるだけでなく、各地のキャンパスに配置される予定の教員による講義も行う想定となっています。
さらには、拠点周辺の地域課題に取り組む実践の場として機能する予定。全国の地域人材がつながりあい、課題を共有しあいながら、議論や対話が生まれることを目指しているとのこと。
各地の地域拠点には、多様なキャリアを持つ学生をサポートする、教授陣、地域コーディネーター、地域受け入れ法人(企業・行政)、立地周辺関連大学、キャリアコンサルタント、以上の計5つのチームを拠点別に整備していく計画で、今後は各地との協定などの締結が進められます。
また、学生の興味・関心や、取り組みたい地域課題に合わせ、自由に各地の地域拠点を選ぶことができるカリキュラムが整備される予定です。将来的には、各拠点のテーマにつながる、各地の特徴ある産業や経営手法について、国際的なスタンダードとなる視座を体得するため、海外の大学との提携も目指しています。
飛騨高山大学(仮称)では、大学教育を通じて、地域に関心の高い学生や、関係する人材が、地域に根付いた拠点に集い、学び、混ざりあうことで、その場所が「地域の元気・価値・成長を創る場所」となり、持続可能な地域づくりに貢献することを構想しています。
一般社団法人 飛驒高山大学設立基金 プレスリリース(2021年11月5日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000089397.html
一般社団法人 飛驒高山大学設立基金 公式ウェブサイト
https://coiu.jp/