誠文堂新光社より、新刊『イームズを読み解く』が2022年7月12日に発売されました。
数々の名作椅子などプロダクトの名品を生み出した、米国のデザイナーである、チャールズ&レイ・イームズ夫妻を、これまでのイームズ関連書にはなかった切り口—オリジナル図面をもとに紹介します。
本書では、総頁数248ページの半分以上を割いて、イームズの椅子やテーブルのオリジナル図面55枚を掲載。当時の貴重な図面などから、イームズの発想や、デザインコンセプトを読み解いていきます。
これらの図面とあわせて椅子などの写真も併載。とりわけ特徴的なデザインでは拡大写真を掲載するなど、わかりやすい「イームズ図鑑」となっています。
椅子のデザイン以外にも、映像、エキシビション、建築など、チャールズ・イームズ(1907-1978)とレイ・イームズ(1912-1988)夫妻の多方面にわたる業績や、父のエリエルに伴われてフィンランドから米国に渡った建築家のエーロ・サーリネン(1910-1961)、彫刻家のイサム・ノグチ(1904-1988)ら、さまざまな領域で活躍する人々との関係性や、日本に与えた影響(イームズの椅子は日本でも製造された)や、剣持 勇(1912-1971)ら日本のデザイナーとの交流など、盛りだくさんの情報を、コンパクトなB5サイズにまとめて収録。巻末には、イームズの生い立ちや業績を網羅した年譜も併載しています。
著者は、武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科で長年にわたり教鞭を執り、チャールズ&レイ・イームズ研究者で、自身もインテリア・プロダクトデザイナーである寺原芳彦氏。
目次(抜粋)
Chapter1
イームズとはどのような人物か(何者か)
~イームズ夫妻の多彩な活動~Chapter2
イームズ夫妻の波乱万丈の人生は「出会い」から生まれた
~第1幕から第4幕まで~Chapter3
図面から読み解く、イームズの真髄
~イームズが手掛けた椅子とテーブルの図面55枚を一挙掲載~Chapter4
イームズデザインのキーワードとコンセプト
~簡潔、明快、機能性、軽やか、巨視と微視……人とその日常~Chapter5
プロダクトデザイン以外の多様な仕事
~映像、エキシビション、建築、絵画、玩具……~Chapter6
日本との関係、日本への影響
~イームズの椅子が日本でも製造、日本のデザイナーとの交流~チャールズ&レイ・イームズ 巨大な樹木の図表
チャールズ&レイ・イームズの主な出会いと人脈、主な作品・製品
イームズ夫妻が直接出会った人たち
プロフィルとイームズとの関係
マイ・イームズリテラシー
イームズ年譜 ほか…
著者プロフィール
寺原芳彦(てらはら よしひこ)
1943年東京都生まれ。1967年武蔵野美術大学 造形学部産業デザイン学科工芸工業デザイン専攻(現 工芸工業デザイン学科)卒業。企業内デザイナーとして従事した後、デザイン事務所を設立。1995年武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科専任教員として着任。2013年同学教授を退官。現在、武蔵野美術大学名誉教授。
世界で初めてチタンを用いた〈チタニウムチェア〉(1990年)などがヴィトラデザインミュージアムに収蔵されている。
チャールズ&レイ・イームズ研究者。インテリア・プロダクトデザイナー。シカゴ美術館付属大学(SAIC)など海外大学交換交流教員・客員教授を歴任。
主な受賞に、毎日ID賞、JID賞(日本インテリアデザイナー協会賞)など。
著書に『世界の名作椅子40選 うしろ姿から探る機能と美』(丸善出版)。共著に『インテリア・デザインを知る』(鹿島出版会)。監修に『インテリアデザイン』(武蔵野美術大学出版会)がある。『かたち・機能のデザイン事典』(丸善出版)では「家具」の項を担当。
著者:寺原芳彦
判型:B5(182 × 257mm)
総頁数:248ページ
ISBN:978-4-416-52227-1
定価:4,400円(税込)
版元:誠文堂新光社
発売日:2022年7月12日
誠文堂新光社 書籍紹介ページ
https://www.seibundo-shinkosha.net/book/art/71789/