[大阪・関西万博]坂茂建築設計の〈ブルーオーシャン・ドーム〉 - TECTURE MAG(テクチャーマガジン) | 空間デザイン・建築メディア
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[大阪・関西万博]坂茂建築設計の〈ブルーオーシャン・ドーム〉

坂茂建築設計の〈ブルーオーシャン・ドーム〉

[大阪・関西万博]国内パビリオン紹介

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パビリオンDATA

  • 設計
    坂茂建築設計
  • エリア
    西ゲートゾーン
  • テーマ
    海の蘇生

 

ブルーオーシャン・ドームの見どころポイント!

  • 仮設だからこそ杭基礎を必要としない「軽い建築」
  • カーボンファイバー、竹、紙管でつくる3つのドーム
  • 移設を前提とした解体しやすい設計

パビリオンを構成する3種のドーム

〈ブルーオーシャン・ドーム〉は、竹を用いた入口となるドームA、カーボンファイバーを用いたパビリオンのメインとなるドームB、紙管を用いた最後のドームCで構成されている。

ドームAに使用された竹は、古くから建築に使われていたが直射日光に弱く、径も厚みも個体差があり、建築基準法に沿った構造計算をすることが難しい。そこで竹を細かく割って集成材に加工して使用することで、直径19mのドームが実現されている。

photo by Hiroyuki Hirai

ドームB内観 photo by Hiroyuki Hirai

直径42mのドームBに使用されたカーボンファイバーは、車や飛行機では軽量化のためによく使われている材料である。軽量でありながら強度のある材料であるが高価であり、軽くする必要性の少ない建築ではあまり使われていないが、後述する「軽い建築」の実現のために採用された。

ドームCは、再生紙100%の古紙できた紙管で構成されている。直径19mのドームは立体トラスで構成されており、木の球がトラスの交点として紙管をつないでいる。

ドームA内観 photo by Hiroyuki Hirai

ドームC内観 photo by Hiroyuki Hirai

ドームC内観 photo by Hiroyuki Hirai

仮設だからこそ目指す「軽い建築」

これらの3種のドームからなる〈ブルーオーシャン・ドーム〉は、「軽い建築」を目指して設計された。

これは、万博の会場である夢洲(ゆめしま)は埋立地であり、建物を建てるためには地下深くまで杭を打ち、万博終了後にはその杭を抜く必要があり、この杭自体と杭工事の必要をなくすためである。

photo by Hiroyuki Hirai

photo by Taiki Fukao

移設可能なパビリオン

6カ月という万博の限られた期間の後に廃棄物とならないよう、これら3つのドームは移設を前提に解体しやすいよう設計された。

解体すると、それぞれのパーツは海上輸送コンテナに入る大きさになるまで分解することができ、会期終了後にはモルディブに移設され、リゾート施設として使用される予定となっている。

photo by Hiroyuki Hirai

建築DATA

パビリオン出展者:ZERI JAPAN

パビリオン建築プロデューサー:坂 茂
展示プロデューサー:原 研哉
展示・会場設営大和ハウス、丹青社
運営:TSP太陽
催事・マネジメント:電通グループ
記録動画:NHKエンタープライズ
バーチャルパビリオン:TOPPAN


坂茂建築設計 公式サイト

https://shigerubanarchitects.com/ja/news/blue-ocean-pavillion/


『TECTURE MAG』大阪・関西万博 ニュース&特集一覧
https://mag.tecture.jp/tag/expo2025/

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