「建築の民主化」をビジョンに掲げ、デジタル技術を活用した住宅産業のDXを目指す建築テック系スタートアップのVUILD(代表取締役 秋吉浩気)。展開中のクラウドプレカットサービス「EMARF(エマーフ)」を紹介する企画展「EMARFでつくる新しい生業 -自分を解放するものづくり-」が、10月9日より東京・高田馬場の〈BaBaBa〉にて始まりました。
〈BaBaBa〉が、印刷工場だった建物の1Fを、長坂常氏が率いるスキーマ建築計画がリノベーションを担当し、2021年4月22日にオープンしたケーススタディスタジオです(こけらおとしは、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示チームと連動した企画展「Dear Takamizawa House」、本誌にてレポート掲載)。
「EMARF」とは、”プリントアウトするように家具をつくる”をキャッチコピーに、VUILDが開発したデジタルファブリケーションを用いたクラウドプレカットサービスで、2020年5月にローンチ。今年6月には「EMARF 3.0」がリリースされています。
同サービスは、CADデータをオンラインから入稿するだけで、木製のパーツが手元に届くのが特徴で、木工工房を自前で構える必要がありません。昨春のローンチ以降、家具やプロダクトの製作はもちろんのこと、アート作品、建築内装、仮設建築など、幅広いシーンで活用されています。
今年9月には、Yahoo! JAPANのオフィス内にあるオープンコラボレーションスペース「LODGE」と連携し、家具デザインのダウンロード、パーツの加工依頼ができるサイト「LODGE Remote Work Kit」をオープン。Yahoo! JAPAN有志のデザインを元に開発された、リモートワーク向け木製家具キット6種類を発売中です(下の画像)。
本展では、これまで「EMARF」を使ってして製作されたさまざまな木製品を集めて展示するほか、VUILD所有の小型のCNC加工機(ShopBot)を会場に持ち込み、会場限定のツールやハンガーのCADデータも用意して、実際に「EMARF」での製作を体験できるコーナーも設置されます。
展示作品(以下は9月30日時点、その後、1点追加あり):
・tomito architecture|机
・小さな都市計画|椅子+机
・銅銀一真 | 靴棚
・戸戸 | 建具
・nottuo | スツール
・田邉雄之建築設計事務所 | 内装什器
・POINT | 外部仮設什器
・株式会社グランドレベル | ベンチ
・小見拓 | 彫刻
さらに本展では、新しい生業を体現しているつくり手らとVUILD関係者が対談するトークイベントも準備中です。詳細が決まり次第、会場〈BaBaBa〉のウェブサイトおよびSNSで発表されます。
展示とトークイベントを通して、デジタル時代の新しい生業の動向に迫ります。(en)
VUILDからのメッセージ:
ここで起きていることは、与えられた仕事をこなす製作ではなく、自身の内から湧き出る内発的動機に基づく能動的な製作です。仕事・趣味の枠組みにとらわれない、より生活に近い生業稼業が行われ始めています。
「いきる」と「つくる」を繋げるために、すべての人々を「作り手」にしたい。
私たちVUILD の思いが、いま様々なシーンで芽吹きはじめています。
本展示が、「自分のつくりたいを解放する」きっかけになれば幸いです。
会場:Case Study Studio〈BaBaBa〉
所在地:東京都新宿区下落合2-5-15 1F(Google Map)
会期:2021年10月9日(土)〜10月23日(土)
開場時間:12:00-19:00 / 土日祝:11:00-18:00
定休日:月曜
入場料:無料
共催:VUILD / BaBaBa
VUILD 公式ウェブサイト
https://vuild.co.jp/
クラウドプレカットサービス「EMARF 3.0」
https://emarf.co/
BaBaBa 公式ウェブサイト
https://bababa.jp/
公式インスタグラム:@bababa_jpn
https://www.instagram.com/bababa_jpn/