バイオマス素材を材料につくられた、世界初の3Dプリンタ大型家具の展示会「RECAPTURE exhibition vol.01 〜3Dプリンタと資材循環で実現するネオ・スクラップ&ビルド〜」が、東京・麹町の[LIFULL HUB]にて開催されます。
主催は、建築マネジメント、不動産活⽤、システム開発、飲⾷開発の4事業をベースに、“可能性をデザインする”ことを目指す株式会社NOD(東京都渋谷区 / 代表取締役CEO 溝端友輔、代表取締役COO 沼田裕輝)。
家具の設計者として、浜田晶則建築設計事務所が参画しています。
同社は今年8月末に、ネクアス(福井県坂井市 / 代表取締役 ⾓⾕雅和)、Boolean(福岡県北九州市 / 代表取締役 濵﨑トキ)とタッグを組み、「都市の課題を素材から捉えなおし、10年後の”当たり前”を作る」というコンセプトのもと、⽣分解性バイオマス素材や有機廃棄物などを、3Dプリンタによって加⼯・再利⽤し、プロダクトとして再生することで、循環型の都市づくりを⽬指すプロジェクト「RECAPTURE」を立ち上げています。
食品などの製造工程から排出される有機廃棄物の再資源化は、持続可能な社会づくりのために欠かせない領域です。世界では、3Dプリンティング技術を用いた有機廃棄物の再利用が進んでいます。
日本ではまだほとんど事例がないのが現状ですが、「RECAPTURE」プロジェクトでは、ゆくゆくは、⾞や船などのモビリティ、住宅やカフェ、商業施設などの建築物、橋やトンネルなどの建造物まで、都市を構成する要素を、3Dプリンタと再利⽤可能素材を使って構築していくことを目指しています。
展開イメージ
・オフィスから出る廃棄物を利用し、オフィスで使用する大型家具を作り続けるエコシステムの実現
・飲食店や食品メーカーと協業し、製造過程で排出される廃棄物を使った大型家具や飲食空間などの製造
・商業施設や公共施設から出る廃棄物を利用した、橋などのインフラ設備や家やホテルなど建設
3Dプリンタ⾃体も⾃然エネルギーを動⼒源とすることで、持続可能な循環型社会の実現と、誰もがプロシューマー[*2]となれる可能性を開きます。
*2.プロシューマー:プロデューサー(⽣産者)と コンシューマー(消費者)をかけわせた⾔葉で、「つくる側・提供する側にも関わる消費者」を指す
同プロジェクトの第⼀弾として、ネクアスが開発した生分解性の酢酸セルロースをベースにした素材「NEQAS OCEAN」を用いた大型3Dプリンタ家具としては世界初[*1]となるプロダクトを8月末に発表しています(*1.NOD調べ)。
酢酸セルロースとは、木材繊維や綿花など、自然由来の資源を用いた素材です。⾼い⽣分解性を持ち、使い終わった後、⼟に埋める、あるいは海中に沈めることで、⽔と⼆酸化炭素に分解されます。⾃然界における分解速度は1年から3年とされており、10年から100年かけて分解される汎⽤の樹脂よりも早いサイクルとなっています。
今回誕生したプロダクトで使用している「NEQAS OCEAN」は、酢酸セルロースに可塑剤などを独自の技術で配合した、熱成形可能なセルロース系バイオマス素材です。
可塑剤には、食品添加剤や宇宙食にも使用される自然素材、または人体への影響のない素材を使用しています。
さらに、続く10月には、ネクアスとBooleanとともに、有機廃棄物である”卵の殻”を素材として用いた、国内では初[*1]となる大型3Dプリンタ家具を製作しています(*1.NOD調べ)。
プロジェクトチーム(カッコ内の氏名は担当者)
企画・プロデュース:NOD(溝端友輔、稲生雅裕、遠藤理音)
3Dプリント 製造プロセス構築:Boolean(濵﨑トキ、重田千明)
素材開発:ネクアス(山崎周一)
設計:浜田晶則建築設計事務所(浜田晶則、飯野ソフィア、ホウ ヤニン)
機材提供・技術サポート:エス.ラボ(柚山精一、脇本智正)
3DP造形データ作成支援(第一弾家具製作時):YOKOITO 新工芸舎(三田地博史)
撮影:田野英知、藤原 慶
展示会「RECAPTURE exhibition vol.01 〜3Dプリンタと資材循環で実現するネオ・スクラップ&ビルド〜」では、酢酸セルロースを原料に使った再生可能な家具や、卵の殻を原料に使ったアップサイクル家具に加えて、コーヒーを抽出したあとの出がらし(かす)を原料に使ったアップサイクル家具が披露されます。
本展会期中、プロジェクトの関係者が登壇するトークイベントもあわせて開催されます(下記Peatixページより要予約)。
「RECAPTURE exhibition vol.01〜3Dプリンターと資材循環で実現するネオ・スクラップ&ビルド〜」開催概要
会期:2021年11月9日(火)~14日(日)
会場: LIFULL HUB
所在地:東京都千代田区麹町1丁目4-4 2階(Google Map)
開場時間:12:00-19:00(最終日のみ10:00-16:00)
入場:無料(完全予約制、1時間交代)
予約方法:Peatixよりチケットを申し込み(前日の19時まで受付)
https://recapture-exhibition01.peatix.com/
関連トークイベント(予定)
(1)3Dプリンターと新素材が産み出す循環型都市の可能性(仮)
日程:11月9日(火)19:00開始予定
会場:オンライン
視聴方法:プロジェクト公式Webサイトにて発表予定
ゲスト:溝端友輔(NOD代表取締役CEO)、小池克典(LIFULL地方創生推進部 LivingAnywhere Commons事業責任者)、豊田訓平(HUB&STOCK代表取締役)
詳細・予約
https://recapture-exhibition01-talk1.peatix.com/
(2)3Dプリンターと新素材が産み出すものづくりの可能性(仮)
日程:11月11日(木)19:00開始予定
会場:オンライン
視聴方法:プロジェクト公式Webサイトにて発表予定
ゲスト:溝端友輔、濵﨑トキ(Boolean代表取締役)、山崎周一(ネクアス)、浜田晶則(浜田晶則建築設計事務所代表)
詳細・予約
https://recapture-exhibition01-talk2.peatix.com/
主催:NOD
https://nod.jp.net/
共催:Boolean、ネクアス、浜田晶則建築設計事務所
協力:LIFULL HUB
「Project RECAPTURE」Webサイト
https://recapture.jp