「WHO ARE WE 観察と発見の生物学 国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」が石川県に巡回、金沢21世紀美術館にて、1月27日より展示されます。
本展は、国立科学博物館と、日本デザインセンターのデザイナー・三澤 遥氏が主宰する三澤デザイン研究室がタッグを組み、共同で開発した“巡回展キット”による企画展の地方巡回です(開発の経緯は『TECTURE MAG』の特集、開発者インタビュー(前編)にて詳しく紹介)。
カハクこと国立科学博物館が所蔵する標本コレクションは約495万点、あまりに膨大であり、そのほとんどが収蔵庫に保管されています。一般的になかなか見ることができません。
このためカハクでは、この知られざる貴重な標本資源の価値を世に知らしめ、同時に標本に興味がなかった人々にも新たな驚きと発見をもたらすことを目指して、三澤氏と共に“巡回展キット”をオリジナルで開発しました。2021年夏に大分県立美術館(OPAM)で初披露となる展示を行ったところ、好評を博し、カハクに“凱旋”した昨秋も盛況のうちに閉幕しました。
この“巡回展キット”は、世界屈指の動物標本資料「ヨシモトコレクション」から選りすぐられた標本などを紹介するものです。展示什器ごと搬出入できるのが最大のポイントで、美術館・博物館のような専用設備が整った会場以外でも展示することができるよう、企画当初から考え抜かれてデザインされています。
2021年夏の大分会場、2022年のカハクでの”凱旋展”に続いて、”巡回展キット”が再び地方へと旅立ちます。
テーマは「観察の眼、発見の芽」。展示什器には子どもでも開けられる大小の引き出しが”発見のヒント”を添えて用意され、開けると、動物標本をはじめ、見つめる眼(観察)と見つける眼(発見)を育む、多彩な展示物が目に飛び込んできます(本展監修:川田伸一郎 / 国立科学博物館 動物研究部 研究主幹・農学博士)。
会場内は、動線などは特に決まっておらず、来場者は好きなところから見て、展示什器の引き出しも何度でも開け閉めすることができます。大人も子どもも、会場を巡るうちに、最初に見たときとその後に見たときで異なる気づきや発見があるかもしれません。
「ヨシモトコレクション」概要
1946年から1995年にかけて、世界中からハンティングによって得られた標本群。ハワイ・ オアフ島のW.T.ヨシモト財団より、国立科学博物館へ寄贈された。哺乳類・鳥類・爬虫類の標本412点からなり、多くは全身が剥製として残され、現在では調査が困難な地域の標本も多数含まれるため、学術的価値が極めて高いコレクションとなっている。
会場:金沢21世紀美術館 市民ギャラリーB
所在地:石川県金沢市広坂1丁目2-1(Google Map)
会期:2023年1月27日(金)~2月8日(水)
開館時間:10:00-18:00(入館は閉館30分前まで)
閉室日:1月30日(月)、2月6日(月)
※会期・開館時間などは今後、変更される場合あり
入場料:無料
主催:国立科学博物館
共催:金沢21世紀美術館(公益財団法人 金沢芸術創造財団)
展覧会案内
https://www.kahaku.go.jp/renkei/whoarewe/kanazawa/
「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」公式ウェブサイト
https://www.kahaku.go.jp/renkei/whoarewe/