神奈川県横浜市の湾岸部にて3年に一度行われる現代アートの国際展、第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」が3月15日に開幕した。6月9日まで開催される。
約3年におよんだ大規模改修を終え、リニューアルオープンした横浜美術館を中心に点在する合わせて5つの会場に、世界31の国と地域から93組のアーティストが参加。このうち、日本初出展のアーティストが31組、20組が新作を発表している。
横浜トリエンナーレ(横トリ)の開催に連携して、「アートもりもり!」と題して市内の芸術活動拠点でも各種展覧会が開催され、春から初夏にかけて78日間の開催期間中、横浜がアート一色に染まる。
第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」開催概要
アーティスティック・ディレクター:リウ・ディン(劉鼎)、キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)
空間設計:nmstudio一級建築士事務所 + HIGURE17-15cas
施工:スーパー・ファクトリー、丹青ディスプレイ、HIGURE 17-15cas、ブランコ(五十音順)
ビジュアル・デザイン:REFLECTA, Inc.(岡﨑真理子+田岡美紗子+田中ヴェートリ美南海+邵琪)
会期:2024年3月15日(金)〜6月9日(日)
休場日:毎週木曜(5月2日、6月6日を除く)
開場時間:10:00-18:00(入場は閉場30分前まで) ※6月6日(木)〜9日(日)は20:00まで開場(詳細はこちら)
会場:横浜美術館、旧第一銀行横浜支店、BankART KAIKO、クイーンズスクエア横浜、元町・中華街駅連絡通路
主催:横浜市、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団、NHK、朝日新聞社、横浜トリエンナーレ組織委員会
連携拠点:BankART1929、黄金町エリアマネジメントセンター、象の鼻テラス、急な坂スタジオ ほか第8回横浜トリエンナーレ 公式WEBサイト
https://www.yokohamatriennale.jp/
『TECTURE MAG』では、開幕の前日に開催されたメディア内覧会を取材。会場写真を中心にページを構成してレポートする(特記なき会場写真は『TECTURE MAG』編集部撮影)。
作品数が最も多い会場・横浜美術館[*]の空間設計は、建築家の蜷川 結氏と森 創太氏が共同代表を務める nmstudio architects +HIGURE17-15cas(代表取締役:有元利彦)が担当。展示・空間デザインのポイントについては nmstudio architects からの寄稿文で紹介します。
[*]横浜美術館:建築家の丹下健三(1913-2005年)が設計して1988年3月竣工、翌年11月に開館(建築概要は同美術館ウェブサイト「横浜美術館の建築について」が詳しい)。2021年3月1日から大規模改修工事のため全館休館に入り、本トリエンナーレの開幕にあわせてリニューアルオープンした。横浜美術館の代名詞ともいえる吹き抜け大空間・グランドギャラリーほかの空間構築設計とサイン計画を、乾 久美子氏が率いる乾久美子建築設計事務所が担当。グラフィックデザイナーの菊地敦己氏が率いる菊地敦己事務所がサイン計画と新たなロゴデザインのほか、乾氏とともに空間構築にも参画し、2025年2月に全館オープンを予定している。
横浜美術館が大規模改修を終え、3/15リニューアルオープン! 丹下健三が設計した美術館の空間構築ほかを乾久美子建築設計事務所が担当
開催趣旨(蔵屋美香氏[横浜美術館館長・第8回横浜トリエンナーレ 総合ディレクター]挨拶より) ▶︎読む
テーマ「野草:いま、ここで生きてる」とは?(アーティスティック・ディレクター挨拶より) ▶︎読む
7つの章 ▶︎読む
横浜美術館会場
グランドギャラリー展示
「序章:いま、ここで生きてる(Our Lives)」 ▶︎見る
3F展示
・ギャラリー1「鏡との対話(Dialogue with the Mirror)」▶︎見る
・ギャラリー2&5「わたしの解放(My Liberation)」▶︎見る ※ギャラリー5 富山妙子作品は撮影禁止
・ギャラリー3&4「密林の火(Fires in the Woods)」▶︎見る
・ギャラリー6「流れと岩(Streams and Rocks)」▶︎見る
・ギャラリー7「苦悶の象徴(Symbol of Depression)」▶︎見る
横浜美術館会場の空間設計について / nmstudio architects によるコンセプト(寄稿) ▶︎読む
nmstudio architects 建築家プロフィール ▶︎読む
屋外展示:SIDE CORE〈big letters, small things〉▶︎見る
トリエンナーレ各会場
・旧第一銀行横浜支店会場「すべての河(All the Rivers)」 ▶︎見る
・BankART KAIKO会場「すべての河(All the Rivers)」 ▶︎見る
・元町・中華街駅連絡通路「すべての河(All the Rivers)」 ▶︎見る
トリエンナーレ関連企画「アートもりもり!」
「黄金町バザール2024」
京急線日ノ出町駅・⻩金町駅間の高架下スタジオ / 周辺のスタジオほか ▶︎写真を見る
BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」
・石内 都「絹の夢―silk threaded memories」展示風景 ▶︎写真を見る
・BankART Station会場 ▶︎写真を見る
(蔵屋美香氏[横浜美術館館長・トリエンナーレ総合ディレクター]挨拶より)
「横浜トリエンナーレは2001年にスタートして、今回で第8回展を迎える、日本にたくさんある国際芸術祭の中でも最も古いものの1つです。さらに、国内で大小さまざまな規模の国際展が行われていますが、その中でも最も大きなものの1つです。
そして、皆様ご存じの通り、横浜は160年近くの間、国際貿易港として栄えてきました。その歴史を踏まえて、国際性を大きな特徴の1つにしています。今回のトリエンナーレでは、2名のアーティスティック・ディレクターを北京からお招きしています。31の国と地域から93組のアーティストが参加しており、そういった世界の声を横浜に一堂に集めてご紹介する機会となります。
私たちの暮らしは、考えてみますと、災害や戦争、それから気候変動や経済格差、そして互いに対する不寛容など、かなり生きづらさを抱えております。今回の展覧会は、この生きづらさがどうして生じてきたのかということをたどりながら、みんなで手を携えて共に生きていくための智慧(ちえ)を探る機会としたいと思います。
第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」の特徴について説明しますと、今回は前回までとは少し異なり、大きく2本の柱を立てています。
1つは、この横浜美術館を中心とした5会場で開催する、アーティスティック・ディレクターによる国際展「野草:いま、ここで生きてる」。そしてもう1つは、横浜市内において10年から15年と長きにわたり充実した活動を続けてきたアート拠点が繰り広げる「アートもりもり!」という柱です
各拠点と統一したテーマで手を結ぶことによって、国際性からローカルに根差したものまで、さまざまなアートが横浜に息づいているさまを、街歩きを楽しみながらご覧いただけるという企画になっています。さらにもう1つの特徴は、多様な人々を歓迎するトリエンナーレであるということです。
横浜美術館は、約3年のあいだ、改修工事のために休館していましたが、この横浜トリエンナーレの開幕をもってリニューアルオープンします。エレベーター、多機能トイレ、授乳室など、バリアフリーの設備を完備するとともに、例えば小さい子供がいる、あるいは街歩きを楽しむのはちょっと体力的につらいと感じる方にも、美術館の館内では安心して、数多くの作品を楽しんでいただけることを目指した優しいつくりになっています。例えば今回のトリエンナーレでは、親子が安心して楽しめるアート広場「はらっぱ」も用意しました。4月以降に公開される作品も多数あります。6月9日までの会期中、ぜひ大勢の人々に足を運んでいただきたいと願っております。」(以上、3月14日メディア内覧会での挨拶より)
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テーマ「野草:いま、ここで生きてる」とは?(アーティスティック・ディレクター挨拶より)
2年以上に及ぶ入念な準備期間を経て、ついに「野草:今ここで生きてる」を皆さまにお届けできることを、大変光栄に思います。
横浜トリエンナーレ組織委員会の皆さま、横浜美術館、そして横浜市の全面的な信頼と支援に感謝を申し上げます。今回の「野草」というタイトルは、中国の近代文学の祖とされる、魯迅(ろじん|1881-1936)が著した、同タイトルの文学作品に由来します。『野草』は1924年から1926年にかけて書かれた魯迅の散文詩集で、 当時の作家が直面していた問題や社会的現実の危機的な状況を抽象的に捉えています。
1902年、当時21歳の魯迅がこの横浜に到着し、それから7年にわたる日本留学を開始しました。彼は当初、医学を学ぶために来日したのですが、まもなく文学と知性史の追求にその目的を切り替え、中国に帰国して後は、中国の知識人界の第一人者となりました。
魯迅は、日本の英文学者で文芸評論家の厨川白村(くりやがわはくそん|1880-1923)をはじめとした 当時の日本における重要な文学者と交流し、著作の着想を得ました。『野草』には、当時の魯迅の宇宙観と人生哲学が込められており、あらゆる制度や規則、規制、統制権力に超然と立ち向かい、個人の生命の抗い難い力を高潔な存在へと高めた内容となっており、希望ではなく絶望を出発点としています。さて、私たちに今回の横浜トリエンナーレのキュレーションの依頼があったのは、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の世界的流行によって、都市のロックダウンが続いていた2021年の末のことでした。テーマの構想に際して、私たちはいくつかの事項の検討から始めました。
まず初めに、ビエンナーレやトリエンナーレのような大規模な国際展は、資本やアートマーケットなどが大きな力を振るう一方で、単なるスペクタクルと化しており、歴史的な深みの欠如や現実との解離といった課題を抱えていることに気づきました。私たちはこれらの問題に取り組みたいと考えました。
第2に、私たちは、今回のトリエンナーレにおいて、今日の私たちが置かれている複雑な歴史的状況を反映させたいと考えています。
第3に 私たちは人間社会の活動や経験、歴史をつぶさに見つめ、私たち自身や隣人、そして友人の歴史から学ぶことができると信じています。私たちは、例えば英雄のように成功した人物の人生だけではなく、多くの一般的な庶民の人生を描きたいと考えています。コロナや戦争など、近年のさまざまな危機の連鎖は、人間の存在の脆さ、脆弱な状態を明らかにしただけではなく、20世紀に考案された政治制度や社会組織のモデルにおいて、さまざまな限界を露呈させています。社会主義体制の衰退と、東西冷戦の終結に続く現代の世界秩序は、新自由主義経済と保守政治の支配によって特徴付けられています。新自由主義体制において、人間は市民ではなく消費者であり、そして共同体ではなくショッピングモールを生み出します。新自由主義体制は、個人が互いに阻害され、自己認識が道徳的に破綻し、社会化が弱体した、原始化した社会をつくり出しました。
私たちは、このような今日の経験を、芸術的なアプローチで表現する必要性を感じており、このトリエンナーレで今日版の「野草」を構成したいと考えています。そして、横浜美術館およびそのファサードはもちろんのこと、サテライト会場であるBankART KAIKOや旧第一銀行横浜支店、クイーンズスクエア横浜、元町・中華街駅連絡通路など、本展の7つの章にも注目してください。これらの7つの章立ておよび各章の作品は、概念的にも視覚的にも重なり合い、クロスしています。
出展93組のアーティストたちの作品を通して、私たちは20世紀初頭からの歴史的瞬間、出来事、人物、思想の傾向のいくつかをたどります。歴史的な作品と現在を直接的に扱った作品を並列して配置することで、時間の境界を曖昧にし、歴史、現在が互いに鏡のように映し出されるはずです。規制のルールや制度と対話する個人の努力とも言うべき、過去20年の間に東アジアに押し寄せた、自律的、文化的、そして社会的なイニシアチブの原流を紹介したいと考えています。
本トリエンナーレのテーマである「野草:いま、ここで生きてる」は、新しい社会関係を創造し、個に立脚した国際主義を世界に向けて呼びかけるというビジョンを持ち、個人の主体性や謙虚なヒューマニズム、勇気、レジリエンス、信念、その全体を語っています。
ぜひ、ご自身の目で確かめ、探索してみてください。(アーティスティック・ディレクターの1人、キャロル・インホワ・ルー氏によるメディア内覧会での挨拶より)
7つの章
序章「いま、ここで生きてる(Our Lives)」
「鏡との対話(Dialogue with the Mirror)」
「わたしの解放(My Liberation)」
「すべての河(All the Rivers)」
「流れと岩(Streams and Rocks)」
「密林の火(Fires in the Woods)」
「苦悶の象徴(Symbol of Depression)」
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グランドギャラリー 序章「いま、ここで生きてる(Our Lives)」
画面右上の映像作品〈Repeat After Me(リピートアフタミー)〉(2022)概要:現在はドイツ・ベルリンを拠点とする作家3人のアーティストコレクティヴ・オープングループによる作品。ロシアによるウクライナ侵攻に伴い、難民キャンプに避難を余儀なくされた市民に「戦争の音」をテーマに取材し、避難民が口頭で再現したヘリコプターの爆音やミサイルの落下音などが、戦争を嫌悪するメッセージとともに会場・グランドギャラリーに繰り返し流される。本トリエンナーレが掲げるテーマを象徴した作品の1つといえる。
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ギャラリー1「鏡との対話(Dialogue with the Mirror)」
ギャラリー3&4「密林の火(Fires in the Woods)」
ギャラリー6「流れと岩(Streams and Rocks)」
ギャラリー7「苦悶の象徴(Symbol of Depression)」
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nmstudio architectsによるコンセプト(寄稿)
第8回横浜トリエンナーレの会場構成において、我々は主にメイン会場となる横浜美術館の空間設計を担当した。
トリエンナーレのテーマは「野草:いま、ここで生きてる」。中国の小説家、魯迅の詩集『野草』からとられた題が示す通り、多種の困難さをはらむ現実をたくましく生き延びる我々の姿を端的に表した言葉である。アーティスティック・ディレクター(AD)からの提示された空間構成のリクエストは大きく分けて3つ。「横浜美術館内に散らばる円と四角のモチーフ(丹下健三の設計による)の引用」、「透明と反射の対比の構造」、「新たな風景の提示」である。
展示作家数は、横浜美術館をメイン会場とする横浜トリエンナーレでは、過去最多となる93作家。準備段階ではまだ確定していない作品もある中で、膨大な作品数をどのように構成していくか、ADおよびキュレーターとの対話を重ねながら、手探りのなか、共に設計を進めていくこととなった。
最終的に、ギャラリー1・3・4・6・7の5つのギャラリーに対しては、円と四角からなる緩やかな骨格を与えることとなった。この骨格を下敷きとして、鏡面やポリカーボネートの仕上げを施した展示台やパネルを、パラパラと種を撒くように配置していく。それらは 円と四角のモチーフに対して中立性を保つような、×(バツ)やジグザグの形状の、野草のように細く頼りない什器に力強く支えられている。
円と四角のゆるやかな骨格を土壌として、1つひとつが異なる野草のような什器がパラパラと立ち上がり、作品を支える、そんな風景を目指したのである(なお、スチールの角パイプで構成された架台は、会期後は分解して再び組み合わせて、今後の展示やワークショップの什器として再び使うことができる)。「野草」、「円と四角」、「透明性と反射性」という言葉を拠り所にしつつ、それらの相反する関係を融和させるように、(これは、今回のトリエンナーレの社会に散らばる対比や衝突を顕在化し、融和していくという試みにも繋がる)、各ギャラリーの構成を進めていく。
例えば、シリンダー状の空間のギャラリー5には、正円を断絶させたような彫塑的な展示壁を挿入しているし、グランドギャラリーの中央には、半透明な四角の台座と鏡面の円形台座を隣接して配置している。チケットカウンターや受付も、各ギャラリーで設けた「野草のような什器」を木工で自己引用しつつ、ここでも反射と透明の対比と融和を試行している。我々の生きる世界は数々の社会問題、衝突や敵対性を孕む。その中で生き抜く我々がこれから目指すべき、「新しい風景」を提示することを、このトリエンナーレの会場構成においても目指した。
蜷川 結+森 創太 / nmstudio architects
nmstudio architects プロフィール
蜷川 結(にながわ ゆう)
nmstudio一級建築士事務所(nmstudio architects)共同代表、一級建築士
1985年京都市生まれ。幼少期をオランダで過ごす。2005-2009年京都工芸繊維大学、2008年ドイツにてHFT Stuttgart勤務、2010-2018年KUEHN MALVEZZI, Berlin勤務。
2018年より、nmstudio architectsとして本格始動森 創太(もり そうた)
nmstudio一級建築士事務所(nmstudio architects)共同代表、一級建築士
1984年長野市生まれ、川崎市と川越市にて育つ。2000-2003年埼玉県立川越高等学校、2003-2007年東京都立大学、2007-2009年首都大学東京(現東京都立大学)大学院。2010-2018年ドイツにてhuber staudt architekten, Berlin勤務。
2018年より、nmstudio architectsとして本格始動※これまでの作品、受賞履歴などは割愛(事務所のウェブサイトを参照)
nmstudio architects Website
https://nms-a.com
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アーティスト・コレクティヴ・SIDE COREの作品は、会期中に加筆され、変化していく(下の写真は2024年3月14日の撮影)。
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テーマ:世界のすべてがアートでできているわけではない
会場:みなとみらい線馬車道駅コンコース
会期:2024年3月15日(金)〜6月9日(日)
開場時間:11:00–19:00
主催:NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター、初黄・日ノ出町環境浄化推進協議会
参加作家(五十音順)
青木真莉子、安部泰輔、井上修志、吳柏葳(ウ・ボウェイ)、岡田光生、小幡春生、かずさ、クリス・チョン・チャン・フイ、さとうりさ、獅子の歯ブラシ(稲村行真、船山哲郎、工藤結依)、地主麻衣子、柴田祐輔、瀧健太郎、尋木昭帆、谷口安利、程仁珮(チェン・レンペイ)、寺島大介、トゥイ・アイン・ダン、西松秀祐、ニディヤ・クスマヤ、ハシグチリンタロウ、平山好哉、普耘(プ・ユン)、スティーブ・フロスト、本間 純、馬延紅(マー・イェンホン)、宮内由梨、実 実生、ムン・チャンファン、山本 篤、楊珪宋、和田昌宏(32組+他協力 / 2024年2月29日時点)
「黄金町バザール2024」ウェブサイト
https://koganecho.net/koganecho-bazaar-2024/
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テーマ:UrbanNesting:再び都市に棲む
会場:BankART Station+周辺各所(関内地区、みなとみらい21地区、ヨコハマポートサイド周辺地区)
会期:2024年3月15日(金)〜6月9日(日)
開場時間:11:00–19:00
主催:BankART1929(文化芸術創造発信拠点)
参加作家(五十音順・屋外展示作家含む)
淺井裕介、アトリエ・ワン+東京工業大学塚本研究室、石内 都、磯崎道佳、ウー・チェンイー、牛島達治、大田黒衣美、岡﨑乾二郎、甲斐貴大 / studio archē、片岡純也+岩竹理恵、川俣 正、キム・ガウン、蔵 真墨、小林 椋、佐藤邦彦、さとうくみ子、志田塗装+酒井一吉、島袋道浩、下寺孝典(TAIYA)、白井美穂、SPACESPACE、鷹野隆大、高橋士郎、谷本真理、電子音響ピープル、野老朝雄、中谷ミチコ、西原 尚、蓮輪友子、婦木加奈子、blanClass+神村 恵、みかんぐみ、水木 塁、三田村光土里、光岡幸一、村田 真、矢内原充志、柳 幸典、ヤング荘、吉田山+西山 萌+木雨家具製作所、葭村太一、ワークステーション+武蔵野美術大学建築学科高橋スタジオ、ほか
「BankART Life7」ウェブサイト
https://bankart1929.com/life7/
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石内 都「絹の夢―silk threaded memories」
会場:みなとみらい線馬車道駅コンコース
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BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」
会場:BankART Station(みなとみらい線新高島駅B1F)
作品概要:佐藤邦彦による写真シリーズ「Retouch」は、日本の近代の歩みを示すさまざまなモニュメント—「日米和親条約締結の地」「文化遺跡 日本最初の麦酒工場」「日本ガス事業発祥の地」といった石碑を撮影し、画像処理で碑文を削除している。モニュメントを言葉のない物体の写真とキャプションとして再構成した作品で、本展では横浜市内で撮影されたものがセレクトされている。
作品概要:都市のありふれたところに生えている先駆植物(パイオニアプランツ)の1つ、アカメガシワをモチーフにした作品。いわゆる”雑草”であるアカメガシワを作家が撮影し、データ化して、3Dプリンターで出力。通常の工程では、3DPに必要な本体を支えるリブ(トラス構造物)を全て手作業で取り外すが、本作ではトラスを敢えてそのまま残した状態となっている(製作協力:Yokoito Additive Manufacturing)。それをそのまま会場に搬入し、いかにも雑草が生えてきそうな床にひび割れがみられる箇所などに作家がインスタレーションとして配置した。
作品の素材は透明で視認しにくいため、内覧会当日に作品の存在に気づかずに見学者が接触して作品の一部が破損したが、ほぼそのまま展示中である。会期を通じて作品の状態および全体像が変化していくことは織り込み済みのようである(本稿掲載の時点で既にインスタレーションの内容がアップデートされている)。
本作は、自然と人間の境界を可視化する1つのメタファーとして表現したインスタレーション作品であり、「都市の自然とは、我々人間のアクティビティの彼岸に存する。僕が作品の中で扱う雑草とは、いわばその可視化された不安定な境界でもある。」という作家の考えを反映している。
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関連イベント
https://www.yokohamatriennale.jp/2024/events
チケット情報
https://www.yokohamatriennale.jp/2024/ticket
第8回横浜トリエンナーレ 公式WEBサイト
https://www.yokohamatriennale.jp/
『TECTURE MAG』への感想など、簡単なアンケートにお答えいただいた方の中から、本企画展の観覧券を5組10名さまにプレゼント!
横浜美術館を中心に2024年6月9日まで開催される、第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」会場に入場できる招待券に、連携企画である「黄金町バザール」と「UrbanNesting:再び都市に棲む」のパスポート引換券がそれぞれセットになったチケットの読者プレゼントです(切り離し無効)。
受付期間:2024年4月25日(木)まで ※終了
※応募者多数につき抽選
※結果発表:チケットの発送をもって了(個々の問合せには対応しません)
※発送完了後、都道府県を除く住所情報は削除し、データとして保有しません
※チケットの使用方法で不明な点は主催者に問合せてください