COMPETITION & EVENT

サウナシュラン2年連続受賞の宿の日帰り湯とセットでアート体感「チームラボ 廃墟と遺跡:淋汗茶の湯」

佐賀県・武雄温泉の御船山楽園に、クリエイター集団・チームラボによる「チームラボ 廃墟と遺跡:淋汗茶の湯」が11月10日(火)より常設でオープンしました。(11月13日プレスリリース)。

同温泉地には、先ごろ11月11日の「ととのえの日」に発表され、本誌記事でも速報した「SAUNACHELIN(サウナシュラン)2020」(TTNE主催)において、2年連続で1位を獲得した〈御船山楽園ホテル らかんの湯〉があります。同施設の「らかんの湯」の日帰り入浴と、チームラボによる「廃墟のアート群」をセットで観覧できるチケットが、1日40名限定で販売されています(入浴なしでアート作品だけを見るチケットもあり)。

廃墟の湯屋にあるメガリス / Megaliths in the Bath House Ruins
teamLab, 2019, Interactive Digital Installation

廃墟の湯屋にあるメガリス / Megaliths in the Bath House Ruins
teamLab, 2019, Interactive Digital Installation

グラフィティネイチャー – 廃墟の湯屋に住む生き物たち、レッドリスト / Graffiti Nature – Living in the Ruins of a Bathhouse, Red List
teamLab, 2017-, Interactive Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi

地下道の奥の廃墟に舞う群蝶、超越する空間 / Butterflies Dancing in the Depths of the Underground Ruins, Transcending Space
teamLab, 2019, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi

「廃墟のアート群」コンセプト:異なる時空が交差する場
1845年(江戸後期)に50万平米にも及ぶ敷地に創られた御船山楽園。敷地の境界線上には、日本有数の巨木である樹齢3000年以上の神木の大楠があり、庭園の中心には樹齢300年の大楠がある。そのことからわかるように、古来より大事にされてきた森の一部を、森の木々を生かしながら造った庭園であることが想像できる。庭園と自然の森との境界は曖昧で、回遊していく中でいつのまにか森に入り込んだり、けもの道に出くわしたりする。

森の中には、超自然的に積み重なった巨石の磐座(いわくら:日本に古くからある自然崇拝(アニミズム)の一種)であったであろう祠がまつられている。7世紀頃、日本独特の山岳宗教を創始した役の行者小角(えんのぎょうじゃおづぬ)が、屏風岩(びょうぶいわ)全面に彫ったとされている高さ23mの巨大な不動尊像が、御船山の岩壁にある。また、後に奈良の大仏をつくる名僧行基が、約1300年前に御船山に入山し五百羅漢を彫ったとされており、森の中の洞窟の岩壁には、行基が直接彫ったと伝えられる仏が今も残る。森の境界には、塚崎城石門という城跡などもあり、森や森の境界には、様々な遺跡が残る。

我々は、長い長い時の境界のない生命の連続性の上に危うく奇跡的に存在する。しかし、日常では、なかなかそれを知覚することが難しい。人間は、自分の人生より長い時間を認知できないのだろう。時間の連続性に対して認知の境界があるのだ。

樹齢3000年以上の木が存在する森は、全く知覚できないほどのゆっくりとした時間の流れで日々変化し、そして、それを毎年繰り返しながら、果てしない長い時間が積みあがった空間である。森や森の境界に点在する様々な時代の遺跡や、江戸時代に作られ今なお続く庭園は、また、それぞれ異なった時空を持つ。そして、庭園の中の廃墟の湯屋は、近代につくられたものが、わずかに時代が変わったことで使われなくなった、まるで時間が止まったような時空である。

様々な時空を持つ御船山楽園にある廃墟の中で、それらとはまた時空が異なる存在の作品群を創ることで、時間の連続性に対する認知の境界を超えて、様々な時空が交差し重なり合うことが認識できる場を創れるのではないかと思ったのだ。

森の中の、呼応するランプの森とスパイラル – ワンストローク、山の紅葉 / Forest and Spiral of Resonating Lamps in the Forest – One Stroke, Autumn Mountain
teamLab, 2018, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahashi
御船山楽園ホテル内「EN TEA HOUSE – 応灯楼」に2018年7月より常設展示

「チームラボ 廃墟と遺跡:淋汗茶の湯」コンセプト:樹齢3000年の神木の森の中に、1300年前に奈良時代の僧・行基(668-749)が彫ったとされる五百羅漢の洞窟がある。その横にある歴史と森のサウナ(温冷交代浴)で脳を開き、どこまでも広がっていく身体感覚で、遺跡が点在する森の中の廃墟のアート群の中で佇む。 心と身体と環境が、自分という存在の全体性であることに気付き、歴史と自然の一部となり、長い時間と世界に再びつながる。

〈御船山楽園ホテル らかんの湯〉主な入浴施設(上の2枚:女性用 / 下の2枚男性用)

【TECTURE MAG】関連記事
プロサウナーが選ぶ「SAUNACHELIN 2020」発表。スキーマ建築計画による〈黄金湯〉が第6位、1位は佐賀県武雄〈御船山楽園ホテル らかんの湯〉(2020/11/11)
https://mag.tecture.jp/culture/20201111-17413/

御船山楽園に点在する遺跡

「チームラボ 廃墟と遺跡:淋汗茶の湯」
http://mifuneyamarakuen-sauna.teamlab.art
会期:2020年11月10日(火)より常設、年中無休
会場:御船山楽園(佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100)


#チームラボ(teamLab)公式YouTubeチャンネル「チームラボ 廃墟と遺跡:淋汗茶の湯」(2020/11/12)

アート展開催時間:11:00-22:00(最終入場21:30)
「らかんの湯」日帰り入浴利用時間(予約制・定員制)
第1部:15:00-17:30(男女各10名)
第2部:17:30-20:00(男女各10名)
*アート展は11:00-22:00の間での自由入場
*中学生以下は「らかんの湯」日帰り入浴の利用対象外
*同性4名以上のグループでの利用は不可

チケット料金やサービス内容などの詳細は、会場となる御船山楽園公式ウェブサイトまたは「チームラボ 廃墟と遺跡:淋汗茶の湯」を参照してください。(en)

チケット販売:公式チケットサイトまたは御船山楽園会場
https://mifuneyamarakuen.teamlabticket.com/#/order

御船山楽園公式ウェブサイト
https://www.mifuneyamarakuen.jp/

RELATED ARTICLE