上の画像:Photograph: Martien Mulder
1950年代初頭、ル・コルビュジエが手がけた都市計画として知られる、インド北部のチャンディーガルにおいて、建築家のピエール・ジャンヌレがデザインしたプロダクトを、当時のオリジナルの図面が残っているものに限り、忠実に復刻して販売するプロジェクトからつくられた家具です。この受注展示会が、広島県尾道市で開催中、東京都内でも開催されます(プレスリリース)。
ピエール・ジャンヌレは1896年スイス生まれ。コルビュジエとは従兄弟の関係で、1922年にコルビュジエと設立した設計事務所の重要なパートナーである。インド・チャンディーガルでの計画には、コルビュジエとともにに初期段階から参加し、都市空間から建築物、家具までを総合的にデザインした。コルビュジエがプロジェクトを離脱した後もチーフアーキテクトとして従事し、インドの近代建築の発展に大きく寄与しました。
ピエール・ジャンヌレのデザイン思想と、インドの職人技術を今に継承する、インドの工房「ファントム・ハンズ」により、ピエール・ジャンヌレが描いたオリジナル図面をもとに再生産したのが、この「プロジェクト・チャンディーガル・コレクション」です。築100年以上が経過した建物のチークの古材など再利用し、インドの職人の手によって制作されています。
この復刻プロジェクトを日本国内で主導しているのは、ファントム・ハンズの国内輸入元であるイニシャルジャパンが運営するギャラリー gallery CASA DE と、富山市と東京に拠点を構える 51%(五割一分 / ごわりいちぶ)。同社は住宅や商業店舗のリノベーションや設計・施工、家具や雑貨の販売、インテリアコーディネートなど、幅広い領域で事業を手がけています。
尾道市内で11月23日(月・祝)まで開催される「チャンディーガルコレクション展 – ピエール・ジャンヌレの家具再生産プロジェクト」の受注展示会は、この復刻プロジェクトにふさわしい空間での展示となります。
会場は、築56年の鉄筋コンクリート造アパートを改修し、ホテル、ダイニング、カフェ&バー、ガーデン、ライブラリー、ギャラリーなどから成る複合施設として再生された《LOG》。ビジョイ・ジェインが率いるインドの建築集団、スタジオ・ムンバイが、インド国外では初となる建築プロジェクトとして手がけ、話題となった再生建築です。
自然素材や伝統的な技術を重視し、熟練の職人と共に手作業で建設が進められた現代の空間に、プロジェクトの現存17モデルのうち、新商品〈スクエア・テーブル〉を含む15モデル・18点が展示され、受注生産を会場にて受け付けます。
なお、この受注展示会は、中国地方以西では今回が初となる尾道市で開催された後、2020年11月28日(土)から30日(月)までの3日間、東京・神保町の〈51% Tokyo〉でも開催されます。51%の東京事務所を兼ねた同会場も、古い低層ビルをリノベーションした味わいのある空間です。
東京会場の入場は予約制で、各回(下記)に1組限定のプライベート・ビューイングとなります。ヴィンテージのチェア1脚も展示予定とのことです。(en)
「ピエール・ジャンヌレの家具再生産プロジェクト」詳細
https://pierrejeanneret.jp/news/
「チャンディーガル コレクション展 -ピエール・ジャンヌレの家具再生産プロジェクト」受注展示会
尾道会場:LOG 1F オープンスペース(広島県尾道市東土堂町11-12 / Google Map)
会期:2020年11月14日(土)〜23日(月・祝)
開場時間:10:00–18:30
*日没後は施設の門が施錠されるため、入口のインターホンにてフロントに連絡してください
入場無料(予約不要)
LOG 公式ウェブサイト
https://l-og.jp/
東京会場:51% Tokyo(東京都千代田区神田神保町1丁目37 / Google Map)
会期:2020年11月28日(土)〜30日(月)
各日とも時間指定の予約制:10:00 / 12:00 / 14:00 / 16:00 / 18:00
予約方法:会場(51% Tokyo)宛てにメールまたは電話で申し込み
入場無料
51% Tokyo 公式ウェブサイト
https://www.5wari1bu.jp/