10月は、「未来をひらく建築とアート」を楽しめる展覧会が各地で開催されます。BIGの先鋭的な都市像、永山祐子の横断的な創造、槇文彦の文化拠点としての建築思想、日本を代表する建築家9組の世界への展望、そして瀬戸内の島々で展開する国際芸術祭。建築とアートを通じ、社会や自然との関係を再構築しながら「未来の空間像」を問い直す5つの展示を紹介します。
Bjarke Ingels Group(BIG)の最新プロジェクトとビジュアライゼーションをテーマとしたセミナー。代表作「NOT A HOTEL SETOUCHI」の事例を通じて、Autodesk Revit・D5 Render・Rhinoを用いた実務ワークフローを紹介します。BIG の思想・手法を設計と可視化の接点から学べる、実践に即した内容が魅力です。
BIG in Japan From vision to visualization
会期:2025年10月20日(木)
会場: TODA BUILDING 4階 ホール B
3年に一度、瀬戸内海の島々を舞台に開かれる国際芸術祭。2025年は新たに3エリアと直島新美術館が加わり、216組による254作品が展開されます。アートを通じて地域住民や来訪者が交流し、「海の復権」をテーマに、美しい景観と人間の営みが響き合うこの芸術祭は、観光だけでなく社会や地域の未来を考える場として国際的にも注目を集めています。
瀬戸内国際芸術祭2025
会期:2025年10月3日(金)〜 2025年11月9日(日)
会場:瀬戸内海の島々と沿岸部の全17エリア
建築家・永山祐子氏の約12年ぶりの個展となる個展。「万博」関連プロジェクトから、ジュエリー、家具、高層ビルまで、スケールと領域を横断するデザイン作品を模型・素材・プロダクトを通じて紹介。空間や素材、現象を交錯させる永山氏ならではの設計センスを体感できます。展示には音声ガイドも用意されています。
「確かにありそうなもの」 永山祐子個展
会期:2025年9月21日(土)〜 2025年10月12日(日)
会場:AWASE gallery
スパイラル40周年と槇総合計画事務所60周年を祝う特別展。設計段階のドローイング、模型、図面などの未公開資料を通じて、都市と公共空間、建築とクラフトの視点から槇氏の思想を再構成します。ワコールとの関わりなど裏話も交え、アートと建築が一体的に育まれてきたスパイラルの軌跡を辿る展示です。
槇文彦とスパイラル –アートの生きる場所–
会期:2025年10月1日(水)〜 2025年10月13日(月・祝)
会場:スパイラルガーデン
広島国際建築祭の関連展示。プリツカー賞受賞者である日本の建築家(丹下健三氏、槙 文彦氏、安藤忠雄氏、妹島和世氏・西沢立衛氏、伊東豊雄氏、坂茂氏、磯崎 新氏、山本理顕氏など)を俯瞰的に取り上げ、日本建築が世界に開く道を探る展示。国内建築の系譜とその根拠を問い直し、世界で評価された日本の建築家の魅力に迫る企画です。
ナイン・ヴィジョンズ | 日本から世界へ 跳躍する9人の建築家
会期:2025年10月4日(土)〜 2025年11月30日(日)
会場:尾道市立美術館
ミケーレ・デ・ルッキ六甲山特別講演会― デザイン設計はどのように生まれるのか? ―
会期:2025年10月26日(日)
会場:六甲山サイレンスリゾート
このほかにも、『TECTURE MAG』ではさまざまなイベント情報を紹介中です(随時更新)。お見逃しなく!
参照元:Born Digital, Inc.公式サイト、公益社団法人香川県観光協会プレスリリース、AWASE gallery公式サイト、スパイラル公式サイト、ひろしま国際建築祭公式サイト、六甲山サイレンスリゾートwebサイト
トップ画像:©︎Born Digital, Inc.