BUSINESS

「みんなのコンビニ」プロジェクト

能作淳平、佐竹雄太、加藤健介の3氏が新たなビジネスモデル、"参加型コンビニ"への支援を求めてクラウドファンディングを実施

BUSINESS2022.09.09

建築家の能作淳平、アラウンドアーキテクチャーの佐竹雄太、三画舎の加藤健介の3氏が、オンラインコミュニティ機能を”バックヤード”に有する実店舗「みんなのコンビニ」を立ち上げ、開設支援を求めてクラウドファンディングを2022年12月15日まで実施している。
シェア商店〈富士見台トンネル〉、市民の交流スペースで求人サイトの「国立人」、不動産を含む”建築のまわり”での活動など、発起人の3氏がそれぞれの領域で蓄積したノウハウなどをもとに、新たなビジネスモデルであり、コミュニティの場となる「シェアするコンビニ」に挑戦する。

「みんなのコンビニ」1号店(改修前外観)

「みんなのコンビニ」1号店(店舗改修前外観)

ノウサクジュンペイアーキテクツを主宰する建築家・能作淳平氏が、東京の郊外・国立市を中心とした複数のまちづくりに携わっている加藤健介氏と、アラウンドアーキテクチャーの佐竹雄太氏の3人で、クラウドファンディングプロジェクト『棚をシェアする参加型コンビニ「みんなのコンビニ」をつくろう! リアル店舗とオンラインコミュニティで街のチャレンジを応援!』を、クラファンサイトのMOTION GALLERYにて8月18日より開始、12月15日23:59まで支援を募っています。

プロジェクトメンバー

「みんなのコンビニ」発起人

みんなのコンビニメ制作チーム(左から、能作淳平、加藤健介、佐竹雄太の3氏)

能作淳平(のうさく じゅんぺい)
富山県生まれの建築家。2010年よりノウサクジュンペイアーキテクツ主宰。出身地の富山・高岡にて能作文徳建築設計事務所との共同で手がけた〈高岡のゲストハウス〉でSDレビュー2013鹿島賞ほかを受賞、第15回ヴェネチアビエンナーレ国際建築展にて特別賞受賞(出展者全員での共同受賞)。2019年より、国立市の富士見台団地にて”シェアする商店”〈富士見台トンネル〉をスタート、その活動が評価され、2019年東京建築士会これからの建築士賞を受賞。
現在、東京理科大学、芝浦工業大学、東京都市大学にて非常勤講師を務める。
Twitter https://twitter.com/nousaku

加藤健介(かとう けんすけ)
2018年9月に「合同会社三画舎」を設立。国立市を拠点に、地域の歴史・文化と、これから先の人の想いを大切にするまちづくりを実践中。人や仕事や暮らしのことを紹介する求人サイト「国立人」の運営、国立市発行「国立新書」の編集・デザイン、「こくぶんじカレッジ」の企画運営など、人がまちに目を向けるきっかけづくりに力を入れている。
本と街をテーマに活動するプロジェクト「国立本店」代表、一般社団法人ACKT理事を務める。
Twitter https://twitter.com/kato_carr

佐竹雄太(さたけ ゆうた)
アラウンドアーキテクチャー代表。不動産サイト「建築家住宅手帖」編集長。
東京理科大学理工学部研究科建築学専攻修了後、アトリエ設計事務所勤務などを経て、2016年に創造系不動産に入社。リーダー・マネージャーとして、数多くの建築プロジェクトの不動産コンサルティングに従事し、2021年に独立。一級建築士、宅地建物取引士、経営学修士(MBA)の資格を有する。建築イベントの主催や建築ラップなど、”建築のまわり”(アラウンドアーキテクチャー)で幅広く活動。工藤浩平建築設計事務所が設計した自宅兼事務所の1階にて、ギャラリースペース付きのコーヒースタンドを運営している。
Twitter https://twitter.com/katachitonakami

「みんなのコンビニ」とは、能作氏が2019年11月にオープンし、コロナ禍を乗り越えて軌道に乗せた、富士見台団地シェア商店〈富士見台トンネル〉でのノウハウなど、発起人3氏の知見をあわせてオープンさせる、”シェアするコンビニ”です(下の画像2点)。

具体的には、「大手コンビニのように本社工場から同じ商品を全国の店舗に配送するのではなく、商品を供給する人も参加型でつくる、その街ならではのコンビニ」となります(クラファンページより引用)。

富士見台トンネル

能作淳平氏が営む〈富士見台トンネル〉外観(大学通り側)

国立・谷保で能作氏が営む〈富士見台トンネル〉は、大きなカウンターテーブルと厨房設備をしつらえて、能作氏がリノベーションした空間を、登録会員(有料)に対して時間単位で貸し出している”シェア商店”です。能作氏の事務所・ノウサクジュンペイアーキテクツの所在地でもあります。

※〈富士見台トンネル〉の詳細は、『TECTURE MAG』創刊時に特集したインタビュー連載記事などをご覧ください。

富士見台トンネル

『TECTURE MAG』特集:能作淳平インタビュー「#01 郊外での働き方を変える」より(2020年4月13日掲載、Photo by toha)

〈富士見台トンネル〉の会員は、この場を使って、料理やパン、焼き菓子、ドリンクなどを自由に販売することができ、収入を得ることができます。調理だけでなく、フラワーアレンジメントや占いなど、会員それぞれが持っているスキルを生かして、日替わり、あるいは昼と夜で異なる「商店」がオープンしています。

開設準備中の「みんなのコンビニ」も、同様に原則有料の会員制ですが、ここでは空間貸しではなく、「棚貸し」を行います。1つの空間を時間ごとにシェアするのではなく、棚という区画のシェアとなります。
以下は、クラファンページのテキストより(抜粋)。

私たちが考える「みんなのコンビニ」は、大きく2つの仕組みによって展開することを想定しています。

「みんなのコンビニ」には、おにぎりや弁当、飲み物など冷蔵の棚、ホットスナックの棚、菓子や雑貨の棚、雑誌の棚など、コンビニの要素をリデザインした木製のシェア棚が並びます。

「みんなのコンビニ」イメージ

「みんなのコンビニ」に設置する棚のイメージ(木製で予定)

まず、1号店の利用者として参加してもらいたいのは50名。この「棚」をシェアして、棚の種類ごとにそれぞれの持ち寄った多種多様な商品を並べます。
例えば、創作したパン、おにぎり、ビール、コロッケ、ZINE、Tシャツ、バッグ、時計、器など・・・・・・私たちがセレクトした作家さんの作品や、プライベートブランドなどが並ぶことも。

“店舗を持つ”という障壁に対して、最小限の「棚」を商いの入口に据え、低コストでの参加を可能にすることで、利用者さんの開業のリスクを下げ、商いのチャレンジやテストマーケティングの機会につなげます。

「みんなのコンビニ」1号店は、JR国立駅から徒歩圏内の住宅地にあった空き物件を改修し、オープンする予定です(クラファンでの支援はこの費用などに充てられます)。店舗の設計は、能作氏の事務所・ノウサクジュンペイアーキテクツが担当します。

「みんなのコンビニ」イメージ

「みんなのコンビニ」1号店 検討段階のイメージ(会員が使用できるキッチン兼レジカウンターなど)

また、「みんなのコンビニ」では、会員同士のノウハウをシェアできる「バックヤード」をオンライン上に用意されます。
棚への出品有無に関わらず、「みんなのコンビニ」の取り組みに共感する人であれば誰でも参加することができるのが特徴で、人々のコミュニティの場をオンライン上に形成し、大手コンビニチェーンのような縦方向・ツリー状のネットワークではなく、水平方向への展開。能作氏らが考える、「人同士・店舗同士の関係性による新しいコミュニティ型の展開」を定着させ、さらに発展させていく計画です。

「みんなのコンビニ」展開イメージ

「みんなのコンビニ」が理想とする「コミュニティ型の展開」イメージ(右の図)

スケジュール(予定)
2022年
8月18日クラウドファンディング開始(12月15日23:59まで実施)
10月〜12月「バックヤード」の検討・構築
2023年
1月〜2月「みんなのコンビニ1号店」内外装工事
2月〜3月 オープンに向けた準備、会員の皆さんとの調整
3月末「みんなのコンビニ1号店」「バックヤード」オープン

なお、今回の「みんなのコンビニ」のクラファンは、設定した目標金額の達成可否に関わらず、支援者がリターンを受け取ることができる、All-in(オールイン)型で実施されています。

支援に対するリターンは、サービス券などが付く5千円から、企業向けの30万円まで、各種を設定(詳細はクラファンプロジェクトページを参照)。3万円でシェア棚を3カ月レンタルできる「おためしコース」もあり。

最新の情報は、クラファンページと、発起人3氏それぞれのTwitterなどで発信されています。

「みんなのコンビニ」イメージ

「みんなのコンビニ」クラファンプロジェクト詳細
https://motion-gallery.net/projects/minnanoconveni

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