「ジャパニーズモダン」のデザイン思想を掲げた剣持 勇をはじめ、建築家の前川國男、坂倉準三、丹下健三、インダストリアルデザイナーの柳 宗理など、多数の建築家やデザイナーと協業し、数々の名作椅子を世に送り出してきた天童木工(本社:山形県天童市)。
2020年に創業80年目を迎えたことを機に立ち上げられたプロジェクトの1つとして、天童木工のこれまでの歩みを年代順に辿り、これまでの仕事を総覧する書籍が、2021年8月下旬に刊行されています。
『天童木工とジャパニーズモダン』見開き
『天童木工とジャパニーズモダン』見開き(東京文化会館大ホール内観 / 設計:前川國男 / 1961年竣工 / 建築について)
『天童木工とジャパニーズモダン』見開き
『天童木工とジャパニーズモダン』見開き(右ページ:中座イス / デザイン:坂倉準三建築研究所[担当 長 大作])
『天童木工とジャパニーズモダン』見開き
『天童木工とジャパニーズモダン』見開き(寒河江市庁舎 / 設計:黒川紀章 / 1967年竣工)
『天童木工とジャパニーズモダン』見開き 左ページの家具:ロッキングチェア(S-5226シリーズ)
本書『天童木工とジャパニーズモダン』は、プロダクトや納入事例などの豊富なビジュアルと、制作に関わった当事者や関係者の声なども収録。天童木工が日本の家具製作、ものづくり、建築・インテリア空間にも大きく寄与してきた役割を改めて検証するとともに、同社が継承してきた「ジャパニーズモダン」とは何か? その普遍性を探ります。
「TENDO JAPANESE MODERN /80 PROJECT」新作発表会に展示された天童木工の名作椅子の数々(2021年7月 撮影:TEAM TECTURE MAG)
天童木工(てんどうもっこう)会社概要
1940年に、山形県天童市近郊の大工・建具・指物などの職人が集まり組織された「天童木工家具建具工業組合」を始まりとする。日本でいち早く成形合板による家具の製品化に取り組み、バタフライスツール(1956)、プライチェア(1960)などの名作椅子を世に送り出してきた、日本を代表する家具メーカーのうちの1社。室内装飾の設計や施工なども手がける。天童木工 公式Webサイト
https://www.tendo-mokko.co.jp/
監修:天童木工
企画・プロジェクトディレクション:南木隆助
アートディレクション:高橋万実子
デザイン:荻野沙理・柴田胡桃
編集・執筆:山田泰巨
判型:A5変
製本:コデックス装(無線綴じ)
総頁(ページ):504頁
ISBN13:978-4-86152-854-5 C0070
定価:6,050円(本体5,500円)
版元:青幻舎
発行日:2021年8月18日
書籍詳細
https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-854-5/
「TENDO JAPANESE MODERN /80 PROJECT」新作発表会に展示された書籍の中面ほか関連資料(2021年7月 撮影:TEAM TECTURE MAG)
なお本書は、2020年に創業80周年を迎えた天童木工のプロジェクト「TENDO JAPANESE MODERN /80 PROJECT(天童木工 ジャパニーズモダン / 80プロジェクト)」に関連した書籍です。
最新プロダクトは、デザイナーとして、熊野 亘(design office kumano)、二俣公一(二俣スタジオ、ケース・リアル)、中村拓志(NAP建築設計事務所)の3氏をデザイナーに迎え、今年7月に発表された3つのチェア。本書にも収録されています。
『天童木工とジャパニーズモダン』見開き 「TENDO JAPANESE MODERN /80 PROJECT」で誕生した最新プロダクト(左から、熊野 亘デザイン〈PLYPLY〉、二俣公一デザイン〈SAND〉、中村拓志デザイン〈Swing chair〉)
プロジェクトに参画した熊野、二俣、中村の3氏と、本書の執筆・編集を手がけた山田泰巨氏が進行役を務めるオンライントークイベントが、12月16日の20:00より、YouTubeにて配信されます(視聴は無料、予約不要)。