小田急電鉄新宿線の旧線路跡地「下北線路街」に、「まちのラウンジ」をテーマにした複合施設(tefu) lounge(読み:テフ ラウンジ)が2022年1月20日に開業しました。
同施設は、京王電鉄井の頭線線も交差している、小田急線下北沢駅の南西口に直結しており、利便性の高い立地です。
施設が属する「下北線路街」は、小田急線・東北沢駅から世田谷代田駅間の線路地下化に伴い、線路跡地に生まれた新街区です。2019年9月に公式ウェブサイトがオープン、下北沢エリア線路跡地計画が発表され、シモキタエキウエ、温泉旅館〈由縁別邸 代田〉、ツバメアーキテクツがデザイン監修を手がけた〈BONUS TRACK〉、居住型教育施設〈SHIMOKITA COLLEGE〉、“個店街”〈reload〉などが順次、開業しています。
全長約1.7kmの新街区は、開発のため01から13のエリアにナンバリングされており、このほど開業した (tefu) lounge は、開発エリア番号では08、開業順では最後の13番目の施設となります。
建物の規模は5階建て、そのうち4フロアに、店舗、カフェ、ラウンジ、ミニシアター、会員制シェアオフィスが入った複合施設となります。
(tefu) 名称およびプロジェクトについて
施設名称の「tefu」は、蝶の旧かなづかい「てふ」に由来。マル囲いは「蝶の羽ばたき」をイメージしたもの。「蝶が羽ばたけば、はるか彼方で大きな風がふく」という”バタフライ効果”のように、1人ひとりの小さな選択や行動(羽ばたき)が、まちと社会へとつながり、影響を与えていくことへの期待が込められている。
空間やモノなどを「所有して価値を消費」するのではなく、「分かち合って、未来につなげていく」ことで手に入れる「自分らしい住まい方」をサポートすることを目指すプロジェクト。「家具のシェアリングサービス」、と「空間のシェアリングサービス」の2本軸を展開中。後者のスペースとしては、(tefu) lounge のほか、代々木上原の(tefu)yoyogi uehara、横浜・馬車道に(tefu)warehouseをオープンしている。(tefu) 公式ウェブサイト
https://www.te-fu.jp/
(tefu) lounge の2-3階に用意されたカフェ・ラウンジは、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大がもたらした、人々の働き方やライフスタイルの変化により、自宅やその近隣で過ごす時間が増えるなかで、カフェでもなくコワーキングスペースでもない「新たな居場所」を提案する、(tefu) lounge の中核を成すフロアです。
ラウンジエリアは、カウンター前の一部を除き、時間制の課金型スペースとなっています(1時間:税込750円)。2フロアにそれぞれ用意された、ソファやデスク、シェアテーブル、ブースなどのスペースから、空き状況や利用者の用途、気分に合わせて席を選び、自由に過ごすことができます。
カフェ・ラウンジを運営するのは、北参道で完全キャッシュレスカフェ〈KITASANDO COFFEE〉を営むカンカク(代表:松本龍祐)。同店や系列店でのノウハウを活かし、「下北線路街」における新たなまちづくりに参画。カンカクとして初となるラウンジ形態での出展です。
[(tefu) lounge by KITASANDO COFFEE]出店に伴い、自社開発の専用モバイルアプリ「COFFEE App」にラウンジ機能を新たにリリース。空席状況を踏まえたスペース予約が可能となり、ドリンクやフードの事前注文・決済までをワンストップで行います。
所在地:東京都世田谷区北沢2-21 (tefu) lounge 2-3階(2階はシモキタエキウエ直結)
開業日:2022年1月20日
営業時間:9:00-21:00
席数:カフェ20席、ラウンジ約100席
ラウンジ利用料金:
1時間:750円(30分毎の自動延長、ドリンク飲み放題)
1日利用:2,500円 ※オープン後に実装予定
※利用にはアプリ:「COFFEE App」が必要(App Store / Google Play)
https://kankak.page.link/d6o5
WEB & SNS
https://kitasandocoffee.com/
https://www.instagram.com/kitasando_coffee/
カンカク プレスリリース(2021年12月13日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000047640.html
演劇、音楽、サブカルなど、多様な文化が深く根付いている下北沢のまちの新たな文化施設として、ミニシアター「シモキタ – エキマエ – シネマ K2」が (tefu) lounge の2階に設けられました。
国内最大級のクラウドファンディング・プラットフォームを運営する、MotionGallery(代表取締役:大高健志)のLLP(有限責任事業組合)で、同社が主体社であるクリエイティブ・ファーム、Incline(インクライン)が運営を担います。
[K2]では、コロナ禍の中に新しく生まれる映画館として、オンラインとのハイブリットによる新しい映画館の形態を模索していく計画で、大きく2つのDXに取り組むとのこと。
1つは、バーチャル・スクリーン「Reel」。2つ目は、ベーシック・インカムプラットフォーム「BASIC」を使用した、ミニシアター[K2]のファンコミュニティーの立ち上げです。
前者は、新たな発想とテクノロジーで、映画やアートなどを企画プロデュースしている、Incline LLPが提供している、映画館での上映期間中に限り、有料でオンライン鑑賞ができる、劇場同時配信サービスです。
後者は、創作にまつわる人々の日常的な活動を支援するために、MotionGalleryが2020年に立ち上げた、継続支援型のクラウドファンディング・プラットフォームのコミュニティです。
[K2]のこけら落としとなる上映作品は、第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞した、濱口竜介監督作品『偶然と想像』。その後も、第33回東京国際映画祭「TOKYOプレミア2020」部門正式出品作品『鈴木さん』などの上映を予定しています。
なお、「K2」の名称は、映画館の所在地である「北沢2丁目」と、標高8,611の高峰「K2」を重ね合わせたネーミングです。
所在地:東京都世田谷区北沢2-21 (tefu) lounge 2階(シモキタエキウエ直結)
開業日:2022年1月20日
スクリーン数:1スクリーン
席数:71席(内2席は車椅子受入可)
利用料金(税込):一般1,800円、大学生・専門学校生・22歳以下1,500円、シニア1,500円、高校生・18歳以下1,000円、中学生以下・15歳以下800円、小学生500円、障がい者手帳をお持ちの方(付き添い1名まで同料金)1,000円
MotionGalleryプレスリリース(2022年1月20日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000030743.html
3階と4階には、会員制のシェアオフィス・ワークプレイスを展開。3階ラウンジを好きなだけ使える月額ラウンジ会員、個人向け月額ブース、法人向けの個室の3種を用意しています。
ウェブ会議用のブースや会議室も備えており、 (tefu) loungeの専用アプリ(前述・カンカク開発、リリース)から、簡単に予約が可能です。
会員種別料金(税込)
・lounge(定員60名):月額 40,000円 / 2-3階ラウンジエリアを使い放題の個人向けプラン
・booth(計12ブース):月額80,000円(追加1名ごとに+30.000円)/ 専用ブースと、2-3階ラウンジエリア、4階共用部のシェアキッチン・テラスが利用可能。ブース定員は1〜2名
・room(4階 5部屋):月額308,000円より(共益費別、追加1名ごとに+30.000円)/ 専用個室と、2-3階ラウンジエリア、4階共用部のシェアキッチン・テラスが利用可能。ルーム定員は1〜10名
付帯設備(共通):
電源、wi-fi (ブース会員は有線LANあり)、プリンター 、スキャナー、シュレッダー、ウェブミーティングブース(3階) 、共用テラス(4階)
※KITASANDO COFFEEの定額制プラン加入で、2階[ (tefu) lounge by KITASANDO COFFEE]のスペシャリティコーヒー飲み放題ほか
booth会員、room会員向け設備:
置き配スペース、郵便ポスト、来客・宅配通知、共用キッチン(4階)、貸しロッカー(月額2,200円)、貸しストレージ(月額5,500円)、会議室(4-8名/1時間2,300円より)
(tefu) lounge / オフィス詳細
https://www.te-fu.jp/shimokita/office
(tefu) lounge の1階(路面)には、フランスの「Belleville」の日本第1号店「Belleville Brûlerie TOKYO(ベルヴィル ブリュルリー トウキョウ)」が1月27日にグランドオープン。続いて2月26日に、ナチュラルスーパーマーケット「ビオラル下北沢駅前店」がオープンします。
「Belleville」は2013年にパリで設立されたスペシャルティコーヒー専門の焙煎所で、当時はまだスペシャルティコーヒーや“サードウェーブ”への認知度が高くなかったパリにおける、先駆者的な存在です。2017年には、英国版『GQ』で“世界のコーヒーショップBEST5”に選出されています。
「Belleville Brûlerie TOKYO」では、コーヒー豆の販売のほか、ハンドドリップやサイフォンで淹れたコーヒーを販売。テイクアウトと、店内に設けられるスタンドでテイスティングも可能です。カップやバッグ、Tシャツなどのオリジナルグッズも販売予定です。
読み:ベルヴィル ブリュルリー トウキョウ)
開業日:2022年1月27日
所在地:東京都世田谷区北沢2-21-22(tefu)lounge 1階
営業時間:10:00-20:00
定休日:第1火曜
Web & SNS
https://belleville-japan.com(1月27日オープン)
https://www.instagram.com/belleville_japan/
Belleville Japanプレスリリース(2022年1月6日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000092166.html
(tefu) loungeは、「下北線路街」にて最後に開業するエリアです。敷地面積は3,460m²、エリア名称「NANSEI PLUS(ナンセイ プラス)」として、「地域の暮らしを豊かにする“食”」をテーマに、飲食・食物販など4店舗がテナントとして入居し、広場やアートギャラリー、駐輪場なども整備され、「NANSEI PLUS」全体のグランドオープンは今春を予定しています。
1月20日には、下北沢の名店「打心蕎庵」のオーナーが営む洋食屋「BONA BONA PĒTIT」、日本酒や日本産ワインも揃えたリカーストアを併設するクラフトビアバー「TDM 1874 下北沢」、シモキタエリアでさまざまな業態の飲食店を展開するオーナーの新しい業態店舗「料理店 適温」が先行してオープン。2月末には、神田の北出食堂が手掛けるタコスに特化したタコス食堂「KITADE TACOS 下北沢店」が開業します。
世田谷代田方面の西側には、先行オープンして人気の〈BONUS TRACK〉が位置しており、全面開通に向けて工事が進められています。
「NANSEI PLUS」では、下北沢に住む人・働く人・訪れる人の毎日をさらに充実したものにする「駅前の新しいあり方」の提案を目指しており、その核となるのが、このほど開業した、下北沢のまちのラウンジを目指す、 (tefu) lounge です。(en)
小田急電鉄プレスリリース
開発エリア「下北線路街」のまちづくりに関するお知らせ(2021年12月13日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000937.000012974.html
読み:テフ ラウンジ
住所:東京都世田谷区北沢2-21-22(小田急線 下北沢駅南西口 シモキタエキウエ直結)
施設構成:
1階:ナチュラルスーパーマーケット「ビオラル下北沢駅前店」(2022年2月26日オープン)、焙煎所・コーヒースタンド「Belleville Brûlerie TOKYO」(2022年1月27日グランドオープン)
2階:カフェ・ラウンジ「(tefu) lounge by KITASANDO COFFEE」、シアター「シモキタ – エキマエ – シネマ K2」、イベントスペース
3階:カフェ・ラウンジ「(tefu) lounge by KITASANDO COFFEE」、シェアオフィス
4階:シェアオフィス
5階:オフィス兼レンタルスペース
構造:鉄骨造
規模:地上5階建
延床面積:約1,460m²
建築主:小田急電鉄
事業主体:UDS
運営:UDS
企画・基本設計・建築デザイン監修:UDS
実施設計・施工:フジタ
インテリアデザイン:UDS
インテリアデザイン監修:福田和貴子
家具デザイン・制作:BULLPEN、未来創作所
グラフィックデザイン:アカオニ
シアター音響設計:stu inc.
開業日:2022年1月20日(木)※以降は1階入居店舗が順次開業
(tefu) lounge 公式ウェブサイト
https://www.te-fu.jp/shimokita
※特記(Photo by TEAM TECTURE MAG)なき画像は、出店各社のプレスリリースより