CULTURE

「麻布台ヒルズ」A街区の超高層タワーとヘザウィックが低層部を手がけたC街区が竣工

B街区とあわせ、立体緑園都市(ヴァーティカル・ガーデンシティ)が今秋出現

CULTURE2023.07.03

東京・港区内で進行中の大型プロジェクト「麻布台ヒルズ」(プロジェクト名称:虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業)のうち、A街区(麻布台ヒルズ森JPタワー)とC街区(ガーデンプラザ)が先月竣工を迎え、7月3日に竣工式が執り行われました(森ビル プレスリリース)。

麻布台ヒルズ

「麻布台ヒルズ」A,B,C街区 配置図

麻布台ヒルズ

「麻布台ヒルズ」立面図

A街区を構成するのは、すでに同エリアにおけるランドマークとなっている、高さ約330mを誇る多用途複合の超高層タワーです。外観デザインは、米国のPC&P(ペリ・クラーク・アンド・パートナーズ)が担当しました。

主なフロア構成は、総貸室面積約204,000m²、基準階面積約4,600m²という都内でも最大規模のオフィスフロアのほか、世界各地でラグジュアリーリゾートを展開するアマン(Aman)と森ビルとのパートナーシップにより、〈アマンレジデンス 東京〉が開業することでも話題を集めています。

アマンレジデンス東京・ジャヌ東京 開業ニュース

「麻布台ヒルズ」プロジェクト概要 森ビルとAmanが提携、アマンレジデンス 東京とジャヌ東京が2023年秋開業

アマンの姉妹ブランド〈ジャヌ東京〉が麻布台ヒルズに今秋開業、客室総数122室、約4,000m²の都内最大級のウェルネス施設、7つのレストラン&バーがオープン!

さらに、最新の医療機器を導入し、高度な専門性を有する大学病院スタッフが提供する人間ドック「慶應義塾大学予防医療センター(仮称)」や、50カ国以上・約700人の生徒が在籍する都心最大規模のインターナショナルスクール〈ブリティッシュ・スクール・イン東京〉が開校。そのほかにも、多彩な店舗が揃う大規模な商業施設を併設しています。

A街区(麻布台ヒルズ森JPタワー)建物概要

所在地:東京都港区麻布台一丁目の一部
敷地面積:約24,100m²
延床面積:約461,770m²
建物高さ:約330m
階数:地上64階、地下5階
構造:S造(一部SRC造およびRC造)
用途:住宅、事務所、診療所(無床)、店舗、インターナショナルスクール、駐車場など
事業主:虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合
基本設計:森ビル一級建築士事務所、日本設計
実施設計:森ビル一級建築士事務所、日本設計、清水建設一級建築士事務所(地下構造)
デザイナー
外装:Pelli Clarke & Partners(PC&P:ペリ・クラーク・アンド・パートナーズ / 米国)
低層部:Heatherwick Studio(ヘザウィック・スタジオ / 英国)
オフィスエントランス:Yabu Pushelberg(カナダ)
住宅インテリア:Yabu Pushelberg
商業空間:A.N.D.(乃村工藝社)
商業空間(エントランス):藤本壮介建築設計事務所
施工:清水建設
着工:2019年8月
竣工:2023年6月

地下鉄神谷町駅側・桜田通りに接したC街区は、住宅、オフィス、商業施設で構成されます。

こちらのC街区と、前述の〈ブリティッシュ・スクール・イン東京〉を含む「麻布台ヒルズ」の低層部の建物のデザインを、六本木の東京シティビューにて6月4日まで大規模展が開催されていた、英国のヘザウィック・スタジオを率いるデザイナーでクリエイターのトーマス・ヘザウィック氏が担当しています。なお、本プロジェクトはヘザウィック・スタジオが日本国内で初めて手掛けた建築作品となります。

へザウィック・スタジオ展

「へザウィック・スタジオ展:共感する建築」で展示された「麻布台ヒルズ」C街区 低層部の建物模型(Photo: TEAM TECTURE MAG)

ヘザウィック・スタジオ展 会場風景

「へザウィック・スタジオ展:共感する建築」で展示された「麻布台ヒルズ」C街区の模型(Photo: TEAM TECTURE MAG)

C街区(ガーデンプラザ)建物概要

所在地:東京都港区虎ノ門五丁目の一部
敷地面積
C-1街区 約4,750m²
C-2街区 約6,350m²
C-3街区 約900m²
C-4街区 約1,690m²
延床面積
C-1街区 約10,590m²
C-2街区 約31,540m²
C-3街区 約1,710m²
C-4街区 約1,810m²
建物高さ
C-1街区 約18m
C-2街区 約41m
C-3街区 約23m
C-4街区 約13m
階数
C-1街区 地上3階、地下2階
C-2街区 地上8階、地下3階
C-3街区 地上3階、地下1階
C-4街区 地上3階、地下1階
構造
C-1・2・3街区 S造(一部RC造)
C-4街区 RC造(一部S造)
用途
C-1街区:店舗、美術館、駐車場など
C-2街区:住宅、事務所、店舗、駐車場など
C-3街区:店舗
C-4街区:寺院、専用住宅、駐車場など

麻布台ヒルズ

提供:森ビル

事業主:虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合
基本設計:森ビル一級建築士事務所、山下設計
実施設計:森ビル一級建築士事務所、山下設計、大林組一級建築士事務所(C-2街区、C-3街区構造共同設計)
デザイナー
外装:Heatherwick Studio
住宅:Marco Costanzi Architects(共用部 / エントランスなど)、日建スペースデザイン(専用部)
事務所共用部:山下設計
施工:大林組
着工:2020年8月
竣工:2023年6月

麻布台ヒルズ(イメージ)

「麻布台ヒルズ」中央広場(イメージ) ©️ DBOX for Mori Building Co., Ltd.
地下には東京・お台場で人気を博した「森ビル デジタルアート ミュージアム:チームラボボーダレス」が移転オープンする

「麻布台ヒルズ」のコンセプトは、”緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街 -Modern Urban Village”。約8.1haの広大な計画区域は圧倒的な緑に包まれ、約6,000m²の中央広場を含む緑化面積は約2.4haを誇ります。

細分化した土地を取りまとめて大きな敷地を生み出し、そこにA街区をはじめとする複数の超高層建築を建設することで、その足元には緑豊かで広大なオープンスペースを創出し、住む・働く・学ぶ・遊ぶ・憩うなど、多様な都市機能が徒歩圏内に集約された「立体緑園都市(ヴァーティカル・ガーデンシティ)」が誕生。「麻布台ヒルズ」のグランドオープンは今秋と発表されています。

「麻布台ヒルズ」プロジェクトサイト
https://project.azabudai-hills.com/

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