本書は、島根県芸術文化センター「グラントワ」内の島根県立石見美術館で本日開幕した、建築家の内藤 廣氏のこれまでの仕事を紹介する展覧会「建築家・内藤廣/BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い」の公式図録として刊行されます(版元:グラフィック社)。
書店での販売開始は10月以降のところ、本展の会場限定で特別に先行発売されます(初日の9月16日14時から「グラントワ」の大ホールにて開幕記念講演会が行われ、講演終了後には内藤氏によるサイン会も行われる予定 / 詳細はこちら)。
過去最大規模の内藤廣個展「建築家・内藤廣/BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い」島根県立石見美術館にて開催
本書では、内藤廣建築設計事務所が手掛けてきたプロジェクト全80作品のドローイング、写真、模型、断面矩計図を収録。内藤氏のこれまでの活動を総覧できる図録・作品集として、384ページ・オールカラーで構成されます。
〈海の博物館〉から近作〈紀尾井清堂〉までのBuilt(ビルド)の代表作に加えて、内藤氏の学生時代の卒業設計や美術館課題のほか、独立前から近年までのコンペティション(設計競技)案の数々、進行中で建設予定のプロジェクトといったUnbuiltUnbuilt(アンビルト)の作品・資料も収録しているのが特徴で、アンビルト関連は本書および展覧会にて初めて公開される貴重なものです。
本書に収録されたプロジェクト(一部)
Built:海の博物館、安曇野ちひろ美術館、牧野富太郎記念館、島根県芸術文化センター / グラントワ、日向市庁舎、高知駅、富山県美術館、福井県年縞博物館、高田松原津波復興祈念公園 国営 追悼・祈念施設、福井県立一乗谷博物館、とらや 赤坂店、紀尾井清堂、ほか
Unbuilt:卒業設計、美術館課題、名護市庁舎、こまつドーム、 アルゲリッチハウス、日立市庁舎、石川県立図書館、徳島文化芸術ホール、銀座三愛ビル、帝国劇場、多摩美術大学 新棟・講堂、和光大学 新教室棟・講義室棟、ほか
内藤氏が設計した「グラントワ」にて、内藤氏の個展としては過去最大規模で開催される本展は、設計時に建築家自身の胸の内に沸き起こる葛藤——「情熱、逸脱、放蕩」と「論理、堅実、緊縮」を、内藤氏がそれぞれ「赤鬼」「青鬼」と表現、この2つの鬼が内藤氏になり代わり、これまでのプロジェクトを解説するという展示手法をとっています。本展の見どころである「赤鬼と青鬼による解説文」も、公式図録である本書に収録されており、展覧会鑑賞後に改めて読み返すことができます。
著者プロフィール
内藤 廣(ないとう ひろし)
1950年横浜市生まれ。建築家。
1974年早稲田大学理工学部建築学科卒業。同大学院理工学研究科にて吉阪隆正に師事。修士課程修了後、フェルナンド・イゲーラス建築設計事務所、菊竹清訓建築設計事務所を経て1981年、内藤廣建築設計事務所設立。
2001年東京大学大学院工学系研究科社会基盤学助教授、2002-11年同大学教授、2007-09年グッドデザイン賞審査委員長、2010-11年東京大学副学長。
2011年東京大学名誉教授。2023年より多摩美術大学学長。
著者:内藤 廣
判型:B5変形
体裁:並製(コデックス装、観音ページ2セット有)
総ページ数:384頁(オールカラー)
ISBN:978-4-7661-3834-4
販売価格:4,290円(消費税込)
発売日:2023年10月
版元:グラフィック社
グラフィック社 ウェブサイト
http://graphicsha.co.jp/