スイス最新のビジュアルコミュニケーションデザインを通して、これからのデザイン領域と思考に触れる展示会「Form #1: FormSWISS」が、都内3カ所の会場と、ポップアップ展示で開催されます(開催概要は後述)。
「Form」とは、スイス、イギリスを中心に欧州で長年活動していたデザインディレクターの丸山 新(&Form 代表)が主宰するグローバルデザインプラットフォーム。世界各国と日本の多様な価値観をデザイン的視点から紐解き、国内外へ双方向に発信することを主眼としています。その第一弾として、世界に影響を与えるスイスのビジュアルコミュニケーションと、そのデザイン的思考にフォーカス。彼の地のクリエーターや教育機関、美術館など約20組への現地インタビューの映像や、日本初登場となるスイスのデザイナーたちの作品展示、共作したオリジナルグッズの販売、トークイベントなどを通じて、スイスのデザインの多様性、その背景にある教育や文化について紹介。また、これからの私たちに必要とされる豊かな生き方へのヒントとなるような価値観なども多角的に紹介していきます。
メイン会場を含む3カ所の会場構成を、中村竜治建築設計事務所が担当。以下の会場写真はその1つ、目黒区鷹番の[BOOK AND SONS]になります。
スイスのビジュアルコミュニケーションを展示する展覧会の会場構成です。
仕事中、図面や写真の配置や構図などを考えるとき、出力したものを床に並べて見ることがあります。机や壁より広い背景を確保でき、遠くから眺めることもできると同時に、手軽に並べ替えながら向きや順番をあれこれ考えることもできるからです。今そうしている人がどれだけいるか分かりませんが、この展覧会を企画した丸山新さんが実際に現地を訪れ、取材したスイス人デザイナー達の仕事や仕事場の風景を見ていると、今でもきっとそうしているに違いないと思えるほど、物や実空間と向き合っているように思えました。作品を展示するというよりは、そんな感覚を伝えられる空間になればと考えました。
また、3つある会場はどれも多目的な空間で、純粋な壁がわりと少なく、物理的にも床の方が利用に適していたこともあり、自然と床を使う思考へと向かいました。お互いに離れていて広さや形も異なる会場に空間的な繋がりを持たせるために、ありふれた存在で形や大きさが一定であるコンクリートブロック[*]を空間の素材に利用しました。床の上に展示物とブロックが置かれ、人はブロックの上を歩きながら展示物を見ます。おそらくデザイナー達がその物を検討していた時と同じような感覚で、展示物を感じることができるのではないかと思います。また、会場ごとに異なるブロックの配置は、もともとの空間の使い勝手から少しずつずれていくので、二重に(入れ子というよりはぶれている感じ)空間があるように感じさせます。展示物はその間にあり、どちらからも距離を保っているように感じる会場構成になっています。(中村竜治建築設計事務所)*場内通路の素材:建築用空洞コンクリートブロックA種(390×190×100mm)
会期:2020年10月23日(金)〜11月3日(火)※但し、スパイラルでのポップアップ展を除く
会場:BOOK AND SONS(東京都目黒区鷹番2-13-3 / Google Map)
営業時間:12:00-19:00(最終日のみ17:00まで)
定休:水曜
https://bookandsons.com/
会場:THINK OF THINGS(東京都渋谷区千駄ヶ谷3-62-1 / Google Map)
営業時間:11:00-19:00(最終日のみ17:00まで)
定休:10月28日(水)
https://think-of-things.com/
会場:FormGALLERY(東京都渋谷区神宮前1-10-7-103 / Google Map)
営業時間:11:00-19:00(最終日のみ17:00まで)
https://formtokyo.com/
ポップアップ展:MINA-TO(東京都港区南青山5-6-23 Spiral 1F / Google Map)
会期:2020年10月30日(金)〜11月6日(金)
営業時間:11:00-20:00
https://www.spiral.co.jp/
トークイベント:
開催日時:10月30日(金)
会場:Restaurant Bar CAY(東京都港区南青山5-6-23 Spiral B1F / Gooele Map)
第1部「行動するデザイン」
17:30-18:30
出席者:永田宏和(企画、プロデューサー、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)副センター長、NPO法人プラス・アーツ理事長)、広野 萌(一般社団法人デザインシップ 代表理事)、丸山 新(&Form代表)
第2部「これからのデザイン領域」
19:00-20:00
出席者:稲本 弾(Netflix Japan マーケティング統括)、松浦俊夫(DJ、選曲家、音楽プロデューサー)、安藤北斗(we+ 共同主宰、デザイナー)、丸山 新(&Form代表)
モデレーター:西まどか(『IDEA Magazine(アイデア)』編集長)
有料:ワンドリンクオーダー、定員45人(先着順に予約受付)
無料:オンラインにてライブ配信
予約・詳細:https://formtokyo.com/swiss/1133/
出展者:
デザイナー:Alfio Mazzei、Balmer Hählen、CCRZ、Futur Neue、Gavillet & Cie、Hubertus Design、Jannuzzi Smith、Kasper-Florio、Notter+Vigne、Simone Cavadini、Studio Feixen、Supero、Swiss Typefaces
芸術・デザイン大学:ECAL、ZHdK
展覧会キュレーション:&Form
会場構成:中村竜治建築設計事務所
設営:ソーエー+ボランティアスタッフ
撮影:中村竜治
主催:&Form
共催:在日スイス大使館、Doors to Switzerland Japan 2020
協賛:Sakae Stünzi Foundation、Zürich Tourism
詳細:https://formtokyo.com/swiss/685/