滋賀県大津市にある滋賀県立美術館にて、同館の開館40周年を記念した展覧会「滋賀の家展」が7月13日より開催されています。
「滋賀県」という視点で住宅について考察する企画展で、1960年代の日本の住宅産業と滋賀県の強いつながりから、現代に活躍する建築家16組(後述)による実践までを紹介しています。
会期中は、出展建築家によるトークイベントなども開催予定です(詳細が決まり次第、滋賀県立美術館のウェブサイトにて発表)。
展覧会概要
「滋賀県」という視点で「家」を考えてみたとき、おもしろいことがいくつか散見される。例えば、1961年以降、日本を代表するようなハウスメーカー(数社)がプレハブ工場を滋賀県内に置いている。そのうち、2022年に解体された、中銀カプセルタワービル(設計:黒川紀章)のカプセルは、米原市内の工場で制作されたものであることはあまり知られていない。
本展では、1960年代の日本の住宅産業と滋賀県の強いつながりから、16組の現代建築家による実践までを紹介している。さらに、建築家の伊礼 智が本展のために設計したパビリオン〈湖畔の方丈〉が美術館の前庭に設置されているほか、美術館のファサード近辺には、竹原義二(無有建築工房)が、滋賀の民家にインスピレーションを受けつつ本展のために設計した縁側的空間〈素の縁側〉も設置されている。
これらのモックアップのほか、建築模型、図面、写真、パンフレットといった、建築展でよくみられる資料だけでなく、住空間の大事な要素である家具や、住宅を設計した建築家、その発注者であり住まい手である施主のインタビュー映像などもあわせて展示しているのが本展の特徴である。
本展を通して、面積の半分を森林が占めるとともに、6分の1を琵琶湖が占める、滋賀ならではの多様な暮らしのかたちを総覧する。※本展の図録は8月下旬刊行予定
※本展プレスリリースを要約
展覧会構成
1.はじめに
2.住宅産業と滋賀
3.建築家たちの実践 ―新しい暮らしと周縁とのつながり
3-1:新しい暮らし
・木村佐近・木村真理子〈安土のいえ〉1987年
・椎名英三〈世界最小の村〉1994年
・出江 寛〈三四郎の家〉1995年
・遠藤秀平〈SPRINGTECTURE B〉2002年
・飯田善彦〈半居〉2009年
・島田 陽|タトアーキテクツ〈比叡平の住居〉2010年など
・竹口健太郎+山本麻子|アルファヴィル〈Skyhole〉2014年
・畑 友洋〈大津の家〉2016年
・牧 祐子|Studio Yuko Maki〈大津の住宅〉2017年
・池田隆志+池田貴子|design it〈和邇のコート・ハウス〉2020年3-2:周縁とのつながり
・芦澤竜一〈三津屋プロジェクト〉2021年〜進行中
・川井 操・美和絵里奈〈足軽屋敷プロジェクト〉2019年〜進行中
・ドットアーキテクツ・京都芸術大学ウルトラプロジェクト・滋賀県立大学陶器浩一研究室・NPO法人日野まちつなぐ研究所〈日野町プロジェクト〉2022年〜進行中
・木村吉成+松本尚子|木村松本〈house M / factory T〉2023年4.リビングルームとしての美術館を考える
※展覧会構成の詳細はこちら
会期:2024年7月13日(土)〜9月23日(月・休)
会場:滋賀県立美術館
所在地:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1(Google Map)
開館時間:9:30-17:00(最終入場時間 16:30)
休館日:月曜(ただし祝休日の場合には開館し、翌日火曜日休館)
入場料:一般 1200円、高校・大学生 800円、小中学生 600円 ※2024年8月は大学生以下は無料
*同時開催中の常設展も観覧可能
*身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の提示で本人無料
主催:滋賀県立美術館、京都新聞
特別協力:木の家専門店 谷口工務店、BBCびわ湖放送
後援:エフエム京都
助成:公益財団法人朝日新聞文化財団
企画:三宅敦大(滋賀県立美術館 学芸員)
・学芸員によるギャラリーツアー
・スペシャルトーク / 展覧会で紹介している建築家を招いてのトークイベント開催予定
ほか、詳細は滋賀県立美術館ウェブサイト参照
滋賀県立美術館 ウェブサイト
https://www.shigamuseum.jp/
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受付期間:2024年8月9日(金)23:59 締切
※応募者多数の場合は抽選
※結果発表:チケットの発送をもって了(個々の問合せには対応しません)
※発送完了後、都道府県を除く住所情報は削除し、データとして保有しません
※チケットの使用方法で不明な点は主催者に問合せてください