東京・西亀有のJR常磐線高架下にある〈SKAC〉のギャラリー&カフェスペースにて、Artek(アルテック)とSKWAT(スクワット)[*1]による期間限定スペース「Forest Collection at PARK」が3月5日から30日までの期間限定でオープンしています(会場の施設概要については後述)。
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」に配置されている木製家具は、1930年代にアルヴァ・アアルトがデザインしたスツール、チェア、ベンチ、テーブルですが、よくみると、その材であるフィンランドバーチの表面に、節(ふし)や昆虫の跡、色の濃淡といった自然由来の痕跡が表出している「ワイルド バーチ」であることが特徴です。
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection」は、イタリア出身のデザイナーであるアンドレア・トレマルキとシモーネ・ファレジンによるデザインユニット・フォルマファンタズマ(Formafantasma)とアルテックとの協働で誕生したコレクションで、これらの痕跡を自然ならではの特徴として認め、新たなコレクションの材として採用。1935年にフィンランド・ヘルシンキで設立されてより、同国および北欧を代表するインテリアブランドであるアルテックが、これまで以上に責任ある木材使用を推進していくという、サステイナビリティに対する新たな価値を表現しています。
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」展示風景
「Forest Collection at PARK」の開催期間中は、ギャラリーに併設されたカフェに注文したドリンクとともに、会場にレイアウトされたアルテックの「Forest Collection」の座り心地・使い心地を試してみることができます。
また、家具に付帯するQRコードを読み込むと、展示品現品に限り、特別価格で購入も可能とのこと(一部除外あり)。
展示は3月30日まで
会期:2025年3月5日(水)〜3月30日(日)
定休:月曜・火曜
会場:SKAC / SKWAT KAMEARI ART CENTRE
所在地:東京都葛飾区西亀有3丁目26-4
開場時間:11:00-19:00
空間デザイン:DAIKEI MILLS
共催:Artek、SKWAT
詳細(アルテック ニュースリリース)
https://newsletter.artek.fi/japan-pr-forestcollection-skac-2025
「Forest Collection」詳細
https://webstorejapan.artek.fi/blogs/feature-stories/wild-birch-2024
「Forest Collection at PARK」展示風景
本稿の会場写真提供:Artek
SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE / スクワット亀有アートセンター)は、JR常磐線の亀有駅と綾瀬駅のあいだの高架下施設〈ぽちかめ〉[*2]に、2024年11月にオープンしました。
上記のようなイベントも行われる多目的なギャラリースペース+カフェ[TAWKS][*3]のほか、アートブック専門のディストリビューター[twelvebooks][*4]、レコードショップ[VDS][*5]もあわせてオープン(各施設の概要は後述)。東京の東側に、デザイン、アート、食、音楽と出会い、学びとなるような場所を目指した新たなプレイスが誕生し、人気を集めています。
SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)内観 Photo: TEAM TECTURE MAG
空間の骨格を担うアプローチとして、棚、収納、通路という機能が同時に担保できる多機能な建築資材である「足場」が採用され、機能性と俊敏性がもたらされている(Text by SKWAT)
SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)内 Photo: TEAM TECTURE MAG
twelvebooksの在庫量は約6万冊にのぼり、いち早く国外のアートブックが入荷する場所である(Text by SKWAT)
SKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)内観 Photo: TEAM TECTURE MAG
高架下空間を芸術文化センターへと再生したのは、中村圭佑氏が率いるDAIKEI MILLS[*6]。施設開業の1年ほど前からこの地に活動・創作の拠点を移転し、地元の人々に違和感なくスムーズに受け入れられる下地づくりを進め、満を持して〈SKAC〉をオープンしています。
アートブックとレコードはそれぞれ質の高い品揃えを誇り、国内外から訪れるコアなアート・音楽ファンや専門家だけでなく、ベビーカーを押した親子連れの姿も多く見られ、平日でも数百人規模、休日では1,000人を超える日もあるとのこと(中村氏談)。
*1.SKWAT(スクワット):「SKWAT」は社会のVOIDを時限的に占有し、一般へ解放する運動として 2019年に始動。現在では、物理的な空間のみならず、オンラインや公共電波にも範囲を拡大し、場づくりや発信活動に取り組んでいる。その手法は展示、出版、物販、レクチャーとさまざまだが、いずれも不完全なも のから生じる価値の転換に焦点をあてて展開している(Text by SKWAT)
https://www.instagram.com/skwat.site/
*2.ぽちかめ:JR常磐線亀有と綾瀬駅間(亀有方)の高架下空間を約800mにわたる、ジェイアール東日本都市開発による開発エリアを指す。新たな店舗や小さなたまり場、南北を行き来できる抜け道なども用意され、開発は順次進行中。亀有駅周辺から住宅地へと続くエリアを開発することで駅間の新たなにぎわい創出を企図している。ネーミングは“さんぽみち”と“かめあり”を掛け合わせた造語。
https://www.jrtk.jp/pochikame/
アクセス:最寄・JR常磐線亀有駅より、エリア1まで徒歩4分、エリア6まで徒歩13分(ぽちかめ 公式ウェブサイトより)
*3.TAWKS:街の新たな憩いの場(ギャラリースペース併設のカフェ)、さまざまな種類のコーヒー、お茶、ジュース、焼き菓子 を楽しめる空間(営業時間:平日8:30-18:00 / 土日曜・祝日 11:00~18:00|定休日:月・火曜[祝日は営業])
*4.twelvebooks(トゥエルブブックス):アートブック専門のディストリビューター。海外出版社の国内総合代理店として書籍の流通やプロモーション、展覧会企画などを手掛ける(営業時間:11:00-19:00|定休日:月・火曜[祝日は営業])
https://twelve-books.com/
*5.VDS:日本国内外より集めたレコードを世の中に送り届けている。日本初のショップとしてSKACにスペースを構え、約8,000点のレコードが並ぶ(営業時間:11:00-19:00|定休日:月・火曜[祝日は営業])
https://vinyldeliveryservice.com/
*6.DAIKEI MILLS(ダイケイ ミルズ):東京を拠点に活動する設計事務所。商業空間や公共施設などさまざまなプロジェクトに取り組み、人と空間の在り方について一貫してデザインの実践を通して考え続けている。既存の空間と将来の用途に対して真摯に向き合い、彫刻的な造形と単純な平面を緩やかに結びつけ、卓越した素材使いを以ってして、その場でしか生まれ得ないサイトスペシフィックな空間を生み出す。2019年に、社会のVOIDを時限的に占有し一般へ解放する運動SKWATを立ち上げた
https://daikeimills.com/
https://www.instagram.com/skwat.site/
※以上、各施設の概要はJR東日本都市開発 2024年11月1日プレスリリースより