FEATURE
Sir David Chipperfield won the Pritzker Prize 2023
FEATURE2023.03.08

プリツカー賞2023年はD.チッパーフィールドが受賞

日本でのプロジェクトも含めた15作品を一挙紹介!

2023年のプリツカー賞(The Pritzker Architecture Prize)が、英国の建築家、デイヴィッド・チッパーフィールド(David Alan Chipperfield、1953-)に決定しました。
同賞を主催するハイアット財団の公式ウェブサイトに情報が掲載されています(以下、ハイアット財団プレスリリースより抄訳)。

審査員:アレハンドロ・アラヴェナ(Alejandro Aravena、審査委員長)、バリー・バーグドール(Barry Bergdoll)、デボラ・ベルク(Deborah Berke)、スティーブン・ブレイヤー(Stephen Breyer)、アンドレ・アランハ コレーア・ド・ラーゴ(André Aranha Corrêa do Lago)、妹島和世(Kazuyo Sejima)、ワン・シュウ(王澍)、ベネデッタ・タグリアブーエ(BenedettaTagliabue)

ハイアット財団 発表
https://www.pritzkerprize.com/laureates/sir-david-alan-chipperfield-ch

デイヴィッド・チッパーフィールド(David Alan Chipperfield)プロフィール

1953年ロンドン生まれ。幼少期を過ごしたイングランド南西部・デヴォンの田園と農場での記憶が、建築に対する最初の印象を身体的にも強く刻む。
1976年にキングストン美術学校卒業、1980年にロンドンのAAスクールを卒業したのち、ダグラス・スティーブン(Douglas Stephen)、ノーマン・フォスター(Norman Foster)、リチャード・ロジャース(Richard Rogers)のもとで経験を積む。

デイヴィッド・チッパーフィールド(David Chipperfield)近影

Sir David Alan Chipperfield, photo courtesy of Tom Welsh

1985年にロンドンでデビッド・チッパーフィールド・アーキテクツ(David Chipperfield Architects)を設立、1998にベルリン、2005年に上海、2006年にミラノ、2022年にはサンティアゴデコンポステルにオフィスを拡大。英国や欧米、日本でも数々のプロジェクトを手がけ、近年では、IRA基金のスポンサーとなり、スペイン・ガルシア地方のアウロサ島において、建築家としての環境保護活動にも取り組んでいる。

主な受賞として、RIBAロイヤルゴールドメダル(イギリス、2011年)、欧州連合現代建築賞ミース・ファン・デル・ローエ賞(スペイン、2011年)、ハインリッヒ・テッセノーメダル(ドイツ、1999年)など多数。2013年には高松宮殿下記念世界文化賞(建築)を受賞している。
王立芸術アカデミー会員(2008年)、ドイツ連邦共和国功労勲章(2009年)、英国王立建築家協会会員、米国建築家協会名誉フェロー、ドイツ建築家協会名誉フェロー。
英国内ではこのほか、2004年に大英帝国勲章コマンダー、2010年にナイト(Sir)、2021年にコンパニオンズ・オブ・オナー勲章を授与されている。

David Chipperfield Architects Website
https://davidchipperfield.com/

キャリアのスタートはISSEY MIYAKEのストアデザイン

受賞を伝えるハイアット財団のプレスリリースによれば、デイヴィッド・チッパーフィールドの建築家としての最初のキャリアは1983年、ロンドンのスローン・ストリートにオープンした三宅一生(1938-2022)のファッションブランド・ISSEY MIYAKEのストアのインテリアをデザインしたことに遡るとしています。その後の日本国内でのプロジェクト、1992年〈まつもとコーポレーション本社屋〉、1990年〈Gotoh Museum of Art〉および〈トヨタオート京都〉などにつながっていったとのこと。
日本国内では近年・2017年に、兵庫県川辺郡猪名川町の猪名川霊園の敷地内に〈礼拝堂・休憩棟〉がオープンしています(同霊園公式ウェブサイトはこちら)。

欧州、米国、中南米など世界各地でプロジェクト多数

母国である英国での最初の建築は、ロンドンの西の郊外、テムズ河に近い〈リバー&ローイングミュージアム(The River and Rowing Museum)〉(1989–1997)でした。このほかに国外でも、〈ノイエミュージアム(the Neues Museum / ドイツ、ベルリン、1993-2009)の建替プロジェクト、〈ジェームズ・サイモン・ギャラリー(James-Simon-Galerie)〉(ドイツ、ベルリン、1999-2018)などの公共建築の新築・大型改修や、企業の本社屋、レジデンスなどを数多く手掛けています。

主なプロジェクト(本稿に掲載している建築作品)

1997年
・River & Rowing Museum, Henley-on-Thames, United Kingdom

2006年
・America’s Cup building ‘Veles e Vents’, Valencia, Spain (in collaboration with Fermín Vázquez -b720 Arquitectos)

2007年
・BBC Scotland Headquarters, Glasgow, UK

2009年
・Neues Museum, Museum Island, Berlin, Germany (in collaboration with Julian Harrap Architects)

2011年
・Turner Contemporary, Margate, Kent, United Kingdom
・The Hepworth Wakefield, West Yorkshire, UK

2013年
・Museo Jumex, Mexico City, Mexico (in collaboration with TAAU / Oscar Rodríguez)
・Saint Louis Art Museum, Missouri, USA

2017年
・Amorepacific headquarters, Seoul, Republic of Korea
・Inagawa Cemetery Chapel and Visitor Centre, Hyogo, Japan (in collaboration with Key Operation Inc .)/ 猪名川霊園〈礼拝堂・休憩棟〉/

2018年
・Hoxton Press residential towers, London, UK (in collaboration with Karakusevic Carson Architects)
・Royal Academy of Arts, London, United Kingdom (in collaboration with Julian Harrap Architects)

2019年
・James-Simon-Galerie, Berlin, Germany

2022年
・Morland Mixité Capitale (La Felicite), Paris, France (in collaboration with Calq Architecture)
・Procuratie Vecchie, Venice, Italy / ヴェネツィア サンマルコ広場〈旧行政館〉改修

サン・マルコ広場を構成する〈旧行政館〉の改修、デビッド・チッパーフィールド・アーキテクツによる歴史を紡ぎ、現代に適応するためのデザイン、イタリア、ヴェネツィア

プリツカー賞 概要

プリツカー賞は、才能、ビジョン、献身といった資質を兼ね備え、人類と建築に対して一貫して重要な貢献を果たしてきた現役の建築家を毎年、ハイアット財団(The Hyatt Foundation)が顕彰しているもの。
昨年は西アフリカ・ブルキナファソ出身のディエベド・フランシス・ケレ氏(Diébédo Francis Kéré)が受賞。2021年はフランス・パリを拠点とするラカトン&ヴァッサルの建築家デュオが受賞しています。

The Pritzker Prize Web Site
https://www.pritzkerprize.com/

text & edit: en + jk

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2023年受賞者記念講演会

COMPETITION & EVENT2023.05.20

D.チッパーフィールド講演会 5/23ライブ配信

プリツカー賞受賞記念、2022年と2021年の受賞者もパネルディスカッションに登壇

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