明けましておめでとうございます。
昨年、TECTURE MAGでは、国内外の注目プロジェクトをはじめ、建築にまつわるさまざまなイベントレポート、ビジネスの潮流やメーカーの新製品情報、そして独自の視点で切り取る特集記事まで、数多くの記事をリリースし、建築の「今」をお届けしてきました。
2026年最初の記事としてお届けするのは、2025年の「年間PVトップ10」です。 昨年、読者の皆様が最も熱い視線を注いだのはどのようなトピックだったのでしょうか。お正月のひととき、2025年の建築シーンを振り返りながらお楽しみください。
ランキング(10位〜1位)
No.10
2025年日本建築学会賞 作品部門の2作品を詳しく紹介!
“近年中、主として国内に竣工した建築の設計(庭園・インテリア,その他を含む)であって、技術・芸術の進歩に寄与する優れた作品”に贈られる「作品部門」を、伊藤博之建築設計事務所〈天神町place〉と日建設計〈高槻城公園芸術文化劇場〉が受賞

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No.9
都市の隙間に生み出す小さなコーヒーショップ〈ザ・チャペル〉
ルーマニアの首都ブカレストにVinkluが設計した、狭い敷地を活かした親密さと、特徴的な鋭い三角屋根により高さのある開放感を両立した空間

© Vlad Patru
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No.8
2025年日本建築学会賞 作品選奨の建築を紹介
日本建築学会が毎年発行している学会誌『建築雑誌増刊 作品選集』掲載の作品から、特に優れた12作品に対して贈られる「作品選奨」に選ばれた12作品を一挙紹介

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No.7
古い土壁の内にひそむ本の空間〈古廈水田書店〉
中国でユニークな書店を展開するリブレリ・アヴァンギャルドの依頼のもと、福建省の村の遺構を保存しつつ再生した、北京の建築事務所 TAOによる新旧が融合する書店

© CHEN Hao
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No.6
大阪発・世界のANDOの展覧会「安藤忠雄展|青春」
グラングリーン大阪で自身が設計した文化装置 VS.(ヴイエス)にて、3月20日じゃら7月21日まで開催された展覧会

Photo: Kazumi Kurigami
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大阪発・世界のANDOの展覧会「安藤忠雄展|青春」 グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)で自身が設計した文化装置 VS.(ヴイエス)にて開催
No.5
[大阪・関西万博]シグネチャーパビリオンを一挙紹介!
各分野のトップランナーである8人のプロデューサーと、国内外で活躍する建築家がタッグを組み創出した、個性豊かな8つのパビリオン

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[大阪・関西万博]シグネチャーパビリオンを一挙紹介!各分野のトップランナーが見据える未来を映す、個性豊かな8つのパビリオン
No.4
[大阪・関西万博]万博いったら見ておきたい海外パビリオン特集
各国が自国の文化・技術・未来像をパビリオンという空間として表現した存在である「海外パビリオン」を一挙紹介

左から〈フィリピンパビリオン〉Carlo Calma Consultancy Inc. / cat(Photo: TEAM TECTURE MAG)、 〈サウジアラビアパビリオン〉フォスター アンド パートナーズ(Photo: Nigel Young / Foster + Partners) 、〈バーレーンパビリオン〉リナ・ゴットメ(Photo: IWAN BAAN) 、〈シンガポールパビリオン〉DP Architects(Photo: TEAM TECTURE MAG)
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No.3
大阪・関西万博 TECTURE MAG特設ページ
各パビリオンの紹介から、建築家・専門家へのインタビューに至るまで、TECTURE MAGにて公開された万博にまつわる多様な記事を閲覧できる特設ページ

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No.2
建築家・内藤廣 なんでも手帳と思考のスケッチ in 紀尾井清堂
内藤廣建築設計事務所が設計した〈紀尾井清堂〉の中で、内藤 廣氏曰く「私に関するほぼすべての情報が詰まっている」手帳が公開された、7月1日~9月30日に開催された貴重な展覧会

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「建築家・内藤廣 なんでも手帳と思考のスケッチ in 紀尾井清堂」7/1より開催、旅先でのスケッチや設計の概念図などをまとめた”建築家の手帳”を公開!
No.1
BIGによるアスレチックスの新たな本拠地〈アスレチックス・ラスベガス・ボールパーク〉が着工
世界的な建築家集団 BIG(ビャルケ・インゲルス・グループ)による、MLBチームであるアスレチックスのラスベガス移転を象徴する新たな本拠地

Image by Negativ
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ランキングから読み解く、2025年のトピック
ランキングの結果から見えてくる、昨年の建築シーンを象徴する3つのトピックをご紹介します。
1. 大阪・関西万博が描いた未来
やはり昨年最大のトピックは「大阪・関西万博」でした。ランキング上位には、万博の特設ページや8人のプロデューサーによる「シグネチャーパビリオン」、各国の文化と技術が凝縮された「海外パビリオン」の記事が並びました。 「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博のテーマに対し、建築家たちがどのような空間で応答したのか。その多様性と祝祭性が、多くの読者の関心を集めました。
2. 建築界の「巨匠」たちの思考に触れる
安藤忠雄氏と内藤 廣氏、日本を代表する2人の建築家の展示会記事も高いPVを記録しました。 半世紀もの間、世界の第一線で走り続け、今なお「青春」を生きる、闘う建築家安藤氏。そして、膨大な手帳を通じて設計の深層にある思考プロセスを公開した内藤氏。完成した建築物だけでなく、その背景にある建築家の哲学やエネルギーそのものに、多くの人が惹きつけられています。
3. 都市を変える起爆剤「スタジアム建築」のゆくえ
昨年、特にPVが多かったのが、BIG(ビャルケ・インゲルス・グループ)が設計を手掛ける〈アスレチックス・ラスベガス・ボールパーク〉です。 5枚の巨大なシェルが重なり合う近未来的なデザインのインパクトもさることながら、これは「野球の球団がまちに来る」ことが、国内外問わず都市にどれほど大きな影響を与えるかを示唆しています。
視点を日本国内に移せば、現在は築年数の古いスタジアムが増加しており、〈東京ドーム〉を含め、さまざまな改修・移転にまつわる検討が各地でなされています。スタジアムは単なる競技場ではなく、都市再生の核となる存在です。この潮流は2026年も続くと見られ、TECTURE MAGとしても引き続き注目していきたいテーマです。

アスレチックス・ラスベガス・ボールパーク / BIG+HNTB(Image by Negativ)
おわりに
2025年のランキングは、万博のような国際的なイベントから、世界的に注目される海外のプロジェクト、そしてリノベーションや都市の隙間を活用した小規模な空間まで、非常に幅広いジャンルの建築が名を連ねる結果となりました。
これは、読者の皆様の関心が「大きさ」や「新しさ」だけでなく、建築がもつ多様な物語や、社会との関わり方に向けられていることの表れだと感じています。
2026年も、TECTURE MAGは建築にまつわるさまざまなトピックを、独自の視点で紹介していきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。