アイウエアブランドのJINS(ジンズ)が、愛知県岡崎市にある既存店〈JINSイオンモール岡崎店〉をリニューアル、9月3日にオープンします。
店舗の設計は、建築家の中村竜治氏(中村竜治建築設計事務所代表)が担当。また、BACH代表の幅 允孝氏をブックディレクターに迎え、可変什器と書籍を媒介とした、これまでにない店舗構成となります。
中村竜治(なかむら りゅうじ)プロフィール:
建築家。1972年長野県生まれ。東京藝術大学大学院修了後、青木淳建築計画事務所を経て、2004年中村竜治建築設計事務所を設立。
主な仕事に、へちま(ヒューストン美術館、サンフランシスコ近代美術館収蔵)、JINS京都寺町通店、神戸市役所1号館1階市民ロビー、資生堂Beauty Squareなど。
主な展示に、「建築はどこにあるの? 7つのインスタレーション」東京国立近代美術館、「反重力」豊田市美術館、「第八次椿会 この新しい世界」資生堂ギャラリーなど。
主な受賞に、第6回京都建築賞優秀賞、第32回JIA新人賞など。
著書に『現代建築家コンセプト・シリーズ16 コントロールされた線とされない線』(LIXIL出版、2013年)がある。
幅 允孝(はば よしたか)プロフィール:
有限会社BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。
人と本の距離を縮めるため、公共図書館や病院、動物園、学校、ホテル、オフィスなど様々な場所でライブラリーの制作をしている。最近の仕事に、札幌市図書・情報館の立ち上げや、ロンドン、サンパウロ、ロサンゼルスのJAPAN HOUSEなどがある。安藤忠雄が手がけた大阪・こども本の森 中之島では図書のクリエイティブ・ディレクションを担当。近年は、本をリソースにした企画・編集の仕事も多く手掛ける。
早稲田大学文化構想学部非常勤講師。神奈川県教育委員会顧問。
JINSを運営する株式会社ジンズホールディングス(代表:田中 仁)は、ブランド立ち上げから今年で20周年を迎えています。
2021年4月には、創業の地である群馬県前橋市に、永山祐子建築設計が設計を担当した複合施設〈JINS PARK〉を開業。ベーカリーカフェや屋外広場を併設しているのが特徴で、ジンズでは、地域と共生することを目指した店舗の展開を本格化しています。
メガネなどアイウエアの販売に留まらず、人々が訪れるたびに新しい発見があり、人と人とがつながるような地域コミュニティの創出を目指しているとのこと。
〈JINSイオンモール岡崎店〉のリニューアルにおいても、同様の方針が貫かれます。
コンセプトは「未完成な場所」。“メガネ”と“本”と“コミュニティスペース”が共存するという、これまでにない構成となります。
新しい店舗空間は、地元の人々と共により良い場所をつくり上げていけるよう、あえて余白を残したシンプルなデザイン。白壁を基調とした空間には、地元岡崎産と三河産の間伐材を使用した約550個の木箱をさまざまな場所に設置しています。
木箱は自由に並べ替えることができるのが特徴で、木箱を重ねば、メガネの什器や本の収納棚、人々がくつろげるベンチにもなるなど、用途に応じて店舗空間がさま変わりします。
また、メガネを購入しない人でも気軽に立ち寄れるよう、JINSを「場」としてとらえ、店舗の半分はコミュニティスペースに割いているのも特筆点です。
平常時は、ブックディレクターの幅 允孝氏が選書した、約1,500冊の書籍を陳列。絵本や生活提案本、物語、アートブック、自然科学本など、多種多様な本を10のテーマに沿って展開します。
書籍は自由に手に取ることができ、お気に入りの1冊を見つける楽しさやくつろぎを提供します(書籍の貸し出しや販売は行わない)。
今後は、これらコミュニティスペースを活用して、地元の子どもたちに木箱に絵を書いてもらうなど参加型のワークショップの実施も検討しているとのこと。
2008年8月のオープン以来となる今回のリニューアルにより、〈JINSイオンモール岡崎店〉は店舗面積が約2.5倍に増床し、126.74坪に。複合施設〈JINS PARK〉を除き、JINSの単独店舗としては日本最大の店舗面積となります。(en)
リニューアルオープン:2021年9月3日(金)予定
営業時間:10:00~21:00
所在地:愛知県岡崎市戸崎町字外山38-5 イオンモール岡崎3階(Google Map)
展開する商品本数:約1,200本
店舗面積:126.74坪
JINS(ジンズ)公式ウェブサイト
https://www.jins.com/jp/