CULTURE

「2025年大阪・関西万博」迎賓館・大催事場・小催事場のデザインイメージ発表

日建設計、伊東豊雄建築設計事務所、安井建築設計事務所+平田晃久建築設計事務所JVが基本設計をそれぞれ担当

CULTURE2023.12.02

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催まであと501日(現時点で498日)となった先月29日、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は、「大阪・関西万博」の会場の主要な施設である3つの施設、迎賓館、大催事場、小催事場の内外観イメージを発表しました(2023年11月29日プレスリリース)。

これら3つの施設は、2021年7月末にそれぞれの基本設計業務を担当する設計者を公募。審査を担当する評価員を「大阪・関西万博」の会場デザインプロデューサーを務める藤本壮介氏、クリエイティブディレクターの佐藤可士和、建築家の妹島和世の3氏が務め、2021年10月末に最優秀提案事業者が審査結果が発表されていたものです(以下の通り)。

【審査結果】大阪・関西万博が迎賓館・大催事場・小催事場の各設計者を公募、審査を藤本壮介、妹島和世、佐藤可士和が担当 / 日建設計 大阪オフィス、伊東豊雄建築設計事務所、安井・平田設計共同企業体が最優秀に

・迎賓館:日建設計 大阪オフィス
・大催事場:伊東豊雄建築設計事務所
・小催事場:安井・平田設計共同企業体(安井建築設計事務所+平田晃久建築設計事務所JV)

イメージパースの公開と同日の11月29日に、これにメッセと屋外イベント広場を加えた4つの催事施設の正式名称もあわせて発表されています。


迎賓館

2025年 大阪・関西万博「迎賓館」

「迎賓館」外観イメージパース 提供:2025年日本国際博覧会協会

基本設計:日建設計 大阪オフィス
用途:世界各国の国王・大統領・首相といった賓客を迎え、接遇するための施設
構造:鉄骨造
階数:平屋建
床面積:4,624.06m²
デザインコンセプト:自然光、自然通風、自然素材を使用し、環境性、快適性を両立するとともに、賓客に日本らしいおもてなしと感動をもたらすための空間を創造。日本と世界をつなげる「輪の回廊」、日本人の自然を大切にする心を表現した庭園、世界の人々と共有する広い空、平明な屋根、それらを和の回廊でつないでいる。

2025年 大阪・関西万博「迎賓館」

「迎賓館」内観イメージパース 提供:2025年日本国際博覧会協会


大催事場「EXPO ホール」

2025年 大阪・関西万博 EXPO ホール(大催事場)

EXPO ホール(大催事場)外観イメージパース 提供:2025年日本国際博覧会協会

基本設計:伊東豊雄建築設計事務所
用途:開会・閉会式、音楽、演劇、芸能、フォーラム、有料催事などの開催場
構造:鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)
階数:2階建
床面積:8,419.7m²
座席数:約2,000席(車いす席を含む)
デザインコンセプト:黄金に輝く円形の大屋根と、荒々しい表情の壁面が大地から立ちあがる力強い姿によって、1970大阪万博の「太陽の塔」を連想させる、会場全体のシンボルとする。客席・舞台が一体となった円形劇場とし、質感のある純白の布地で包まれ、「いのち輝く未来」を象徴する祝祭空間を創出する。

2025年 大阪・関西万博 EXPO ホール(大催事場)

EXPO ホール(大催事場)内観イメージパース(舞台より客席の眺め) 提供:2025年日本国際博覧会協会

2025年 大阪・関西万博 EXPO ホール(大催事場)

EXPO ホール(大催事場)内観イメージパース(客席より舞台の眺め ※映像投影時) 提供:2025年日本国際博覧会協会


小催事場「EXPO ナショナルデーホール」

2025年 大阪・関西万博 EXPO ナショナルデーホール(小催事場)

ナショナルデーホール(小催事場)外観イメージパース 提供:2025年日本国際博覧会協会

基本設計:安井・平田設計共同企業体(安井建築設計事務所+平田晃久建築設計事務所JV)
用途:以下の4つの施設により構成
・メインステージ:公式参加者や自治体による催事、音楽、演劇、芸能などの開催
・ラウンジ&ダイニング:飲食施設
・展示場:日本伝統文化を展示
・小ステージ:能に対応した舞台
座席数:メインステージ:約500席(車いす席を含む)
ラウンジ&ダイニング:約280席
構造:鉄骨造
階数:2階建
床面積:4,836.97m²
デザインコンセプト:古代から国際交流のゲートであり続けたこの場所の海や大地との関係をセレブレートする、生命のような建築です。複数の帯状のスラブが織りなす屋外の広がりと、屋内の催事の場が入り混じる、生き生きとした環境を目指しました。敷地に対して斜めにかしいだ帯の方向は、関西を斜めに貫く地形のしわと同期し、淀川水系へと抜ける定常風の方向とも概ね一致しています。このようにしてジオグラフィックな生命体としての地球と結びつけられた建築は、風や水、光のエネルギーをまとった、未来の記憶となるでしょう。

2025年 大阪・関西万博 EXPO ナショナルデーホール(小催事場)

ナショナルデーホール(小催事場)外観イメージパース 提供:2025年日本国際博覧会協会

2025年 大阪・関西万博 EXPO ナショナルデーホール(小催事場)

ナショナルデーホール(小催事場)内観イメージパース 提供:2025年日本国際博覧会協会

EXPO 2025 Website
https://www.expo2025.or.jp/


2025年 大阪・関西万博 パビリオン「まとめ」記事

2025年大阪・関西万博 カウントダウン! 注目のパビリオンなど建築・デザインの最新情報まとめ

【購読無料】空間デザインの今がわかるメールマガジン TECTURE NEWS LETTER

今すぐ登録!▶

「2025年大阪・関西万博」TOPICS

CULTURE2020.07.13

藤本壮介氏が「大阪・関西万博」会場デザインプロデューサーに就任

各テーマ事業のプロデューサーは福岡伸一、落合陽一ら8名を発表 Sou Fujimoto ©David Vintiner
COMPETITION & EVENT2020.12.25

2025年「大阪・関西万博」マスタープラン発表

会場デザインプロデューサーを務める藤本壮介氏によるデザイン
CULTURE2022.07.13

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)ニュース

藤本壮介がデザインした大屋根(リング)の最新パースと万博会場内配置図を公開

「2025年大阪・関西万博」民間パビリオン TOPICS

CULTURE2022.07.18

永山祐子氏がパナソニックのパビリオン「ノモの国」を設計

2025年大阪・関西万博 民間パビリオン ニュース
CULTURE2023.01.20

板坂諭設計、パソナのパビリオンは「心臓(いのち)の螺旋 ~アンモナイトからiPS心臓(いのち)まで~」がテーマ

「2025年大阪・関西万博」民間パビリオン
CULTURE2023.08.26

坂茂建築設計、紙・竹・炭素繊維を用いた“廃棄物ゼロ建築”で海洋問題を啓発

大阪・関西万博 民間パビリオン〈ブルーオーシャンドーム〉概要
CULTURE2023.10.19

高松伸が民間パビリオンを設計、細尾の西陣織を纏った外装に

飯田グループHDと大阪公立大学が2025年大阪・関西万博出展概要を発表

「2025年大阪・関西万博」海外パビリオン TOPICS

CULTURE2023.06.11

2025年大阪・関西万博〈オランダ パビリオン〉概要

クリーンエネルギーの幕開けを"太陽"と"水"で表現したデザイン
CULTURE2023.06.18

2025年大阪・関西万博〈チェコ パビリオン〉概要

Aproposがデザイン、キノアーキテクツが日本側設計者として参画
CULTURE2023.06.17

2025年大阪・関西万博〈スイス パビリオン〉概要

ETFE膜構造の最軽量パビリオン、エコロジカルフットプリント(資源消費)も最小で建設
CULTURE2023.11.12

マリオ・クチネッラが設計する大阪・関西万博パビリオン

広場・劇場・庭園を内包した"イタリア・ルネサンスの理想都市"がパビリオンとして出現
CULTURE2023.11.30

大阪に現れるサウジアラビアの街を感じる空間

フォスター アンド パートナーズによる 2025年大阪・関西万博の〈サウジアラビア王国パビリオン〉

2025年 大阪・関西万博 パビリオン「まとめ」記事

FEATURE2022.07.18

「2025年大阪・関西万博」カウントダウン!

注目のパビリオンなど建築・デザインの最新情報まとめ、随時更新

RECOMENDED ARTICLE

  • TOP
  • CULTURE
  • ARCHITECTURE
  • 「大阪・関西万博」迎賓館・大催事場・小催事場のデザインイメージ公開、日建設計 大阪オフィス、伊東豊雄建築設計事務所、安井・平田設計共同企業体が基本設計を担当
【購読無料】空間デザインの今がわかるメールマガジン
お問い合わせ