COMPETITION & EVENT

美濃の土の新たな可能性を探る企画展

MINO SOIL Exhibition vol.02「Transfigurations of Clay(Becoming Form)」

2022年3月22日初掲、4月16日画像追加

日本で最も陶磁産業の盛んな地域の1つに数えられる、岐阜県・美濃の土の可能性に着目し、デザインを通じて発信を行うブランド・MINO SOIL(ミノ ソイル)による2回目のエキシビションが、Karimoku Commons Tokyo(カリモク コモンズ トウキョウ)のギャラリーにて4月19日より開催されます。

美濃のやきものの特徴は、伝統ある美濃焼の芸術品から、日常のスタンダードになっている食器、さらには建築やインフラのためのタイルやファインセラミック製品まで多岐にわたっています。
このような幅広い産業が発展してきた根幹には、美濃で採れる土のすばらしさがあるのです。

MINO SOIL Exhibition vol.02「Transfigurations of Clay(Becoming Form)」

2021年に立ち上げられた「MINO SOIL」は、この美濃の土の可能性について、あらためて、デザインを通じて発信するブランドです。
地球の恵みといえる土そのものの美しさ、素材としての素晴らしさなどを、使い手に伝えていけるようなものづくりを行うため、ローカルの土、ローカルの人々と技術、確かな世界観をもつデザイナーと共にこれからも挑戦していく予定です。
本展は、スキーマ建築計画を率いる長坂 常氏や、フランスのリナ・ゴットメ氏ら内外の建築家やデザイナーのほか、陶土製造販売を事業とするカネ利陶料も出展者として参加します。

2021年6月に開催した1回目の展示(下の画像2点)では、美濃の陶磁器産業を支えてきた土そのもの、素材の価値をあらためて、イチからみなさんと見つめ直すものでした[*]

MINO SOIL Vol.01

「MINO SOIL Vol.01
“Archaeology of Mino” in Collaboration with Studio Mumbai」開場風景 Photo by TEAM TECTURE MAG

MINO SOIL Vol.01

「MINO SOIL Vol.01
“Archaeology of Mino” in Collaboration with Studio Mumbai」開場風景 Photo by TEAM TECTURE MAG

*.Exhibition「MINO SOIL」vol.01“Archaeology of Mino” in Collaboration with Studio Mumbai
インドのムンバイを拠点とする、建築家のビジョイ・ジェインが率いる、スタジオ・ムン バイとコラボレーション。陶器産業の原点である「土」と「鉱山」をテーマに、さまざまな状態の土そのものを見せるインスタレーションや、美濃の鉱山の写真も併せて展示した。素材に宿る原初的な存在感と美しさを表現し、地球そのものの歴史である土と、地球に生きる人とが、ともに大きなサイクルの中で存在していることを意識させる会場デザインとなっていた(会期:2021年6月8日〜13日 / 会場:東京・表参道「441」/ 開催概要:本稿下部にもリンク設定あり)

2回目となる今回の展示では、国内外7組のデザイナーとのコラボレーション。デザイナーたちにはまず、数種類の美濃の原土に触れてもらい、そこから何かの可能性を感じとり、浮かび上がったイメージを、美濃の職人と共に、試行錯誤をしながら、かたちにしていったとのこと。

美濃の山から掘り出した原土、人の手、そして美濃で古くから用いられている磁器製造技術の中で象徴的な「たたら」「押し出し」という2つの技法、そして火。そこから生まれた、何かに使うためのもののような、まだそうでないような純粋なものたちです。

MINO SOIL Exhibition vol.02「Transfigurations of Clay(Becoming Form)」

参加デザイナー

カネ利陶料(陶土製造販売/日本)、クーン・カプート(デザイナーデュオ/スイス)、ディミトリ・ベイラー(デザイナー/スイス)、 長坂 常(建築家/日本)、藤城成貴(デザイナー/日本)、リナ・ゴットメ(建築家/フランス)、ワン&ソダーストロム(クリエイテ ィブ・デュオ/デンマーク)

MINO SOIL Exhibition vol.02「Transfigurations of Clay(Becoming Form)」

参加デザイナーの顔ぶれ(右上:長坂氏近影 / photo : Yuriko Takagi)

Vol.02 参加デザイナー・プロフィール(50音順、敬称略)

カネ利陶料 / かねりとうりょう
明治創業。”陶土の父”と称される二代目は、水車の動力を用いた石粉業から製土業へ方向転換。同時に製土組合をを設立し、粘土鉱山を入手するなど、原料確保に力を注いだ。三代目のとき、土物(つちもの・はにもの)の制作も始める。四代目で、顧客の要望に応じた土づくりをする「顔の見える土星」へと転換した。現在は五代目が率いる。
土づくりと、土の個性を生かした作品づくり、つくり手の好みを表現しやすい土の提案を行う。敷地内に、工場直売[土のShop]も併設(予約制)。作家や窯元と対話を繰り返しながら、オーダーメイド陶土というかたちで供給している。
https://kaneritouryou.com/

Kueng Caputo / クーン・カプート
スイス出身のサラ・クーンとルヴィス・カプートがスイス芸術大学卒業後に活動をスタート。アート、クラフト、プロダクトデザイン、アクティビズムと幅広い分野でデザインを手がけている。徹底して現状に疑問をもち、控えめな表現とに即興に重きを置き、活動。
クーン・カプートはサロン 94NYCに所属し、数多くの国際的なエキシビションに参加。また、Fendi、Globus、2016/ Aritaなどのブランドともコラボレーションしている。2020年には 連邦文化局からスイスのデザイン大賞を授与。
www.kuerg-capto.ch

Dimits Baeller / ディミトリ・ベイラー
1988年生まれ、スイス北部のBielを拠点に活動。スイスのECALE(ローザンヌ美術大学)とオランダのDAE(デザイン・アカデミー・アイントホーフェン)を卒業後、2014年に自身のスタジオを設立。量産のプロダクトから、1点もののアイテムまで手掛けている。用途の広い、一見して自然発生的、過激かつ詩的であり、常に実質的な応用研究に基づき、特に質感と色に関心がある。
北欧ブランドのHAYや英国のEstablished & Sons(エスタブリッシュト アンド サンズ)などとの協働のほか、自身で陶器の作品を手掛け、世界的な壁紙専門店のオンラインショップWallpaperストアなどで販売している。
2013年にイエールの「Design Paradde 8」のファイナリストに選出。2014年と2015年にはSwiss DesignAwardsにノミネートされている。
https://dimitribaehler.ch

長坂 常 / ながさか じょう
スキーマ建築計画代表。1998年東京藝術大学卒業後に中目黒でスタジオを立ち上げ、現在は北参道にオフィスを構える。家具からまちづくりまで 手がけるスケールとジャンルはさまざまに幅広く、住宅からカフェ、ショップ、ホテル、銭湯などの設計を手掛けている。いずれのサイズにおいても1/1を意識し、素材から探求して設計を行い、海外にも活動の場を拡げている。
日常にあるもの、既存ののなかから新しい視点や価値観を見出し「引き算」「誤用」「知の更新」「見えない開発」「半建築」など独特な考え方を提示し、独自の建築家像を打ち立てている。
代表作に、〈Sayama Fat〉〈HANARE〉〈FLAT TABLE〉〈ColoRing〉〈BLUE BOTTLE COFFEE〉〈桑原商店〉〈お米や〉〈DESCENTE BLANC〉〈HAY〉〈東京都現代美術館 サイン什器・家具〉などがある。
http://schemata.jp/

藤城成貴 / ふじしろ しげき
イデー(IDÉE)のデザイナーを経て、2005年に自身のスタジオ・shigeki fujishiro designを設立。インテリアプロダクトを主軸にデザイナーとして活動している。エルメス、アディダス、カンペール、有田焼のプランド「2016」といったブランドとのコラボレーションの一方で、自身でプロダクトの企画、生産、販売まで行なう。近年では、デンマークのテキスタイルブランド KVADRAT社によるプロジェクト「Krit!」に参加している。
http://shigekifujishiro.com/

Lina Ghotmen / リナ・ゴットメ
パリを拠点とするLina Ghotmeh Architecture創設者。ベイルートで生まれ育った経験を反映した彼女の仕事は、“未来の考古学”として編成され、 どのプロジェクトも歴史的かつ物質的なアプローチが用いられ、完全に自然と共生するようなかたちで現れる。
主なプロジェクトに、〈エストニア ナショナルミュージアム(Afec2016グランプリ受賞)〉、ベイルートのとギャラリースペースをもつ〈StoneGarden〉(2Aアワード、2021年Dezeen Architecture of the year 受賞)。建築のプロジェクトでは現在、ノルマンディのアトリエ エルメスの取計を手がけている。彼女の作品は、第17回ヴェネチアビ エンナーレ、Phaidon、RIBA、Domusや、Architectural Recordなどでも国際的に紹介されている。
www.inaghotmeh.com

Wang&Söderström / ワン&ソダーストロム
スウェーデン出身、コペンハーゲンを拠点に活動するArmy WangとTim Soderstromによるアーティスト・デザインデュオ。デジタルテクノロジーと素材や生きものといったフィジカルなものの領域を探求しながら、彫刻や視覚イメージ、インスタレーションなどさまざま作品を制作している。
1988生まれのTimは、2015年にコペンハーゲンのThe Royal Danish Acadormy of Fine Artsと、School of Architecture(MAA)を卒業。1990生まれのAnnyは、2014年にスウェーデンのHDK、Acadermy of Design and Crafts、University of Gothenburg(BFA)を卒業。RMOWA、Nike、HAY、iittala、Polestar、Burberry、SONOS、Adidas、The New York Times and Apartamento Magazineなど、企業やブランドとのプロジェクトも手がけている。
https://wangsoderstrom.com/

MINO SOIL Exhibition vol.02「Transfigurations of Clay(Becoming Form)」

MINO SOIL Exhibition vol.02
「Transfigurations of Clay(Becoming Form)」開催概要

会期:2022年4月19日(火)〜29日(金)
開場時間:12:00-18:00(最終日は16:00閉場)
休業日:4月24日(日)
会場:Karimoku Commons Gallery
所在地:東京都港区西麻布2-22-5 Karimoku Commons Tokyo 1F(Google Map
入場料:無料(予約不要)

サウンドインスタレーション:藤口亮太
お香:クルディン・トネス(Curdin Tones)
グラフィックデザイン:セバスチャン・フェア(Sebastian Fehr)
写真:高野ユリカ
プロダクションマネジメント:永井住子
クリエイティブ・ディレクション:ダヴィッド・グレットリ(David Glaetti)
ファウンダー:エクシィズ、井澤コーポレーション
協力:カネ利陶料、丸新製陶有限会社


エキシビジョンの開催に先立ち、3月23日(水)19時より、同ブランドのクリエイティブ・ディレクターを務めるダヴィッド・グレットリ(David Glaetti)が、出展者の1人である長坂 常氏(スキーマ建築計画)に話を聞くインスタライブが開催されました(出展準備のため、滞在中の多治見からの中継)。

関連イベント

先行インスタライブ
日時:2022年3月23日(水)19:00-20:00頃
出席:長坂 常(スキーマ建築計画)、ダヴィッド・グレットリ(MINO SOIL クリエイティブ・ディレクター)
本展の準備のため、多治見に滞在し制作に取り組んでいる長坂氏に、今回の作品コンセプトや、土から得た発想などについて話を聞く。実際の制作プロセスも紹介された。

MINO SOIL Exhibition vol.02「Transfigurations of Clay(Becoming Form)」

「MINO SOIL」公式ウェブサイト
https://minosoil.jp/ja/

MINO SOIL Instagram
https://www.instagram.com/minosoil/

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COMPETITION & EVENT2021.06.08

MINO SOIL 初の展覧会

スタジオ・ムンバイを率いるビジョイ・ジェイン氏が「美濃の土」にフォーカスしたインスタレーションを都内で披露 MINO SOIL “Archaeology of Mino” in Collaboration with Studio Mumbai
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