富山県富山市に本社を構える、建築設計事務所の五割一分(読み:ごわりいちぶ)と、モダニズム時代にデザインされた家具や照明器具のリ・エディションを主に取り扱うギャラリー・CASA DE(読み:カサ デ)の共同企画により、インドの工房・ファントム・ハンズ(Phantom Hands)による復刻家具「プロジェクト・チャンディーガル・コレクション」の特別展示・販売会が、東京・代々木5丁目の[51%Tokyo]にて9月17日から25日の9日間限定で開催されます(上の画:店舗内観)。
チャンディーガル(Chandigarh)とは、インド北部パンジャブ地方の都市。1950年代にインド政府の主導でイチから建設されたもので、ル・コルビュジエ(Le Corbusier|1887-1965)と、彼の従兄弟であるピエール・ジャンヌレ(Pierre Jeanneret|1896-1967)が招聘され、都市の設計とデザインを担当。2人の代表作の1つとして世界的に知られています。
ジャンヌレは、コルビュジエが設計した建築群の空間にあわせて家具をデザイン。コルビュジエが途中で離脱したあとも、中心的な役割を担いました。
彼がチャンディーガルでデザインし、現存するプロダクトは、フレンチ・ミッドセンチュリーを代表するプロダクトとして、今日の市場では高値で取り引きされるなど、コレクター垂涎の逸品となっています。
ピエール・ジャンヌレ(Pierre Jeanneret)プロフィール
建築家。
1896年スイス生まれ。1922年に従兄弟であるコルビュジエと事務所を設立、パートナーとして協働する。1950年代初頭より、コルビュジエとともに、インド政府による新都市建設計画(チャンディーガル・プロジェクト)に参加し、都市空間から建築物、家具にいたる、総合的なデザインを担当。プロジェクトの途中でコルビュジエが離脱した後も、チーフアーキテクトとしてプロジェクトを主導。インドの近代建築の発展に寄与した。
1951年から14年間、インドに滞在し、1965年に病気のために離印。1967年没。遺志に沿い、遺灰はチャンディーガル北西端のスクナ湖に撒かれている。
チャンディーガル・プロジェクトにおいてデザインされた一連の家具は、オリジナルの図面をもとに復刻生産が行われています。
本イベントで展示・受注販売が行われるのは、ジャンヌレのデザイナーとしての思想と、インドの昔ながらの職人技術、この2つを受け継ぐ、2013年にインドで設立された工房・ファントム・ハンズがリエディションしたプロダクトになります。
Phantom Hands Website
https://phantomhands.in/「プロジェクト・チャンディーガル・コレクション」詳細
https://pierrejeanneret.jp/
ファントム・ハンズによる「プロジェクト・チャンディーガル・コレクション」の家具は、ひとつ1つが職人の手によって丁寧につくりあげられ、工芸家具ともいうべき出来栄えを誇り、世界的にも高く評価されています(五割一分プレスリリースより)。
本展では、この「プロジェクト・チャンディーガル・コレクション」の中から、ファントム・ハンズが2022年に復刻および販売を開始している〈Low Cane Stool〉を特別に展示、会場にて受注販売を行います。
〈Low Cane Stool〉のモデルは、チャンディーガル・プロジェクトで建設された、M.L.A Hostelのアパート(パンジャブ州議会議員の居住区)のために、ジャンヌレとそのチームがデザインしたプロダクトです。
なお、ファントム・ハンズの復刻家具のうち、同スツールの国内展示は今回が初とのこと。
今回の展示・販売会では、〈Low Cane Stool〉のほか、15モデル・計17点の家具が会場に展示され、受注販売を受け付けます。
会場の店舗[51% Tokyo]は、通常は予約が必要なところ、本イベント開催期間中はアポイントフリーとなります。
また、来場者のうち先着50名に対して、「プロジェクト・チャンディーガル・コレクション」のカタログ(冊子)が無料で配布されます。
会期:2022年9月17日(土)〜9月25日(日)12:00-17:00(最終入場は16:30)
休業日:会期中に限り無休
入場料:無料(会期中に限り予約不要)
会場:51% Tokyo
所在地:東京都渋谷区代々木5丁目67-2 前田ビル1F(Google Map)
主催:五割一分、イニシャルジャパン
※会場ではCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大防止対策を実施、今後の状況により、会期の変更、臨時休業する場合あり
詳細 / 五割一分 note
https://www.5wari1bu.jp/note/65
主催者プロフィール
gallery CASA DE
ファントム・ハンズの国内輸入元である株式会社イニシャルジャパンが運営するギャラリー。
ファントム・ハンズのほか、モダニズム期のデザイナーズ家具を今の時代に引き継ぐアトリエによる、リエディションを取り扱う。オリジナルに忠実に、現代に再生されたそれらの家具群によって、時代を越えた、現代のあらゆるライフスタイルにフィットする、誰しもの家で実現しうる空間を提案している。CASA DE ウェブサイト
https://www.gallerycasade.com
五割一分(英語表記:51%)
ファントム・ハンズの国内販売元。代表取締役は角谷 茂。
1972年設立。2004年に社名を株式会社五割一分に改称し、富山市内にインテリアショップ、ギャラリーを併設したオフィスを開設。2013年に東京・神保町に店舗兼オフィス[51% Tokyo]を開設、2021年2月に現在の代々木5丁目に移転した。
建築設計、家具販売、広告・アートディレクションなどの事業を通して、“美しいと思えるモノ”の全ての垣根を越えて、さまざまなアイテムを独自の視点で編集し、展開している。五割一分 ウェブサイト
https://www.5wari1bu.jp