CULTURE

「リージェント京都」2024年開業予定

老舗料亭「岡崎つる家」の歴史を受け継ぐ

CULTURE2021.08.11

「リージェント京都」が2024年に開業予定。老朽化などを理由に今春、休業を発表していた京都の老舗料亭「岡崎つる家」の伝統を受け継ぎ、計86室の客室を擁した圧倒的な贅の極みと洗練された空間を提供するホテルとして再生されます。
京都における木造の歴史的建造物のアダプティブリユース事例としても注目されます。

2018年にリージェント・ホテルズの過半数の株式を取得しているIHGホテルズ&リゾーツ(本社:英国)が、GIキャピタル・マネジメント(東京都千代田区)と「リージェント京都」開業に関する契約を締結したことを発表し[*]、出店計画が明らかになりました(2021年8月10日プレスリリース)
*契約:IHG・ANA・ホテルズグループジャパンとGIキャピタル・マネジメントの設立した特別目的会社(SPC)が運営受委託契約を締結

1970年に誕生した「リージェント ホテルズ&リゾーツ」は、東洋のシンプルさと西洋のエレガンスが融合したデザインとサービスを提供するラグジュアリーホテルブランド。IHGホテルズ&リゾーツ傘下となった現在は、ベルリン、ポルトモンテネグロ、シンガポール、北京、重慶、台北にホテルを展開し、ジャカルタでも開業を予定しています。日本国内では、この京都が初の進出となります。

「つる家」の歴史は、1908年(明治41)に大阪・北浜での創業に遡ります。京都での「岡崎つる家」の開業は1928年(昭和3)、昭和天皇即位の大礼にあわせたものでした。
以来、100年余の歴史を紡ぎ、国内外の賓客の宿泊・会食施設として利用されてきました。海外からは、英国エリザベス女王2世やダイアナ妃、米国のブッシュ元大統領、仏ミッテラン元大統領などの国賓級の要人に加え、国内外の財界人、文化人にも愛されてきた、由緒ある和の迎賓館です。
老朽化などを理由に、2021年4月1日より「岡崎つる家」を休業することを公式Webサイトで発表していました。

京都岡崎 老舗料亭「岡崎つる家」

現在の「岡崎つる家」建物と日本庭園

「岡崎つる家」の立地は、明治の政財界有力者の邸宅が並ぶ京都・岡崎。明治時代から昭和初期にかけて活躍した作庭家の1人、加藤熊吉(屋号:植熊)が、琵琶湖疎水の流れを活かして作庭した名園と、建築家の吉田五十八(1894-1974)が設計した近代的な数寄屋建築を有します。

参考リンク
「岡崎つる家」Webサイトで公開中の「世界各国からの主な賓客」
http://www.kyoto-tsuruya.co.jp/guest/
同Webサイト「建築家・吉田五十八の近代数寄屋建築の粋」
http://www.kyoto-tsuruya.co.jp/about/architecture.html

東山の山並みを借景に、庭園と室内空間とが一体化した景観の美を醸成してきた「岡崎つる家」の伝統を継承して誕生する「リージェント京都」は、創造性、贅沢さ、落ち着いた雰囲気が調和した、計86室の客室を擁し、圧倒的な贅の極みと洗練された空間を提供するとのこと。
館内設備として、ロビーラウンジ、バー、フィットネスセンター、スパのほか、ホテル開業とともに新たに誕生する「岡崎つる家」が入ります。

アビジェイ・サンディリア(IHGホテルズ&リゾーツ開発ヴァイスプレジデント / 日本・オーストラレーシア地域・パシフィック)コメント
「今回のリージェント京都の契約により、日本に新たな伝説が生まれることを嬉しく思います。GI キャピタル・マネジメントがIHGに信頼を寄せ、京都で最も由緒あるエリアのひとつ岡崎の地にIHGホテルズ&リゾーツの元で日本で初のリージェントホテルを、岡崎つる家とともに開業できることを大変光栄に思います。
リージェント京都は、東洋と西洋のニュアンスが自然に融合した体験と、優雅さ、そして卓越したサービスを求める日本や世界中の旅行者の心に響くと確信しています。」

「リージェント京都」計画概要

所在地:京都府京都市左京区岡崎東天王町30番地Google Map / 京都「岡崎つる家」)
付帯設備:客室86室、オールデイダイニング、ロビーラウンジ、バー、料亭「岡崎つる家」、フィットネスセンター、スパ
開業予定:2024年

※上記はIHGホテルズ&リゾーツ/IHG・ANA・ホテルズグループジャパンが2021年8月10日に発表したプレスリリースによる。今後変更される場合あり

IHGホテルズ&リゾーツ公式Webサイト
https://www.ihg.com/

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