大阪・なにわのシンボル〈通天閣〉に、体験型アトラクション「TOWER SLIDER(タワースライダー)」が5月9日にオープンしました。
構造家の内藤多仲(1886-1970)が手がけたことでも知られる〈通天閣〉。中間展望台があるタワーの3階からエレベーター棟の外周部分にかけて新たに取り付けられたもので、竹中工務店が設計・施工を統括(2021年12月13日プレスリリース / PDF)。スライダー本体の設計・施工はタンデム(本社:東大阪市)が担当しています(2022年4月23日ニュースリリース)。
「TOWER SLIDER」は、地上22mの高さから地下1階(地上からマイナス4.5m)まで、斜度約30度・全長60mのチューブ形状の螺旋スロープを、所要約10秒で滑り降りる「滑り台」です。
地震などの災害発生時でも安全に利用できるよう、最上部の乗り口は支柱を上下に配し、はね出し構造の免震型滑り台として設計されました。竹中工務店が昨年12月に発表したプレスリリースによれば、免震タワーへの滑り台設置は世界でも類をみないとのこと。
スライダーのスロープ部分は、耐候性に優れたステンレス製チューブの天井に、透明の遮熱ポリカーボネート板を採用。頭上の通天閣を見上げながらの滑降を可能としています。
↓体験動画(提供:通天閣観光)※音量注意(滑り降りる際の風圧の音が入っています)
施設を運営する通天閣観光では、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大の影響で、観光客・来場者が落ち込んだ、通天閣を含めた周辺地域の経済回復への起爆剤とし、2025年開催予定の「大阪・関西万博」への弾みをつけたいと、今回の新施設の開業に期待をかけています。
建築名称:TOWER SLIDER(読み:タワースライダー)
所在地:大阪府大阪市浪速区恵美須東1-18-6(Google Map)
建物用途:工作物
工期:2021年9月〜2022年4月
設計・施工(統括):竹中工務店
設計・施工(スライダー本体):タンデム
建築主:通天閣観光
スライダー営業時間:10:00-19:30
スライダー利用料金:大人(高校生~65歳)1000円 / 子ども(小学生~中学生)500円
※一般展望台および特別屋外展望台への入場は別途料金が必要
※高温、低温、乾燥、多湿、結露などの影響により、予告なく閉鎖する場合あり
通天閣 公式ウェブサイト
https://www.tsutenkaku.co.jp/
本稿写真・動画提供:通天閣観光