CULTURE

『ケリー・ヒル建築全集』7/8刊行

アマンやザ・ラルーなど、KHAを率いた建築家が手掛けたプロジェクトを収録

CULTURE2022.07.09

オーストラリア出身の建築家で、アジアをはじめ世界各地のプロジェクトを手掛けたケリー・ヒル(Kerry Hill、1943-2018)の作品集が、グラフィック社から刊行されました。

アマンリゾートなどのリゾート建築のほか、個人宅、市立図書館など公共施設まで幅広く手掛け、繊細でエレガントな建築設計・デザインで知られたケリー・ヒル。彼がシンガポールに設立したケリー・ヒル・アーキテクツ(Kerry Hill Architects: KHA)は、同国および母国オーストラリアをはじめ、スペイン、サウジアラビア、インド、中国、台湾、そして日本でも、さまざまなプロジェクトを手掛けてきました。
日本国内では、3つのアマン(2014年開業〈アマン東京〉、2019年開業〈アマン京都〉、伊勢志摩国立公園内に2016年に開業した〈アマネム〉)をKHAが設計しています。

アマネム

アマネム(伊勢志摩国立公園内、日本)©︎Aman

本書では、1989年から2021年にかけて、KHAが手掛けた建築物を一挙掲載。実現に至らなかった計画段階でのプランや、進行中のプロジェクトも収録しています。
巻頭では、ケリー・ヒルの友人だったジェフリー・ロンドン(Geoffrey London、西オーストラリア大学建築学部名誉教授ほか)が序文を執筆。亡き友人について書き下ろした長文は、そのままKHAの活動の軌跡を辿る内容となっています。

グラフィック社『ケリー・ヒル建築全集』

『ケリー・ヒル建築全集』中面見開き / アマネム 日本、伊勢

グラフィック社『ケリー・ヒル建築全集』

『ケリー・ヒル建築全集』中面見開き / アマン京都 日本、京都

グラフィック社『ケリー・ヒル建築全集』

『ケリー・ヒル建築全集』中面見開き / アマン ニューデリー インド、ニューデリー

グラフィック社『ケリー・ヒル建築全集』

『ケリー・ヒル建築全集』中面見開き / ザ・ラルー(涵碧樓) 台湾、日月潭

グラフィック社『ケリー・ヒル建築全集』

『ケリー・ヒル建築全集』中面見開き / ザ・ラルー(涵碧樓) 台湾、日月潭

グラフィック社『ケリー・ヒル建築全集』

『ケリー・ヒル建築全集』中面見開き / 西オーストラリア州立劇場 オーストラリア、バース

目次
010 イントロダクション(序文)ある建築事務所の人格 / ジェフリー・ロンドン
026 ケリー・ヒル AO / アーミテージ・ヒル
034-363 主なプロジェクト1989-2021
364-399 進行中のプロジェクト
400 クロノロジー
422 寄稿者について
423 KHA 事務所 / 過去のメンバー
424 形にしてつくり込む
428 展覧会
430 受賞歴
433 モノグラフ・出版
434 プロジェクト別クレジット
438 写真クレジット
439 謝辞

グラフィック社『ケリー・ヒル建築全集』目次

『ケリー・ヒル建築全集』中面見開き / 目次

著者プロフィール
ケリー・ヒル(Kerry Hill)
1943年生まれ。オーストラリアのパース市出身の建築家。1970年代に香港へ渡ったことを機に、リゾートホテル建築に携わるようになる。1979年にシンガポールで設立したケリー・ヒル・アーキテクツ(Kerry Hill Architects: KHA)を率いた(出身地のパース市にも同事務所を開設)。
2001年には、マレーシアのザ・ダタイ・ランカウイの功績が讃えられ、アガ・カーン建築賞(Aga Khan Award for Architecture: AKAA)を受賞。2006年には、オーストラリアの優れた建築家に贈られるオーストラリア建築家協会(AIA)金賞を受賞している。

ジェフリー・ロンドン(Geoffrey London)
西オーストラリア大学名誉教授、建築学部元学部長。メルボルン大学客員教授、モナシュ大学非常勤教授、オーストラリア建築家協会終身会員、AIA・WA(西オーストラリア)支部の元支部長、ニュージーランド建築家協会名誉会員。
西オーストラリア州およびビクトリア州政府が進める都市再開発や新規専門病院の複合開発まで、幅広いプロジェクトにおいてアドバイザーを務める。オーストラリア建築家協会主催による、州ないし国レベルの設計賞の審査員や審査委員長をはじめ、建築設計コンペの審査員および審査委員長を数多く歴任。

グラフィック社『ケリー・ヒル建築全集』表紙

『ケリー・ヒル建築全集』表紙

『ケリー・ヒル建築全集』書籍概要

著者:ケリー・ヒル
序文執筆:ジェフリー・ロンドン
判型・製本:A4変・上製
総頁数:440ページ
ISBN:978-4-7661-3563-3
定価:9,900円(本体+消費税10%)
発売日:2022年7月
版元:グラフィック社

詳細
http://www.graphicsha.co.jp/detail.html?p=48174

【購読無料】空間デザインの今がわかるメールマガジン TECTURE NEWS LETTER

今すぐ登録!▶

ケリー・ヒル・アーキテクツ(KHA)が手掛けたプロジェクト

CULTURE2021.01.20

モルディブに「ザ・リッツ・カールトン」が今春開業

設計はケリー・ヒル・アーキテクツ

アマン(Aman)関連記事

CULTURE2021.02.19

「麻布台ヒルズ」プロジェクト概要

森ビルとAmanが提携、〈アマンレジデンス 東京〉と〈ジャヌ東京〉が2023年秋開業
CULTURE2020.04.19

アマンの新たなホテルブランド「ジャヌ」

東京ほか世界各地に展開を発表
CULTURE2021.10.02

〈ラ・パティスリー by アマン東京〉がオープン

伊達冠石のカウンターはイサム・ノグチとの石彫制作で知られる和泉屋石材店とのコラボレーション!
CULTURE2021.03.01

アマン創業者・エイドリアン・ゼッカ氏が手がける宿

〈Azumi Setoda〉尾道市瀬戸田に3/1開業

グラフィック社 刊行書籍

CULTURE2022.03.06

25名のデザイナー、研究者らによる読書案内

新刊『グラフィックデザイン・ブックガイド 文字・イメージ・思考の探求のために』
CULTURE2022.08.06

新刊『アンビルト 実現しなかった建築プロジェクト』

渋谷や新宿はこうなっていた? 磯崎、ザハ、バワらの未完の建築や構想を紹介
CULTURE2022.08.21

モーメントによる"継ぎ目のないアイデア集"

新刊『シームレス・デザインの思考 〈MOMENT〉の実例にみる平面・空間・体験をつなぐメソッド』
CULTURE2023.07.09

新刊『世界のリノベーション建築 創造的リユースをめざして』

持続可能性とリユース戦略を実践した35のプロジェクトを紹介
CULTURE2023.08.06

『タイニーハウス・デザイン 世界中の洗練された小さな家47選』

快適さとサステナビリティを兼ね備えたダウンサイジングの住まいを紹介、グラフィック社 8月の新刊
CULTURE2023.09.03

グラフィック社 9月新刊『坂 茂 木の建築』

建築家・坂 茂による巨大木造プロジェクト45のすべて
CULTURE2023.09.16

新刊『建築家・内藤廣/BuiltとUnbuilt 赤鬼と青鬼の果てしなき戦い』

島根県立石見美術館で本日開幕した過去最大規模の個展の公式図録、会場にて先行販売
CULTURE2024.03.09

構造家8組の21作品を紐解く 新刊『構造デザインの現場』

革新的な構造はいかにして生み出されているのか?
CULTURE2024.03.17

『クック・トゥ・ザ・フューチャー 3Dフードプリンターが予測する24の未来食』

破壊的イノベーションで進化する未来の食卓を描いたSFフードテック本
CULTURE2024.05.03

『マウントフジアーキテクツスタジオ作品集 MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO WORKS -2024』

原田真宏氏と原田麻魚氏が率いるマウントフジアーキテクツスタジオとして初の作品集、グラフィック社より刊行
CULTURE2024.07.28

『イタリアのブルータリズム建築 無骨ながらも美しいコンクリートデザイン』

個人邸宅、教会、校舎、墓地まで、イタリア全土から140点以上を集めて収録したグラフィック社の新刊

RECOMMENDED ARTICLE

  • TOP
  • CULTURE
  • ARCHITECTURE
  • 『ケリー・ヒル建築全集』〜アマンやザ・ラルーなど、KHAを率いた建築家が手掛けたプロジェクトを収録
【購読無料】空間デザインの今がわかるメールマガジン
お問い合わせ