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「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」Bunkamura ザ・ミュージアムにて開催

隈研吾、皆川明へのインタビュー映像を含む展示数450点以上の大規模展【読者プレゼントあり】

イッタラの創立140周年を記念して開催される大規模展。同社製の陶器や磁器のほか、皆川明、隈研吾らへのインタビュー映像やインスタレーションなど、展示総数は約450点。イッタラの歴史を辿ることで、フィンランドの文化と社会情勢、北欧のデザイン史、人々のライフスタイルとの結びつきなどが浮かび上がる。

1881年にフィンランド南部のイッタラ村に設立されたガラス工場からスタートしたイッタラ(Iittala)。今日ではフィンランドを代表するライフスタイルブランドの1つとなっています。アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto、1898-1976)やカイ・フランク(Kaj Franck、1911-1989)といった、フィンランドデザインの発展を牽引した建築家やデザイナーとともに歩みを進め、美しさと機能性をすべての人へ提供するという彼らの思想のもとにプロダクトをつくり続けて今日に至ります。

イッタラ展

〈アアルト ベース〉 アルヴァ・アアルト、1936年 ©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman

イッタラ展

アアルト ベースの木型、ガラスの吹き竿、職人のベンチ ©Iittala

イッタラ展

アアルト ベースの制作風景 ©Iittala

イッタラ展

イッタラの色ガラスのサンプル、2020年 ©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman

本展は、イッタラの創立140周年を記念して、約12,000点に及ぶ世界最大のイッタラコレクションを誇る、フィンランド・デザイン・ミュージアム(ヘルシンキ)が2021年に開催した展覧会の日本巡回展です。

イッタラの歩みを象徴する、20世紀半ばのクラシックデザインのガラスを中心に、陶器や磁器、映像やインスタレーションを交えた、約450点が展示されます。これらの作品を通じて、イッタラが受け継いできた技術と哲学、デザインの美学に迫ります。
イッタラのプロダクトの歴史を辿ることで、ひとつのブランドとしての枠組みを超え、プロダクトがつくられた当時の社会情勢や、フィンランドの文化とデザイン史、人々のライフスタイルの変化といった、さまざまな背景が浮かび上がります。

イッタラ展

〈ヒーデンニュルッキ(悪魔のこぶし)〉と〈ヒーデンケフト(悪魔のゆりかご)〉ティモ・サルパネヴァ、1951年 ©Design Museum Finland, Photo: Pietinen

イッタラ展

〈i-ライン〉コレクション、ティモ・サルパネヴァ、1956年 ©Design Museum Finland, Photo: Rauno Träskelin

イッタラ展

〈i-ライン〉の広告イメージ、1956年 ©Design Museum Finland, Photo: Pietinen

イッタラ展

〈パーダリンヤー(パーダル湖の氷)〉タピオ・ヴィルカラ、1960年 ©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman

イッタラ展

〈フォレスト〉タピオ・ヴィルカラ、1962年 ©Design Museum Finland, Photo: Ounamo

イッタラ展

オイバ・トイッカによる〈バード バイ トイッカ〉コレクション ©Iittala

イッタラ展

〈マルセル〉ティモ・サルパネヴァ、1993年 ©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman

イッタラ展

〈ルーツ〉コレクション、ロナン&エルワン・ブルレック、2015年 ©Ronan and Erwan Bouroullec

本展では、開催地の日本にあわせて展示内容を再構成し、イッタラと日本の関係性にも焦点があてられます。
例えば、カイ・フランクが日本文化に影響を受けたことを示す資料や、ミナ ペルホネンを率いるデザイナーの皆川明氏と、2021年2月に東京・表参道にオープンした〈イッタラ表参道 ストア & カフェ〉の店舗デザインを担当している、建築家の隈研吾氏へのインタビュー映像も上映されます。

イッタラ表参道 ストア&カフェ

隈研吾建築都市設計事務所がデザインした〈イッタラ表参道 ストア&カフェ〉内観

イッタラ展によせて

イッタラの歴史は、さまざまな角度からアプローチすることが可能です。イッタラは多くのガラス工場のひとつとしてスタートし、今日ではフィンランドの中で唯一無二の地位を築き、北欧最大のガラスファクトリーとなりました。フィンランドガラスの発展の過程で、核となるブランドと言えるでしょう。

職人の仕事や吹きガラスの技術を守り生かす点で、イッタラは中心的な役割を果たしており、工場を訪れるとその技術を使ってプロダクトをつくる様子を見ることができます。また、フィンランドデザインの歴史と哲学の発展においても、イッタラは明らかに重要な役割を果たしてきました。今日でもデザイナーたちへ実験と創造の機会を与え続け、フィンランドデザインを未来へ導いているのです。
より大きな視点から見れば、イッタラはフィンランドの国としてのクリエイティブなイメージをつくり出し、それを世界に知らしめる役割も果たしてきました。政治家たちは国際舞台でイッタラのプロダクトを単なる贈答品としてではなく、小国フィンランドの永続性と創造性を示すシンボルとして用いてきました。イッタラはフィンランドの理念、平等やウェルビーイングを大切にする象徴でもあったのです。

イッタラは実に多くの文化的領域で多岐にわたる役割を果たしてきたため、その歴史には様々な視点を見出すことができます。本展はその中から欠かすことのできない重要なテーマを紹介します。この多様な視点をご覧頂いた上で、見る人自身に自分の解釈を見出してもらうこと、それこそがイッタラが目指す哲学なのです。(フィンランド・デザイン・ミュージアム)

イッタラ展 限定アイテム〈アアルト ベース「クリア1937」〉

本展限定アイテムとして、アアルト ベース「クリア1937」がグッズショップにて販売される

「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」Bunkamura ザ・ミュージアム

「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」

会期:2022年9月17日(土)〜11月10日(木)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
所在地:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura B1F(Google Map
開館時間:10:00-18:00(金・土曜は21:00まで)※入館は各日とも閉館30分前まで
休館日:9月27日(火)
当日観覧料:一般 1,700円、大学・高校生 1,000円、中学・小学生 700円、未就学児は無料
※学生券の購入・利用の際は学生証の提示が必要(小学生は除く)
※障がい者手帳の提示で、本人と付添い1名まで半額料金
※会場ではCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)対策を実施
※今後の状況により、会期・開館時間や入場方法が変更となる場合あり

問合せ先TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
主催:Bunkamura、フィンランド・デザイン・ミュージアム、朝日新聞社
特別協力:Iittala
後援:フィンランド大使館

展覧会詳細
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_iittala/


【読者プレゼント】

『TECTURE MAG』への感想など、アンケートにお答えいただいた方の中から、本展のペアチケットを5組10名さまにプレゼントします。
※受付は終了しています。抽選後に発送予定です。ご応募ありがとうございました!

読者プレゼント バナー

受付期間:2022年9月22日(木)〜30日(金)終了
※応募者多数、抽選
※結果発表:チケットの発送をもって了
※発送に関する個々の問合せには対応しませんのでご了承ください
※発送完了後、都道府県を除く住所情報は削除し、データとして保有しません

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