COMPETITION & EVENT

海苔×ARAKAWA GRIP「Less, Light, Local」

素材の可能性を探究するwe+のプロジェクト、ミラノからの凱旋展

東京・表参道にある荒川技研工業のギャラリースペース・TIERS GALLERYにて、コンテンポラリーデザインスタジオ・we+(ウィープラス)と荒川技研工業の共同出展により、今春の「ミラノデザインウィーク2023」で披露されたインスタレーション作品「less, Light, Local」の凱旋展が行われます。

荒川技研工業 × we+「海苔」イメージ

ミラノデザインウィーク2023出展時の「Less, Light, Local」キービジュアル(

「less, Light, Local」は、素材の新たな可能性を探究するwe+のプロジェクトから生まれたもので、「海苔」を使っているのが特徴です。
精緻な技術が支える荒川技研工業のワイヤーシステム「ARAKAWA GRIP」と組み合わせたミラノでの展示は。ミラノデザインウィーク「Fuorisalone Award 2023(Sustainability部門)」において、スペシャルメンションに選出されたとのこと(ミラノでの詳細はこちら)。
本展では、ミラノでの展示を再構築して会場が構成されます。

「Less, Light, Local The NORI Project exploring the future of seaweed through Arakawa Grip technology」

ミラノでの会場風景 Photo: Takumi Ota

「Less, Light, Local The NORI Project exploring the future of seaweed through Arakawa Grip technology」

ミラノでの会場風景 Photo: Takumi Ota

「Less, Light, Local The NORI Project exploring the future of seaweed through Arakawa Grip technology」

ミラノでの会場風景 Photo: Takumi Ota


#荒川技研工業公式YouTubeチャンネル「Less, Light, Local in Milan Design Week 2023」(2023/06/07)

日本は、多くの海藻加工技術を有し、多種多様な海藻を食べる世界随一の海藻利用国。なかでも寿司やおにぎりに使われるシート状の板海苔(いたのり)は、手漉き和紙の製紙技術をもとに江戸時代に生まれたと言われ、工芸との関わりが深い大変ユニークな加工品です。限られた資源を無駄なく保存し、おいしくいただくための先人の知恵が詰まっています。
しかし近年、気候変動による水温上昇や海流・生態系の変化により、十分な栄養を採取できず色褪せて育つ海苔が大量に発生。食用に適さず買い手がつかないことから、その多くが焼却処分されています。

そこで本展では、食用としては使えない板海苔の新たな価値を追求します。
今までガラスや木材などの異素材と組み合わせることで軽やかな空間を生み出してきた ARAKAWA GRIP と、シート状だから丈夫で軽く、サステイナブルでもある海苔を主材に双方の魅力が引き出されるインスタレーションと照明を展示します。板海苔が工芸から派生したように、本作品もまた工芸のあり方に学び、土着の素材と技術を使って、シンプルに構成。これからのプロダクトのあり方を模索するとともに、海藻大国・日本から、新素材として世界の注目を集める海藻の新たな活用方法を発信します。(荒川技研工業 および we+ プレスリリースより)

 

we+(ウィープラス)個展プロジェクトメンバー

クリエイター:we+(ウィープラス)本展プロジェクトメンバー(左から:林 登志也、安藤北斗、関口愛理)
リサーチと実験に立脚した手法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオ。林登志也と安藤北斗により2013年に設立。利便性や合理性が求められる現代社会において、見落されがちな多様な価値観を大切にしながら、自然環境や社会環境と親密な共存関係を築くオルタナティブなデザインの可能性を探究している。近年は、自然とともに暮らしてきた歴史を学び、自然現象の移ろいやゆらぎを生かすことで、自然と人工が融合した新たなもののあり方を模索する「Nature Study」や、都市が生み出す廃材を土着の素材と見立て、複雑になりすぎたものづくりの原点を考察する「Urban Origin」といったリサーチプロジェクトにも力を入れている。
「Dezeen Awards / Emerging Design Studio of the Year Public Vote」、「Wallpaper* Design Awards」、「EDIDA / Young Designer of the Year Nominee」、日本空間デザイン賞金賞、DSAデザイン賞金賞など、国内外で受賞多数。作品はドイツのVitra Design Museumに収蔵されている。
we+ Website
https://weplus.jp/

 

会期中には、we+のメンバーと、本展のディレクターを務めたSTUDIO BYCOLORの秋山かおり氏、海洋や海苔の専門家らが登壇するトークイベントも開催されます。

「Less, Light, Local
The NORI Project exploring the future of seaweed through Arakawa Grip technology」開催概要
会期:2023年6⽉16⽇(金)〜25⽇(⽇)
開場時間:11:00-19:00(16日、23日は18:00よりトークイベント併催)
入場料:無料
会場:TIERS GALLERY by arakawagrip
所在地:東京都渋谷区神宮前5丁目7-12 TIERS 3F(Google Map
主催:荒川技研工業
ディレクター:STUDIO BYCOLOR
クリエイター:we+
協賛:KITOTE、NBCメッシュテック、鎚絵
後援:JF全漁連、全国漁連のり事業推進協議会、田中正造商店

Less, Light, Local トークイベント

関連トークイベント

「海苔から考える海洋素材のポテンシャル」
開催日時:2023年6月16日(金)18:00-19:00
登壇者:林登志也(we+)、安藤北斗(we+)、豊福高志(独立行政法人海洋研究開発機構 / JAMSTEC主任研究員)、田口康大(3710lab)
内容:地球生物学等を専門とされる豊福高志氏と、海洋教育の次世代プラットフォーム「3710Lab」代表理事の田口康大氏を迎え、海洋素材という切り口から、海の可能性についてディスカッションを行う。

「Less, Light, Localの制作秘話とこれからの話」
開催日時:2023年6月23日(金)18:00-19:00
登壇者:⽥中友祥(⽥中正造商店)、関口愛理(we+)、本多沙映、秋山かおり(STUDIO BYCOLOR)
内容:板海苔(いたのり)発祥の地である東京・大森を拠点に、海苔の産業発展に貢献してきた⽥中正造商店の田中氏を囲み、本展「Less,Light,Local」の作品解説や、その制作プロセス&エピソードが語られる。海に関わるデザインの広がりについても話を展開する。

定員:各回40名(要申込・先着順に受付)

トーク申込受付ページ
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScLplv7EAsX8vkp9an8p6u7lyM494xpMBFy_SJiMQAewwqHZA/viewform

「Less,Light,Local」展 詳細
https://www.arakawagrip.co.jp/tiersgallery/archive/less-light-local/

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