2023年10月4日初掲、10月7日最新アプリ情報を追記
東京・虎ノ門にて10月6日に開業する〈虎ノ門ヒルズ ステーションタワー〉における注目の新施設の1つ、情報発信拠点・TOKYO NODE(トーキョーノード)の開館記念企画として、「“Syn : 身体感覚の新たな地平” by Rhizomatiks × ELEVENPLAY」が同日よりスタートします。
施設名のうち「NODE」とは”結節点”を意味し、ビジネス、アート、エンターテイメント、テクノロジー、ファッションなど、領域やジャンルを超えてさまざまなコラボレーションを促進。新たな体験や価値、コンテンツや情報を創出し、世界に向けて発信していく拠点となります。
8階にイノべーティブなプレイヤーが集まり共同研究を行うスタジオ「TOKYO NODE LAB」、45-49階に338席のメインホールと、A・B・Cの3つギャラリーが配置され、最上階の「SKY GARDEN & POOL」やレストランなども合わせると、総面積約10,000m²の規模を有します。
この「TOKYO NODE」の開館記念企画として、GALLERY A/B/Cの3つのギャラリー・総面積約1,500m²をフルに用いた展示空間にて、新感覚の没入型パフォーマンス「“Syn:身体感覚の新たな地平” by Rhizomatiks × ELEVENPLAY」が38日間にわたり展開されます。
『TECTURE MAG』では、9月1日に都内で開催されたメディア取材会と、10月2日に会場にてメディア向けに行われた体験ツアーに参加、会場の様子をレポートします。
「“Syn:身体感覚の新たな地平” by Rhizomatiks × ELEVENPLAY」は、真鍋大度と石橋 素の両氏が主宰するクリエイティブチーム・Rhizomatiks(ライゾマティクス)と、MIKIKO氏率いるダンスカンパニー・ELEVENPLAY(イレブンプレイ)がタッグを組み、生み出された完全新作です。
約70分間の公演の間、総勢24人のダンサーが入れ替わり立ち替わり観客の目の前に現れ、パフォーマンスを繰り広げます。観客は、ダンサーたちに誘われるようにして3つの会場(A/B/C)を移動、イマーシブな鑑賞体験を通して、AI時代に変化する“人間の感覚”を改めて問い直す没入型パフォーマンスです。
ストーリー
Prologue
あなたは当惑する。そこは非現実的で悪夢めいた、しかしすぐそこにある現実。AIは気鬱にも進化の 特異点を迎え、創造主である人類を解析するに至った。その思惑はもはや人類には分からない。不穏な音と光の中、あなたの感覚は簒奪される。Main
その先の空間には巨大な「壁」がそり立っていた。「壁」は空間性を変化させながら、光と影を、生命を、形を次々と生んでゆく。感覚が拡張されたあなたは、めくるめく映像とダンスと共に、新たな世界の生成を体験。「壁」はやがてあなたをも飲み込む―。Epilogue
それは来るべき世界へ向かうための通過儀礼かもしれない。辿りついた部屋であなたを待っていたのは―音楽。かつての音楽家の想念が時を超えて響く、福音だ。「壁」の向こうで、過去と未来が、幾層もの時空間が 響きあい、あなたの感覚と溶けあう。
アーティストプロフィール&コメント
※各氏のコメントは、9月1日に都内にて開催されたメディア取材会より(テキスト・近影提供:森ビル)
真鍋大度(まなべ だいと)氏
アーティスト / プログラマ / DJ
2006年Rhizomatiks(ライゾマティクス)設立。身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し、組み合わせることで作品を制作。高解像度、高臨場感といったリッチな表現を目指すのでなく、注意深く観察することにより発見できる現象、身体、プログラミング、コンピュータそのものが持つ本質的な面白さや、アナログとデジタル、リアルとバーチャルの関係性、境界線に着目し、様々な領域で活動している。
http://daito.ws/「私の作品の背後にある探求は、常に人間の身体と機械、脳の中の世界と私たちを取り巻く現実との関係性についてのものでした。この新作も、その延長上にあります。私は訪れる方々が、この作品を通じて自らの感覚や感性について深く思いを巡らせることを願っています。しかし、正直に言うと、この作品の制作過程で私自身が多くの疑問に立ち向かわざるを得ませんでした。それは、ライゾマティクスやイレブンプレイ、藤本隆行さんとの充実したディスカッションの中でのことでした。この作品は、従来の展覧会やパフォーマンスの枠組みを超え、新しい体験の領域へと拡がりました。これは意図したものではなく、制作の流れそのものが私たちをそこへと導きました。映像やVRの枠に留まらず、実際に作品と向き合うことで得られる独自の体験を、ぜひ皆さまに感じていただきたいと思います。」
石橋 素(いしばし もとい)氏
エンジニア / アーティスト
東京工業大学制御システム工学科、国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)卒業。
デバイス制作を主軸に、数多くの広告プロジェクトやアート作品制作、ワークショップ、ミュージックビデオ制作など、精力的に活動を行う。主な受賞に「Ars Electronica」優秀賞、文化庁メディア芸術祭優秀賞などがある。「このプロジェクトは最初に話を聞いてから1年以上経ち、長い間議論しながら内容も変化し、最終形が見えてきたと感じています。非常に挑戦的で、他のチームではつくることが難しい内容になっていると思いますが、イレブンプレイと長い間一緒に作品をつくっていく中で、自然にこの形に練られてきたと感じています。また、写真撮影では伝えられない要素があるのが特徴であり、多くの人に会場に来て、この空間でぜひ体験してほしいと考えています。」
MIKIKO(みきこ)
演出振付家
ダンスカンパニー・ELEVENPLAY(イレブンプレイ)主宰。
Perfume、BABYMETAL の振付・ライブ演出をはじめ、様々なMV・CM・舞台などの振付を行う。メディアアートのシーンでも国内外で評価が高く、新しいテクノロジーをエンターテインメントに昇華させる技術を持つ演出家として、ジャンルを超えた様々なクリエーターとのコラボレーションを行っている。
https://www.mikiko0811.net/#home「1カ月以上続くロングラン公演は、イレブンプレイのプロジェクトとして初めての挑戦で、演出振付家としての夢でもありました。今回、その夢が叶う機会をいただき、非常に光栄なのと同時に身の引き締まる思いです。”見たことがないもの”を創造しようという大変な挑戦ではありますが、手探りで進む中で、いよいよかたちとなってきました。コロナ禍を経たからこそ学べた表現も落とし込み、現実世界で体験できる作品となりました。やっと生で体験していただけるパフォーマンスを行える時代が戻ってきたので、この時代だからこそ生まれた作品として、発表できればと思っております。」
ELEVENPLAY(イレブンプレイ)概要
演出振付家のMIKIKO氏が率いるダンスカンパニー。Rhizomatiksとのコラボレーションを数多く行っており、 “Sónar Festival”, “Gray Area Festival”“MUTEK”に招聘されるなど、活躍の場を海外にも広げ、世界30都市以上で作品を上演、国内外で精力的に活動中。
https://elevenplay.net/
Teaser Movie / “Syn : 身体感覚の新たな地平” by Rhizomatiks × ELEVENPLAY(2023)注. 再生と同時に音声が流れます
開催期間:2023年10月6日(金)~11月12日(日)
会場:TOKYO NODE GALLERY A/B/C
所在地:東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー45階(Google Map)
アクセス:シャトルエレベーターにて7階「スカイロビー」→8階「TOKYO NODE エントランス」経由、エレベーターで45階へ
所要時間:約70分(完全入替制)
※途中休憩および会場内に観覧用の座席のない回遊型体験(パフォーマンス途中での入場、途中退場は不可)
※日時指定完全予約制(予約枠に余裕がある場合に限り会場にて当日券販売)
主催:TOKYO NODE
機材協力:キヤノン、キヤノンITソリューションズ、LED TOKYO、イースタンサウンドファクトリー、ジーベックス、GRID
協力:クレッセント
「“Syn:身体感覚の新たな地平” by Rhizomatiks × ELEVENPLAY」公式サイト
https://www.tokyonode.jp/sp/syn
「“Syn : 身体感覚の新たな地平” by Rhizomatiks × ELEVENPLAY」の会期に連動して、新しい都市体験のためのARアプリ「TOKYO NODE Xplorer」が10月6日にローンチ、公開されました。
ステーションタワー8階にボリュメトリックビデオスタジオを有して開設された「TOKYO NODE LAB」が、最新のVPS(Visual Positioning Service)技術を駆使して開発したもので、場所によって視覚体験が変わる特別なARコンテンツとなっています。
ARアプリ「TOKYO NODE Xplorer」詳細
https://www.tokyonode.jp/lab/events/202310-2/index.html
「虎ノ門ヒルズ」概要
2014年に誕生した虎ノ門ヒルズ 森タワーを起点に、虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー(2020年竣工)、虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー(2022年竣工)、今年竣工した虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの4つのタワーと、環状第2号線、独立行政法人都市再生機構と東京地下鉄が進めた、東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅(同線において56年ぶりの新駅開業)といった、周囲の交通インフラと一体となって整備された新街区。
〈虎ノ門ヒルズ ステーションタワー〉10/6開業、重松象平、ワンダーウォール、スペース・コペンハーゲンなどが参画して完成した高層複合施設の見どころをレポート
区域面積は約7.5ha(ヘクタール)、延床面積約792,000m²、オフィス約305,000m²、住宅約730戸、商業施設約170店舗、2つのホテル(客室合計約370室)の規模を誇り、情報発信拠点・TOKYO NODE(トーキョーノード)やカンファレンス施設も備え、グローバルプレイヤーを惹きつける多様な都市機能が複合した、国際新都心・グローバルビジネスセンターとして完成を迎える。
重松象平氏がタワーのデザインを手がけたステーションタワーが10月6日に開業し(一部店舗は今後順次開業予定)、地下2階には開放的な駅前広場「ステーションアトリウム」や、桜田通りを跨いで東側のタワーにアクセスできる幅員20mの歩行者デッキ「T-デッキ」が整備されることで、エリア全体の回遊性とにぎわいを創出している。さらにステーションタワーの地下2階には、ステーションアトリウムと直結したマーケット「T-MARKET」(デザイン:片山正通 / Wonderwall®︎)がオープンするほか、東京初進出となるアンバウンド コレクション by Hyattブランドのホテルで、デンマークのインテリアデザイン事務所・Space Copenhagen(スペース コペンハーゲン)がインテリアデザインを手がけた〈ホテル虎ノ門ヒルズ〉が12月6日に開業する。
虎ノ門ヒルズ ウェブサイト
https://www.toranomonhills.com/