東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2にて、「ラーメンどんぶり展」が開催されています。
展覧会ディレクターをグラフィックデザイナーで21_21 DESIGN SIGHT館長の佐藤 卓と、ライターの橋本麻里の両氏が担当している企画展です。
会場風景(ギャラリー2) 撮影:木奥恵三
日本のラーメン丼(どんぶり)の約90%は、美濃焼[*1]が占めています。本展は、2012年に始まった、美濃焼に関するプロジェクトのひとつ「美濃のラーメンどんぶり展」をきっかけとしており、プロジェクト開始から続く「アーティストラーメンどんぶり」に新作10点を加えた全40点のオリジナルのラーメン丼が展示されています。
*1.美濃焼:岐阜県の東濃地方西部を中心とした地域でつくられる陶磁器の総称
左:陶磁器製品に使用する原土の採掘鉱山(撮影:西部裕介)/ 右:「セラミックバレー美濃」(映像:山中 有)
アーティストラーメンどんぶり(展示の一部:以下、上段から下段に、左から右にデザイナーを列記)
粟辻美早 / 一乗ひかる / 佐藤 卓
塩川いづみ / 田名網敬一 / 天明屋 尚
土井善晴 / 永井一史 / 仲條正義
服部一成 / 皆川 明 / 横尾忠則 (ほか、石上純也、菊地敦己、深澤直人らが出展)
本展では上記・多彩な「アーティストラーメンどんぶり」のほか、志野や織部、黄瀬戸といった伝統的な技法で地元の陶芸作家がつくったラーメン丼(どんぶり)10点も展示。さらに、建築家・デザイナー3組が設計した「ラーメン屋台」も登場(注.飲食は提供していません)。そのほか、リサーチをもとにした「ラーメンと丼の解剖」の展示や、ラーメンの文化や歴史、器の産地である東濃地方の風土や環境、歴史についても詳しく紹介しています。
伝統技法ラーメンどんぶり(左から順に作家名を列記):
若尾 経「青磁 どんぶり」/ 加藤仁香「染付 どんぶり」/ 富岡大資「粉引 どんぶり」 3点とも全て撮影:Wagner Romano
「ラーメン」を「器」からひもとき、さまざまな角度から分析を試みることで、日本人が慣れ親しんだ日常の世界が、どのような要素で成り立ち、そこにどのように人やデザインが関わっているのか? 海外でも人気の高い「RAMEN」の奥深さと魅力を再発見する展覧会です。
ラーメン丼に施す雷紋のゴム印 撮影:西部裕介
ナルトタイル 撮影:木奥恵三
展示:ラーメンと丼の解剖 / 具材
美濃焼曼荼羅 ©TSDO
会場風景(ギャラリー2)「MINO COSMOS」 撮影:木奥恵三
会場風景(ロビー)「ラーメンの歴史と現在」 岡 篤郎「ラーメン屋の気配」(手前) 撮影:木奥恵三
会場風景(ロビー)「ラーメンの歴史と現在」 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー1) 加賀保行「ラーメンどんぶりコレクション」 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー1) 「ラーメンと丼の解剖」 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー1)「ラーメンと丼の解剖/触感」 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー2) 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー2) TONERICO:INC.「おかもち屋台」 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー2) 中原崇志「リースパネル屋台(1800+2700)×900mm」 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー2) 竹中工務店(正田智樹、海野玄陽、松井優香、森 唯人)「Nomad Roof(ノマド ルーフ)」 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー2) 「伝統技法ラーメンどんぶり」 撮影:木奥恵三
会場風景(ギャラリー2 出口)「『土のデザイン』の未来」 撮影:木奥恵三
会場風景(サンクンコート) veig「どん景」 撮影:木奥恵三
会場風景(ロビー)「丼自慢」 撮影:木奥恵三
会場風景(ロビー) 「みんなの丼自慢」 撮影:木奥恵三
会期:2025年3月7日(金) 〜6月15日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
休館日:火曜(ただし、4月29日、5月6日は開館)
開館時間:10:00-19:00(入場は18:30まで)
入場料:一般1,600 円、大学生800 円、高校生 500 円、中学生以下無料
主催:21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人三宅一生デザイン文化財団
後援:文化庁、経済産業省、港区教育委員会
特別協賛:三井不動産
協力:一般社団法人セラミックバレー協議会
展覧会ディレクター:佐藤 卓、橋本麻里
グラフィックデザイン:TSDO(鈴木文女、長谷川 桃)
会場構成:中原崇志
会場構成協力:飯島 靜
アーティストラーメンどんぶり:秋山具義、浅葉克己、アラン・チャン、粟辻美早、石上純也、一乗ひかる、糸井重里、上西祐理、片桐 仁、菊地敦己、北川一成、佐々木 俊、佐藤晃一、佐藤 卓、佐野研二郎、塩川いづみ、澁谷克彦、ジョナサン・バーンブルック、鈴木文女、千田優希(唐長)、祖父江 慎、髙田 唯、竹中直人、田名網敬一、束芋、田部井美奈、天明屋 尚、土井善晴、永井一史、永井一正、仲條正義、服部一成、ヒグチユウコ、深澤直人、細川護煕、松永 真、皆川 明、森田恭通、横尾忠則、LiSA
伝統技法ラーメンどんぶり:安藤 工、加藤仁香、加藤三英、加藤陽児、加藤亮太郎、阪口浩史、富岡大資、榛澤 宏、𠮷岡伸弥、若尾 経
ラーメン屋台:竹中工務店(正田智樹、海野玄陽、松井優香、森 唯人)、TONERICO:INC.、中原崇志
ラーメンの歴史と現在:橋本麻里、加藤賢策、岡 篤郎
写真:西部裕介(「美濃の風景」「道具」)
映像:山中 有(「CERAMIC VALLEY」)
ラーメンどんぶりコレクション:加賀保行
ランドスケープ:veig
展覧会詳細
https://www.2121designsight.jp/program/ramen_bowl/
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※本稿の写真提供:21_21 DESIGN SIGHT