前編にあたる【Archives】まとめ記事:2020年会期途中で閉場、または入場規制がかかった展覧会のギャラリーツアーなど(その1)に続いて、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大の影響を受け、ギャラリーツアーなどのオンラインコンテンツを公開している展覧会を(その2)としてまとめました。
主に緊急事態宣言が解除された後の展覧会ですが、入館・入場には日時を指定した予約制を導入した会場が多く、また外出を自粛して会場を訪れることができない人々への配慮など、例年にない対応が見られました。
坂茂建築展 仮設住宅から美術館まで
坂茂が設計した大分県立美術館(OPAM)の開館5周年を記念した、坂茂の大型個展。2020年4月27日から開催される予定が、設営中の段階から会場が臨時休館に入り、会期が変更に。開幕までの間、展示作品の設営の様子を撮影した動画が複数、同館のYouTube公式チャンネルにて公開された。
会場:大分県立美術館
変更後の会期:2020年5月11日~7月5日
公開中の特別映像
坂 茂氏によるオンライン版ギャラリートーク、展示品「中国・成都市華林小学校紙管仮設校舎」モックアップ展示設営の様子
詳細はこちら↓
「坂茂建築展 仮設住宅から美術館まで」概要
https://mag.tecture.jp/event/20200509-4322/
オラファー・エリアソン ときに川は橋となる
日本では10年ぶりとなるオラファー・エリアソンの個展として開催前から話題を集め、3月14日から開幕する予定が、同展設営中から会場が臨時休館に入り、その後も延長され、開催そのものが危ぶまれた大回顧展。開幕後も展示室への入場制限などがかかりました。臨時休館中からさまざまなオンラインコンテンツが発信されています。
なお、【TECTURE MAG】では会期中に会場の取材を行っています。
変更後の会期:2020年6月9日〜9月27日
会場:東京都現代美術館
公開中の特別映像
オラファー・エリアソンからのメッセージと展示風景をまとめた動画、オンライン講演会、ライゾマティクス主催の「Staying TOKYO」に、オラファー・エリアソン氏と東京都現代美術館参事の長谷川祐子氏が出演したスペシャルトークセッションの収録動画など
詳細はこちら↓
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」取材記事
https://mag.tecture.jp/feature/20200919-exhibition-olafur-eliasson/
「tupera tuperaのかおてん.」
内装設計を手塚建築研究所、アートディレクションを菊地敦己氏が手がけ、2020年6月10日にオープンした文化複合施設〈PLAY!〉の主要コンテンツ〈PLAY! MUSEUM〉のこけら落とし展。東京・立川駅北側の旧飛行場跡地に、新街区「GREEN SPRINGS(グリーンスプリングス)」の1施設で、今春グランドオープンするスケジュールが街区全体で大幅に変更された。tupera tupera(ツペラツペラ)は、亀山達矢と中川敦子によるクリエイティブユニット。
会場:PLAY! MUSEUM
変更後の会期:2020年6月10日〜12月29日
公開中の特別映像
武蔵野美術大学 版画研究室の学生による、亀山氏(同大学客員教授)にインタビューしながら会場を巡る動画など
詳細はこちら↓
「tupera tuperaのかおてん.」
https://mag.tecture.jp/culture/20200609-988/#tuperatupera
#PLAY! YouTube公式チャンネル:PLAY! MUSUEM「tupera tuperaのかおてん.」予告 (2020/02/22)
ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」
神奈川県・横浜で3年に1度開催される現代アートの国際展。withコロナの今だからこそ、というアーティストと主催者の想いが込められた。
会場:横浜市内
会期:2020年7月17日~10月11日
公開中の特別映像
展覧会をオンラインで楽しめる 「バーチャルツアー」ほか
詳細はこちら↓
ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」
https://mag.tecture.jp/event/20200720-9816/
シャルロット・デュマ展「ベゾアール(結石)」
オランダ・アムステルダムを拠点に活動する、写真家でアーティストのシャルロット・デュマの作品を紹介する企画展。オランダでの勤務経験をもつ、建築家の小林恵吾と植村 遥が会場構成を担当。本展のメインとなる、テキスタイルデザイナーのキッタユウコとコラボレーションしたインスタレーション作品《潮》を、レンゾ・ピアノ氏の設計として知られる、ガラス・ブロックの吹き抜け大空間をつかって展示した。作家は設営中はもちろん会期中も予定していた来日がならず、オンラインで行われたインタビューが前後編で公開されている。
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム
延長された会期:2020年8月27日(木)~12月29日(火)
公開中の特別映像
シャルロット・デュマ、キッタユウコ、小林恵吾+植村 遥へのインタビューと、会場風景や関連映像。
詳細はこちら↓
シャルロット・デュマ展「ベゾアール(結石)」概要
https://mag.tecture.jp/event/20201209-18854/
「工藝2020-自然と美のかたち-」
自然と工芸の関係性をテーマに、現代工芸を牽引する作家らによる陶磁、染織、漆工、金工、木竹工、人形、七宝、ガラス、截金の優品が集結した展覧会。会場構成を伊東豊雄建築設計事務所が担当。片山東熊が設計した表慶館という洋の空間と、現代の和の作品の美を融合させているのも見どころとなった。
会場:東京国立博物館 表慶館
会期:2020年9月21日~11月15日
※日時予約チケット制を実施
公開中の特別映像
バーチャルギャラリーツアー
詳細はこちら↓
「工藝2020-自然と美のかたち-」
https://mag.tecture.jp/event/20201030-16480/
ミナペルホネン「風景の色 景色の風 / feel to see」
皆川明がデザイナーを務めるブランド「ミナ ペルホネン(minä perhonen)」の展覧会。ブランドを象徴するテキスタイルにフォーカスをあてた、テキスタイルや映像のインスタレーションなどを展示。会場構成を阿部真理子(aabbé)が手がけた。
会場:スパイラルガーデン
会期:2020年11月7日〜12月1日
※日時予約チケット制を実施
公開中の特別映像
皆川明が案内役を務めるギャラリーツアー、スパイラルの小林裕幸館長と皆川とのクロストーク
詳細はこちら↓
ミナペルホネン「風景の色 景色の風 / feel to see」概要
https://mag.tecture.jp/event/20201127-18522/
「ヨルノヨ‐YOKOHAMA CROSS NIGHT ILLUMINATION‐」
横浜・みなとみらい地区で開催された都市型イルミネーション。半球型の光のオブジェ「CROSS DOME」では、ヤマハの立体音響技術により、音と光のアートに浸る没入体験を創出。
会場:新港中央広場と周辺エリア
開催期間:2020年11月20日~12月26日 18:00-21:05
公開中の特別映像
「ヨルノヨ Christmas」、「BALLPARK FANTASIA Vega Luminique ×ヨルノヨ at YOKOHAMA STADIUM」ほか
詳細はこちら↓
「ヨルノヨ‐YOKOHAMA CROSS NIGHT ILLUMINATION‐」概要
https://mag.tecture.jp/event/20201120-17991/
会場や主催者が運営しているYouTube公式チャンネルでは、本稿で紹介した展覧会関連以外のコンテンツも多数公開されています。正月休みや土日など時間があるときに視聴してみてはいかがでしょうか。(en)