本書の著者である遠藤 慧(えんどう・けい)氏は、一級建築士として建築設計に携わる傍ら、透明水彩で着色した実測スケッチを自身のSNSにこれまでに多数投稿し、人気を博しています。
本書『東京ホテル図鑑 実測水彩スケッチ集』は、〈帝国ホテル 東京〉や〈山の上ホテル〉といった歴史あるホテルから、『TECTURE MAG』でもこれまでに現地レポートや開業ニュースなどを掲載してきた〈白井屋ホテル〉(設計:藤本壮介建築設計事務所)、〈hotel Siro〉(建築設計・プロデュース:MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO)、〈toggle hotel suidobashi〉(建築デザイン監修・インテリアデザイン:クライン ダイサム アーキテクツ)といった話題のホテルに、遠藤氏が宿泊し、実測を行ったうえで描いた水彩スケッチの数々を1冊にまとめたものです。
目次
編集部註:施設名称についた*印は『TECTURE MAG』にこれまで特集ないし開業ニュースを掲載している(フッターの関連リンク集を参照)
はじめに
ホテルというプログラム
本書の読み方・眺め方1章
コラム:余白の美しいホテル
HOTEL K5 *
アマン東京
SORANO HOTEL *
アートビオトープ那須 スイートヴィラ2章
コラム:歴史を刻むホテル
帝国ホテル 東京
The Okura Tokyo
山の上ホテル
ザ・プリンス 箱根芦ノ湖3章
コラム:色をまとうホテル
toggle hotel suidobashi *
hotel hisoca ikebukuro
hotel Siro *
LANDABOUT TOKYO
DDD HOTEL *4章
コラム:トータルプロデュースするホテル
MUJI HOTEL GINZA
all day place shibuya *
LYURO 東京清澄
浅草九倶楽部HOTEL5章
コラム:街とつながるホテル
THE AOYAMA GRAND HOTEL
sequence MIYASHITA PARK *
白井屋ホテル *
横浜ベイホテル東急6章
コラム:寸法を楽しむミニマルホテル
ナインアワーズ赤坂・スリープラボ *
BOOK AND BED TOKYO SHINJUKUTOOLS & DRAWING FLOW
コラム:描くことは観ること
道具紹介
実測水彩スケッチの描き方ホテル概要とフロアプラン
おわりに
本書では、客室の間取りやインテリアだけでなく、利用者にとって気になるアメニティやフードも紹介。東京・近郊のミニマルホテルからラグジュアリーホテルまで、ホテル空間の魅力について、カラーコーディネーターの資格も有する遠藤氏の視点と筆で伝えます。
なお、本書の刊行を記念したトークイベントが東京と京都で開催されます。
東京では、9月20日に代官山蔦屋書店にて、建築家の中山英之氏をゲストに招いての対談イベント、京都では、9月29日に恵文社一乗寺店にて、画家でイラストレーターの藤巻佐有梨氏と遠藤氏の対談イベントとなります。
また、9月19日に秋葉原で開催される「建築家フォーラム」にも、遠藤氏がゲスト登壇します(いずれも要申込・有料、オンライン配信あり)。
著者:遠藤 慧
判型:B5変判
総頁数:128頁(オールカラー)
装丁:加藤賢策(LABORATORIES)
定価:本体2,500円+消費税
発行日:2023年8月25日
ISBN:9784761528577
版元:学芸出版社
詳細
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-book/9784761528577
著者プロフィール
遠藤 慧(えんどう・けい)氏プロフィール
一級建築士、カラーコーディネーター。
1992年生まれ。東京藝術大学美術学部建築科卒業、同大学院美術研究科建築専攻修了。建築設計事務所勤務を経て、環境色彩デザイン事務所クリマ勤務。東京都立大学非常勤講師。建築設計に携わる傍ら、透明水彩を用いた実測スケッチがSNSで人気を集める。
講談社のウェブサイトにて「実測スケッチで嗜む名作建築」を今春より連載中。SNS:@KEIENDO_jp
https://twitter.com/KEIENDO_jp
https://www.instagram.com/keiendo_jp/
対談内容:本書で著者がこだわったのは「図鑑」という表現でした。そのきっかけとなったのが、東京藝術大学で教鞭を執っている建築家の中山英之氏による授業「建築と表現」で出された課題だった。トークでは、どのように空間を観察するのか、体験した情報をどのように表現するのかといった、建築の見方や空間表現のおもしろさについて、それぞれの視点で語られる予定。
ゲスト:中山英之(なかやま ひでゆき)氏 プロフィール
建築家。東京藝術大学准教授(2014年〜)。
2000年東京藝術大学修了後、伊東豊雄建築設計事務所勤務。同事務所にて〈多摩美術大学図書館〉などを担当後に独立し、2007年に中山英之建築設計事務所を設立。
独立後の第1作〈2004〉でSDレビュー2004 鹿島賞、第23回吉岡賞を受賞。最新作は今年6月に期間限定で移転オープンした〈Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下〉のロビー空間。
TOTOギャラリー・間での展覧会「中山英之展, and then」(2019年)のほか、「モネ-光のなかに」展(2021年、ポーラ美術館)や「語りの複数性」展(2021年、東京都渋谷公園通りギャラリー)の会場構成なども手がける。
主な著書に『1/1000000000』(LIXIL出版、2018年)がある。
日時:2023年9月20日(水)19:30-21:00
会場:代官山蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース ※ZOOM配信あり
会場定員:40名
会場参加費(税込):イベント来店参加券:1,500円 / 書籍『東京ホテル図鑑』(代金2,750円)+イベント来店参加券セット:4,250円
オンライン視聴定員:300名
オンライン視聴費(税込):イベント オンライン視聴券:1,000円 / 書籍『東京ホテル図鑑』+イベント オンライン視聴券+送料500円セット:4,250円
参加&視聴特典:本書に登場するホテルの客室スケッチのポストカード(3枚セット)付き
受付締切: 9月20日(水)19:00
詳細・申込:以下URL参照
https://store.tsite.jp/daikanyama/event/architectural-design/35743-1941130906.html
登壇者:遠藤 慧、藤巻佐有梨(画家・イラストレーター、京都美術工芸大学建築学部非常勤講師)
日時:2023年9月29日(金)19:00-20:30(開場18:30)
会場:恵文社一乗寺店 イベントスペースCOTTAGE ※ライブ配信あり
参加料金:各種あり・以下の通り
会場参加:イベント参加券 1,500円 ※特典ポストカード付
会場参加:書籍付きイベント参加券 4,250円(内訳:チケット1,500円+書籍代2,750円) ※特典ポストカード付
オンライン視聴:イベント参加券 1,000円(参加特典なし)
オンライン視聴+書籍+特典ポストカード付きイベント参加券:3,750円+送料(内訳:チケット1,000円+書籍2,750円+送料700円 / 但し、沖縄・北海道・その他離島地域を除く)
※注.システム上「送料無料」と表示されますが、注文確認後に主催者側が送料を加算して発券される
※会場参加特典:本書に登場するホテルの客室スケッチのポストカード(3枚セット)
会場定員:20名
オンライン視聴定員:100名
申込方法:専用予約フォーム、店頭、電話(075-711-5919)にて受付
オンライン視聴受付締切:9月29日(金)17:00
イベント詳細(専用予約フォームはこちら):
https://note.com/keibunshabooks/n/n276bbd3483d0
講演者:遠藤 慧
聞き手:藤村龍至(建築家、建築家フォーラム幹事)
日時:2023年9月19日(火)18:30-20:30(開場 18:00 / 配信開始 18:15)
会場:田島ルーフィング 東京支店 ※Zoomライブ配信あり
所在地:東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDX南館21階 カンファレンスルームOcean1-2
アクセス:秋葉原UDX2階からオフィス用エスカレーターで5階へ→5階から 南ウィング オフィス専用エレベーターで21階へ上がる
会場定員:30名(申込先着順に受付)
Zoomライブ視聴定員:100名(同上)
参加費:各種あり、以下の通り
会員・法人会員:無料(法人会員は3名まで無料、4名以上はビジター[一般]扱い)
一般ビジター:会場参加 2,000円 / ライブ配信 1,000円
学生・院生ビジター:会場参加 1,000円 / ライブ配信 500円
受付締切: 9月18日(月)
申込受付:
会員:https://kenchikuka-forum.com
ビジター・学生:https://kenchikuka-forum-visitor218.peatix.com
問合せ:建築家フォーラム 事務局
主催者メッセージ
遠藤さんは、設計事務所勤務時代に宿泊施設を担当したことがきっかけで、ホテルに泊まって実測しスケッチをするようになり、SNSに公開することで話題となりました。すぐに書籍化の話がきて、このたび単著『東京ホテル図鑑』を上梓されました。
ホテル好きな人向けの本かと思いきや、図面は縮尺1/50で統一され、端部にカラースキームと仕上げも載っており、とても専門的かつ教育的な雰囲気があり、特に寸法を学びたい初学者の建築学生におすすめしたい本でした。
資料集成的ですが、資料集成よりも味わいがあり、情景が立ち現れてくる。設計するときにどこを測ればよいか、それをどのように表現すればよいかがわかる本です。
本人が「私にしか描けない」と言う通り、藝大 → 設計事務所 → 色彩計画事務所で経験を積んだ遠藤さんオリジナルの表現になっています。この表現で将来、遠藤さんが設計した住宅などが出版されていくのも楽しみです。
今回の建築家フォーラムでは、なぜホテルか、建築家が描くと何が違うのか、図鑑というメタファなどについて語っていただければと思い、遠藤さんにご登壇いただきます。(建築家フォーラム 藤村龍至)
詳細・建築家フォーラム ウェブサイト
https://kenchikuka-forum.com