北海道・ウトロ温泉の〈北こぶし知床ホテル&リゾート〉のサウナルームが、2021年6月末にリニューアルオープンします(プレスリリース)。
世界でも珍しい、3D加工で木材を削り出したサウナルームの内装デザインと木部の製作を、本誌でも紹介した、オンライン×5軸CNC(5-axis CNC Machining Center)の産学連携プロジェクト「NARAプロジェクト」を手がけた、造作家具屋のアーティストリー(愛知県春日井市)が担当しています。
アーテイストリー公式ウェブサイト
http://www.artistry.co.jp/
同ホテルは、北海道を代表するリゾートホテルで、ユネスコの世界自然遺産に登録されている知床半島の西岸側、ウトロ港に面しています。
1階の「オホーツクラウンジ」や「流氷テラス」からは壮大なオホーツク海の大パノラマを望み、冬には目の前の海を埋め尽くす流氷も見渡せます。大自然に囲まれ、海と山の幸が共に味わえるラグジュアリーなリゾート施設です。リニューアルされたサウナと、展望大浴場は共に最上階の8階にあります。
1960年の開業以来、脈々と受け継がれている伝統のホスピタリティで、ここでしか得られない、とっておきの体験を提供することを目指している同ホテルでは、「海を見ながら入れる」というコンセプトを守りつつ、サウナ施設を今年4月に改装。先ごろ完成イメージパースが公開されました。
サウナ改修アドバイザーを務めているのは、ととのえ親方こと松尾 大氏(TTNE 代表)。「NARAプロジェクト」における3次元設計の実例である、木造休憩所〈わの休憩所〉 を見た松尾氏が、アーテイストリーにデザインを依頼し、木製での3D造形による独特な有機的デザインが実現したものです。
サウナ室は、「海を見ながらサウナに入れる」というコンセプトを守りつつ、「ととのえ親方」松尾 大氏の監修のもと、木の洞窟をイメージした「UNEUNAウネウナ」と、ダイナミックな流氷をイメージした「KAKUUNAカクウナ」の2タイプを用意。
また、どちらのサウナ室にも、知床の風景をパノラマで切り取る窓も設けています。
「ととのえ親方」松尾 大氏 コメント:
世界でも珍しい3D加工で木材を削り出し、木の洞窟をイメージしたサウナ室「UNEUNA」と、ダイナミックな流氷をイメージした「KAKUUNA」。HARVIA製のサウナストーブの周りには、六方石などを使用し、知床の切り立った岩肌を再現しました。サウナストーンは地下30km以下の深部にあるマグマから生成され、北海道で採掘されたものを使用しています。
サウナ全体で知床の大自然を感じていただけます。春夏秋冬でまったく異なる景観を楽しんでいただけると思います。
サウナ監修:松尾 大(TTNE / ととのえ親方)
施工:河面組
木部デザイン・製作:アーテイストリー
オープン日:2021年6月19日
〈北こぶし知床ホテル&リゾート〉施設概要
所在地:北海道斜里郡斜里町ウトロ東172
附帯設備:宴会場、レストラン、会議室、展望大浴場、足湯、ショップ、リラグゼーション&エステほか
客室数:全180室(最大収容人数:699名)
規模:地上8階+地下1階(本館、別館、西館)
創業:1960年(昭和35)桑島旅館として開業
ホテル公式ウェブサイト
https://www.shiretoko.co.jp/