2017年より毎年開催されているデザイン&アートフェスティバル「DESIGNART TOKYO(デザイナート・トーキョー)2020」が、東京の表参道や原宿、渋谷、六本木などの街で10月23日よりスタートした。
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国内外のクリエイター・アーティスト、ブランドが多数出展する「DESIGNART TOKYO」本日スタート!
これからのスタンダードに!? 発明的な“ゲル”パビリオンができるまで DESIGNART TOKYO インタビュー動画:青木昭夫&神谷修平
TECTURE MAGでは、青山・表参道エリアの中心に位置するワールド北青山ビルにて開催中の「NEW HOME OFFICE 展」を取材。
オープニングセレモニーと、世界から参加した6つの企業の出展ブースの様子、そして各ブースでマッチング展示する「Amazon Echo Alexa」のレポートをお届けする。
新しい時代のホームオフィスにふさわしい、“声”でコミュニケーションを取りながら寄り添うスマートホームの姿とは!?
「DESIGNART TOKYO 2020」インフォメーションセンターとなる東京・青山のワールド北青山ビルでは「NEW HOME OFFICE EXHIBITION_働き方の新境地」展が開催
Photographs: toha
暮らしや働き方が一変し、ニューノーマルな生活が求められる時代にあって、デザイン&アートフェスティバル「DESIGNART TOKYO 2020」がスタートした。
この分散回遊型のイベントは、東京の表参道や原宿、渋谷、六本木などの約70会場で実施。
美術館のようになった東京の街を巡りながら、さまざまな展示を見ることができる。
全体のインフォメーションセンターとなっているワールド北青山ビルでは、「NEW HOME OFFICE_働き方の新境地」展が開催されている。
この企画展は、リモートワークが増える中で、ホームオフィスの新たなスタイルを提案するもの。
日々の暮らしに潤いを与え、快適な環境を整える役割として欠かせない、家具をはじめとしたデザイン&アートが紹介されている。
開幕前日。晴れ渡った午前中に、プレスビューがこの会場で行われた。
デザイナート発起人メンバー(前列左端は発起人の1人である青木昭夫氏)らのフォトセッション
まず青木昭夫氏が、今年のイベント開催趣旨を説明。
「世界中のコロナ禍は、クリエイティブ産業にある私たちにとって衝撃的なものです。
ただ、前を向いてこの苦境を乗り越えていくためには、クリエイティブの力がより必要なのではないかと思います。
クリエイティブは、心の原動力になります。
本当に自分が愛でるものが身近にあると、日々勇気をもらえたり、人にやさしくなれたりもします。
メーカーやショップ、デザイナー、アーティストの方々が、魂を込めているものを体感いただくことで、より良い生活をおこせる状況をつくっていけたらと考えています。
今年は約70会場で、100組以上の出展者があり、さまざまなコンテンツがあります。
特にデジタルコンテンツを工夫し、展示風景をどこでも見られる会場を設けたり、ビデオプレゼンテーションを公開するなどしました。
フィジカルなリアルとオンラインのミックス型として、世界最大規模で繰り広げられる祭典をお楽しみください」
会場の中央に設置されているパビリオンは、HOME OFFICEの「ホーム」にちなみ、住宅の原型の1つであるモンゴルの住居がイメージされているという。
会場構成を手掛けたカミヤアーキテクツ・神谷修平氏の説明(詳細はレポート&インタビュー動画「これからのスタンダードに!? 発明的な“ゲル”パビリオンができるまで」を参照)の後は、各ブースの出展者によるプレゼンテーションが行われた。
muuto(ムート)ブースの説明をする、インターオフィス・寺田尚樹氏
muuto(ムート)のブース
デンマーク・コペンハーゲン発の家具メーカー「muuto」は、スカンジナビアデザインをベースとしながら新しい視点を取り入れ、高く評価されている。
今回展示されているチェアやソファ、デスクといった家具だけでなく、照明器具やインテリアアクセサリーも同ブランドのコレクションであり、ブランドの世界観が余すところなく表現されている。
SEMPRE / Vitra のブース
ライフスタイルショップ「SEMPLE」は、働き方の変化に伴い、自宅で過ごす時間が長くなったことが家具を見直すいい機会になっていると指摘。
来春の販売が予定され先行予約受付中のコンスタンチン・グルチッチによる新作「Citizen」がモニタでバーチャル展示されているほか、ジャン・プルーヴェ唯一の全木製チェアである「Chaise tout bois(シェーズ トゥ ボワ)」などを展示。
自宅で快適に生産性を上げるワークスペースを提案する。
Steelcase / Workplace Solutions のブース
オフィス家具のグローバルメーカーSteelcase(スチールケース)は、販売代理店 Workplace Solutions の協賛で、日本では初めての企画展参加。
「Work from home」として、軽いタッチで操作できる昇降式デスク・ダイニングテーブル・ソファなど、さまざまな高さを自由に動かしながら仕事ができる環境を提案する。
上の画の右端に写っているのは、mui Labが開発・販売する、木を媒介にしたコミュニケーション・デジタルデバイス〈mui〉。
emu のブース
イタリア発のガーデンファニチャーに特化したブランド「emu(エミュー)」は、日本総代理店のASPLUND(アスプルンド)が出展。
数々のトップデザイナーとコラボレーションし、検証を重ねて耐久性と快適性を追求したemuの全天候型家具は、世界的な評価を受けている。
今回は「オープンエアオフィス」をテーマに、遊び心のある個性を生かして、テラスや庭で風や光、緑を感じながら心地良く仕事するスタイルが提案されている。
1518(いちごーいちはち)のブース
“一期一会(いちごいちえ)”から名付けられたという「1518 Made by Community」は、家具を主体としたものづくりのコミュニティー・プラットフォーム。
パイプ椅子メーカーなどの企業にクリエイターやデザイナーが加わった約20人ほどのフラットなコミュニティで、ものづくりが進められているという。
ブースのデザインは、関 祐介氏(YUSUKE SEKI Studio)が担当。壁と床に大きくあしらわれた緑色のパネルは、クロマキー合成で使用されるグリーンバック。オンラインでこのブースを見た場合に視覚的効果が得られ、withコロナ期に開催するイベントに対応したデザインとなっている。
コンパクトな事務椅子や事務机などを、在宅ワークを想定したデザインにアップデートした家具などで、メーカーの垣根を超えたコラボレーション企画として展示されている。
varier のブース
ノルウェー発のバランスチェア専門のブランド「varier(ヴァリエール)」は、椅子に座ることで背が自然なS字型の良い姿勢を保てる家具をラインナップ。
軽い動きを伴う姿勢の変化や移動の可能性を紹介し、より健康的なホームオフィス環境を示す展示となっている。
「Amazon Echo」を紹介するアマゾンジャパン合同会社の橘 宏至氏
最後に、各ブースに合わせて展示されていた「Amazon Echo Show 8」について、アマゾンジャパン合同会社の橘 宏至氏から説明された。
「各ブースには『Echo Show 8』というAmazonデバイスを、それぞれの素晴らしい世界観や空間を邪魔しないように置かせてもらっています。
プライベートな自宅はオフの時間を過ごす空間だったものが、リモートワークによってオフィスに変化したり、オンライン授業などで学校になったり、運動することでジムになったり。
自宅の空間の機能や性格が、ライフスタイルとともに徐々に変化していることは明らかです。
そのなかで、Amazon Echoシリーズは空間の中で邪魔にならない、けれど新しい空間を創出できる可能性を示しています」
橘氏は続けて、次のように説明した。
「Amazon Echoシリーズは『アレクサ、』と呼びかければ、答えてくれます。
Alexa の由来は、アレクサンドリア図書館という、紀元前のエジプトに存在した世界最古の知の集積からきています。
何かを聞くと、いろんなことを答えてくれ、叶えてくれるデバイスです。
例えば、仕事をしているときに『集中できる音楽をかけて』『リラックスできる曲をかけて』というと、プレイリストの中から選んで流してくれる。
ステイホームで外部との接触が断たれがちな状況でも『〇〇さんにかけて』と言うと、ビデオ通話で相手と話すことができます。
また、スマートホームというと難しいイメージを持たれる方もいますが、対応する照明器具と連動して『アレクサ、照明をつけて』または『消して』と言えば、明かりのオン・オフができます。
みんなに声をかけてもらうことで日々賢くなり、いろんなことができるようになります。
音楽であったり、コミュニケーションであったり、家電のコントロールであったりを、手軽なテクノロジーを使えば音声でできる時代に来ているのです」
世界屈指の家具ブランドの展示にAmazon Echo Show 8 が溶け込むように置かれている様子は、どのような空間にも馴染むことを示している。
そしてAmazon Echo Show 8 が、リモートワークを支える快適な環境を、たやすく叶えている点に注目したい。
新しい働き方をサポートし、暮らしと融合する、Amazon Echo Show 8。
先進的ながら身近になっているデバイスがそばにある暮らしの姿を、「NEW HOME OFFICE 展」で確かめていただきたい。
8インチHDスクリーンと高音質ステレオスピーカーを搭載。
Alexaに話しかけるだけで、必要な情報が一目で確認できるほか、Alexa対応スマートホームデバイスの音声操作に加え、スクリーン上での管理が可能。
Alexaに話しかけて部屋の照明をつけたり、エアコンやテレビを操作したりと、スマートホームが手軽に実現できる。※1価格:14,980円(税込)※2
※1 各サービスの利用には、別途料金や契約が必要な場合があります
※2 2020年10月1日現在の価格。実際の販売価格は Amazon.co.jp をご確認ください
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ワールド北青山ビルのガーデン部ではプラグインアーキテクトなどが参画し、世界各国の38名の学生がワークショップで制作した、ソーシャルディスタンスを保ちながら会話できるベンチが設置されている
DESIGNART TOKYO 2020(デザイナート・トーキョー 2020)
会期:2020年10月23日(金)~11月3日(火・祝)
エリア:表参道・外苑前 / 原宿・明治神宮前 / 渋谷 / 代官山 / 六本木 / 新宿 / 銀座
主催:DESIGNART TOKYO 実行委員会
発起人:青木昭夫(MIRU DESIGN)、川上シュン(artless)、小池博史(NON-GRID・IMG SRC)、永田宙郷(TIMELESS)、アストリッド・クライン(Klein Dytham architecture)、マーク・ダイサム(Klein Dytham architecture)
公式ウェブサイト:http://designart.jp/designarttokyo2020/
※新型コロナウィルスの影響により、一部内容に変更が発生する可能性ありインフォメーションセンター(同時開催:「NEW HOME OFFICE」展)
設置期間:2020年10月23日(金)~11月3日(火・祝)10:00 – 18:00
場所:ワールド北青山ビル
住所:東京都港区北青山3-5-10